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サド侯爵の呪い 伝説の手稿「ソドムの百二十日」がたどった数奇な運命

ナショナルジオグラフィック編集部

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784863135697
ISBN 10 : 4863135696
Format
Books
Release Date
June/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

手稿の受難、サド自身の波乱の生涯、投機詐欺──
三本の糸がからみあい、最後にすべてが収束する。
まるでミステリー小説のようなノンフィクション!

フランス革命のどさくさにまぎれ、バスティーユ牢獄から盗み出された世紀の問題作『ソドムの百二十日』。マルキ・ド・サドが紙を貼り継ぎ、獄中で密かに綴った小説の直筆原稿はいくども歴史から消える危機に直面しながら、無名の好事家、性の革命家やシュルレアリスムのパトロン、エロティカ蒐集家などの間を渡り歩き、持ち主の生涯を狂わせてきた。
手稿が当局の目を避けるように歴史のはざまをたゆたっている頃、手紙や直筆原稿を扱うビジネスがヨーロッパで成熟していく。パリの切手専門店で珍しい「気球便」と出合い魅了されたレリティエという男は、猛然と手紙類の蒐集を始めた。さらには伝統的な直筆原稿市場に乗り込み、ビジネスの拡大を画策する。
21世紀に入り、フランス政府は国外に持ち出されていた『ソドムの百二十日』を買い戻して国宝に指定する計画を進めていた。交渉がまとまるその直前、フランス政府の鼻先を掠めて手稿を手に入れたのが、レリティエだった。そしてこの『ソドムの百二十日』手稿が、フランス全土を揺るがす事件の震源となる──

手稿をめぐる歴史的な狂騒を、エロティカ蒐集家・芸術パトロン・手稿ディーラー・サドの子孫といった個性的な人物たち、「直筆原稿市場」形成秘話、手稿投機会社とフランス政府の対立などが彩る。


【著者紹介】
ジョエル・ウォーナー : 作家、編集者。「エスクァイア」「WIRED」「ニューズウィーク」「ブルームバーグ・ビジネスウィーク」「ポピュラーサイエンス」など多数の雑誌・メディアに寄稿。米国のオンライン新聞「インターナショナル・ビジネス・タイムズ」と報道メディア「ウエストワード」を経て、現在は調査報道メディア「ザ・レバー」の編集長を務める。家族とともにコロラド州デンヴァー在住

金原瑞人 : 翻訳家、法政大学教授。1954年岡山市生まれ。児童書、ヤングアダルト小説、一般書、ノンフィクションなど訳書は600点以上

中西史子 : 翻訳家。兵庫県生まれ。リーズ大学院修了。金原瑞人に師事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    40年程前、高校・大学生の頃、澁澤龍彦訳のマルキ・ド・サド作品を良く読んでいたので、懐かしく本書を手に取りました。本書は、『ソドムの百二十日』の手稿を巡るノンフィクション、フィクションのサスペンスの如く興味深く読みました。『ソドムの百二十日』の手稿が現在フランスの国宝になっていたとは、知りませんでした。流石、愛とエロスの国です。 https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/product/24/052400032/

  • パトラッシュ

    過激な狂気と猥褻さに満ちたサドの著作は、その自筆原稿も信じ難い運命をたどった。バスティーユ牢獄で長い巻紙に記された『ソドムの百二十日』の手稿が革命の渦中で秘かに持ち出され、各地を転々としながら所有者を破産させたり盗まれるなど有為転変の様は小説より奇なりだ。やがて自筆文書を扱うビジネスの闇に巻き込まれ、出資を募る材料となった果てにフランスの国宝となるとは、フランス国家にいじめ抜かれたサド自身が最も驚いているのでは。それにしてもアリストフィルが設立した「手紙と手稿の博物館」が、今はもうないのは口惜しく残念だ。

  • ぐうぐう

    サドの生涯、『ソドムの百二十日』の数奇な運命、そして手稿ビジネスの闇、この三本の物語が交互に紹介され、スパイラルしながら溶け合うことで、サドが書いた『ソドムの百二十日』という異様な小説が立ち現れてくる構造が、なんともスリリングだ。サドの人物像は澁澤龍彦の『サド侯爵の生涯』等の著作で知ってはいたが、『ソドムの百二十日』の巻物をめぐる変遷は知らないことが多く、驚きの連続だった。バスティーユ監獄の独房で夜な夜な羊皮紙にびっしりと細かい文字を埋めていく光景は、それだけで恐ろしくもあるが、(つづく)

  • R

    サド侯爵の半生とソドムの百二十日という著書が渡っていった、直筆書の骨董マーケットをめぐるお話だった。サド侯爵の著書についてまるで知識がないので、それを知っている前提で書かれている部分がやや理解できなかったものの、知らなくても十分にヤバい人物だったということは伝わってきた。その狂人ともいうべき人が書いた直筆書が、コレクターの間を縫っていき、やがてそのコレクターを相手にした市場が、ある種の詐欺めいたものまで行っていたという現代の事件に繋がって面白かった。骨董異聞のようでもあった。

  • 花林糖

    図書館本。サドがバスティーユ牢獄で書いた『ソドムの120日』が盗み出され、次々と蒐集家などの間を渡りあるき、持ち主の生涯を狂わせてきた。マルキ・ド・サドや『ソドムの120日』については詳しくなかったけれど、興味深く楽しめました。サド自信や家族についても知れたのは良かった。

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