ナギーブ・マフフーズ

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張り出し窓の街 カイロ三部作1

ナギーブ・マフフーズ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336053770
ISBN 10 : 4336053774
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2011
Japan

Content Description

旧市街に住む一家の長、アフマドの壮年期の物語。彼は家の外では酒色を楽しむが、家庭では厳格な独裁者。妻のアミーナは夫の留守の間に禁じられた外出をしたことがばれて、一時実家に帰される。美貌の次女アーイシャは資産家シャウカト家のハリールに嫁ぎ、それが縁で長女のハディーガもハリールの兄イブラーヒームと結婚。アフマドの長男で身持ちの悪いヤーシーンは父の親友の娘ザイナブと結婚させられるが、性的醜聞が原因で、身重な妻が家出をして離婚。時代は1917年から1919年までで、この時期英国からの独立運動が活発となり、指導者のザグルールがマルタに追放されると、エジプトはデモで騒然となり、愛国青年の次男ファフミーは親に内緒で活動。やがてザグルールが釈放され、民衆が平和的デモで喜びを表現したが、英兵が発砲し、一家の希望の星ファフミーが、あたら19歳で落命。

【著者紹介】
ナギーブ・マフフーズ : 1911‐2006。1911年下級官吏の末子として、エジプトの首都カイロに生まれる。カイロ大学哲学科を卒業後、創作活動に従事し、三五冊の長編、一七冊の短編集、二冊の掌編集を発表。アラブ社会の代表的作家として、1988年にノーベル文学賞に輝く。今もってアラブ唯一の受賞者である

塙治夫 : 翻訳家。1953年外務省による戦後最初のアラビア語研修生としてカイロに学ぶ。アラビア語の習得が進むとともにマフフーズの文学に傾倒。アラブ七カ国に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ケイ

    アラブ唯一のノーベル賞作家であるナギーブ・マフフーズの「カイロ三部作」の第一作だが、むしろ3冊で(上)(中)(下)の一つの話。商人アフマドの一家に起こる出来事を通じて、英国からの独立運動が盛り上がる激動の時代、イスラムの女性の生活の窮屈さ、アラブの生活が描かれる。よく知らない都市の文学であっても、翻訳の読みやすさも手伝って物語に取り込まれるように読んだ。終盤に起こる悲劇的事件で一家は揺さぶられる。

  • まふ

    イスラム圏唯一のノーベル文学賞受賞者の代表作である「カイロ3部作」のその1。エジプトが英国の植民地であった時のカイロの市民生活を描く。旧態的イスラム社会制度の下、家族制度は夫の一方的な強権下で妻は身動きのできない状況下におかれている。一家の主アフマドは家庭では妻にめっぽう厳しく子供たちにも圧倒的な力で君臨するワンマン亭主だが、一歩外に出ると酒色に溺れる二重生活をしている。妻のアミーナは外出も禁止されて閉塞監禁状態。娘の病気の願掛けにほんのわずかにお参りに行ったことがばれて⇒

  • NAO

    エジプト独立運動が激化し始める前のカイロの街の様子と、アフマド・アブドルガワード一家の旧態依然とした暮らしぶりが描かれている。古い因習の中で生を享受していたアフマドには最愛の次男の死という辛い現実が突きつけられるが、結局自分の楽しみしか考えていなかったアフマドにとって、家族とは、国とは、宗教とは何だったのだろうか。

  • syota

    マフフーズはエジプトの作家で、アラブ圏唯一のノーベル賞作家。本書は彼の代表作である大河小説”カイロ三部作”の一作目に当たる。舞台は、第一次世界大戦が終わった1917年当時のカイロ旧市街。商家であるアブドルガワード家の日常が、リアリティ豊かに描かれている。イスラム社会における伝統的生活様式がまだ保たれていた時代で、私にとってはエキゾチックな場面の連続。全体的に”古き良き時代”の雰囲気が横溢していて、極端な女性蔑視を除けば、楽しい読み物と言っていいと思う。→

  • hiroizm

    第一次世界大戦終結期エジプトのカイロの商家家族物語。父は家長的威厳ゼロの温厚な性格で夫婦共稼ぎの核家族育ちなので、ここに登場する夜の歓楽の場では陽気で社交的、でも家族からは恐れられ畏怖されたいという気難しいアフマド旦那キャラに、これがザ・父系権威主義ってやつか、と妙に納得、奥さんに同情してしまった。また息子娘の結婚は親が決め基本自由恋愛なし、でも旦那衆は歓楽場の歌い手踊り子など囲って遊び、その他浮気や不倫もできる可能性あるらしく、当時のイスラム社会の興味深い裏が垣間見れて呆れつつも面白かった。

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