ナターシャ・ヴォーディン

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彼女はマリウポリからやってきた(仮)

ナターシャ・ヴォーディン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560094679
ISBN 10 : 4560094675
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

半世紀以上を経て娘が探し当てた亡き母の生。二〇一三年のある夏の夜、若くして逝った母の痕跡をたどる旅が始まった。手がかりとなるのは母の名前と残された三枚の写真、二通の書類、そして「わたし」のおぼろげな記憶だけ。忘却に抗い、失われた家族の歴史と、自らのルーツを見いだす瞠目の書。ライプツィヒ書籍見本市賞受賞作。

【著者紹介】
ナターシャ・ヴォーディン : 1945年バイエルン州フュルトで、戦時中ドイツに強制労働者として連行されたロシア人の父とウクライナ人の母のもとに生まれる。少女時代を難民収容所で過ごし、母親を早くに亡くしたあと、カトリックの女子施設で育つ。電話交換手や速記タイピストとして働いたのち、ロシア語を学び直し、通訳の資格を取得。1970年代にソ連を訪問。1980年代の一時期モスクワに暮らし、数多くの著名な作家と知り合い、ロシア文学の翻訳を始める。1980年から作家として活動を開始、1983年、Die gl¨aserne Stadt(『ガラスの街』)でデビュー。その後、ヘルマン・ヘッセ賞(1984年)、シャミッソー賞(1998年)、グリム兄弟賞(1989年と2009年)、アルフレート・デーブリーン賞(2015年)を受賞。2017年に刊行した「彼女はマリウポリからやってきた」はライプツィヒ書籍見本市賞とアウグスト・グラーフ・フォン・ブラーデン賞を受賞。2019年にはヒルデ・ドミーン亡命文学賞を受賞した。最新作は2021年に刊行された『ナスターシャの涙』。2022年、これまでの全作品に対してヨーゼフ・ブライトバッハ賞を受賞

川東雅樹 : 1953年大阪生まれ。1976年北海道大学文学部独文科卒。1980年同大学院博士課程中退。2019年まで秋田大学教育文化学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • どんぐり

    ロシア人の父とウクライナ人の母をもつ著者のファミリーヒストリー。ロシアのウクライナ侵攻で歴史に名を刻んだマリウポリ。今も昔も戦争と破壊から切り離すことのできない港湾都市だ。母親は、1944年にマリウポリから東部労働者としてドイツに強制移送され、11年後に36歳で自ら命を絶った。著者が母親と過ごしたドイツでの10年間の記憶とともにマウリポリで生まれた母親の痕跡と家族の係累をたどる旅は、裕福な一族であったことに始まり、マリウポリという磁場からロシア革命と内戦、→

  • 天の川

    ドイツで活動する作家。ふとした機会にネット検索したことから幼い時に自死した母の人生を辿ることになる。事実の検証と作者の想像が交錯する母の人生は想像を絶するものだった。ロシア革命とヒトラーとスターリンが彼女を追い詰める。豊かな貴族だった一族はロシア革命で略奪の標的となった。ナチスに占領されたマリウポリからドイツに強制移送され、ウクライナ人は最下層の人種として強制労働を強いられる。戦後、解放されるものの、それはソ連への強制送還を意味する。スターリンにとって彼らは命懸けで戦うことをしなかった敵国協力者なのだ。→

  • たま

    引き込まれて読んだ。ドイツ生まれの作家が、ウクライナからの難民で1956年(作家はまだ10歳)に自殺した母親の過去を調査する。それはロシア革命と内乱、スターリンの恐怖政治と飢饉(ホロモドール)、ドイツの侵攻とソ連の反攻に蹂躙され続けた人々の歴史をたどること。内容の重さに目を奪われがちだが、文学的にも素晴らしい。調査の展開が巧みに興味を誘い、ネット世界の闇、歴史の闇と著者の住むシャアール湖の自然描写の交錯もいい。探しあてた親戚たちへのとまどい。そして母の最後の日々の息詰まる再構成。充実の読書だった。

  • ヘラジカ

    家族の来歴、母親の生涯、自らの幼年期の記憶をたどる自伝的ノンフィクション小説。第一部は個人名の氾濫に頭が痛くなる思いをしたが、第二部以降の凄絶なエピソードの連続には時間を忘れて読み耽った。戦禍と恐怖政治に翻弄される人々の生は簡単に言葉では言い表せない。飽くまでも家族のエピソードとして淡々と綴られているのに、濃密で圧倒的な暗黒を目の当たりにし、心が疲弊した。こうした個人の物語の殆どが、大きな歴史のなかに埋没され忘れ去られているのだと考えると遣る瀬なさを感じる。凄まじい作品だった。

  • Nobuko Hashimoto

    表紙に浮かぶ端正な顔立ちの女性は、ウクライナの港町マリウポリからやってきたという著者の母。本書は、小さなころに母を亡くした著者によるルーツ探しの本であり、マリウポリという大国に踏みにじられ、翻弄されたウクライナの悲劇の街の歴史をたどる本でもある。関西ウーマンの月イチ書評で取り上げました。本文はこちらから。https://www.kansai-woman.net/Review.php?id=202244

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