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墜ちてゆく男

ドン・デリーロ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105418052
ISBN 10 : 410541805X
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2009
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

2001年9月11日、世界貿易センターは崩壊する。窓外には落ちる人影。生き延びたギャンブル狂の男は…。現代アメリカ文学を代表する作家が、初めて「あの日」とその後を描く。新たなる代表作、遂に邦訳刊行。

【著者紹介】
ドン・デリーロ : 1936年、ニューヨークのブロンクスで生まれる。71年、『アメリカーナ』でデビュー。85年に『ホワイト・ノイズ』で全米図書賞を受賞、88年、『リブラ 時の秤』が全米ベストセラーとなり、名実ともに現代アメリカ文学最大の作家となった。97年、大作『アンターワールド』が全米図書賞の最終候補に。以後毎年のようにノーベル文学賞候補としてその名が挙がる

上岡伸雄 : 1958年東京生まれ。学習院大学文学部教授、アメリカ文学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • どんぐり

    現代アメリカ文学を代表する作家ドン・デリーロの9.11同時多発テロを扱った作品。最初は一機の航空機、それから二機目。炎上するタワーから落ちてくる灰や落ちていく人影、煙から逃れて街路を走る何千人もの人々。あの日、あの時、あの場所にいた男は何を見たのか。神に呼びかける人間の声か。最初と最後にワールドトレードセンターの惨状をあざやかに描きながらも、主人公キースの記憶と意識の流れにニューヨークの様々な場所で建造物に逆さまになって現れるパフォーマンス・アーティストの「落ちる男」、妻と家族のテロ後の日々の白日夢のよう

  • nobi

    WTC棟の壁、ガラス、鉄筋が断片化するように、記憶も行動も言葉も断片化する。目の前の何という非現実的な現実。それは多くの人の繋がりと営みとを断ち切った。一方で新たな出会いを生み、平凡で当たり前であった映像を印象的な舞台へと変ずる。ドン・デリーロは、航空機の操縦室に居た男の、衝突直後のタワー内を逃げまどうキースの体感を共有する。3Dの映像と360度から迫る轟音と粉塵と臭気とともに。テロの断罪であるなら見落としたであろう、過酷な体験の内に時に生まれる信仰の原体験も。その世界に唯一相応しい緊迫した言葉の連なり。

  • harass

    911事件がテーマの小説。テロ直後から、被害を受けた人々それぞれの生活を丹念に描く。テロリスト側の生活も。印象的なシーンと彼らの混乱と困惑。文章は読みやすいのだが「難解」。著者の主張や筆致が抑えられていて、言いたいことを全面に出さない分、逆に深さや畏怖を感じさせる。現代米文学の巨匠とされるが、そう言われるのも分からなくはないと納得。他の作品も読みたい。

  • ヘラジカ

    ”9.11”以前と以降、当事者とその周辺の生活を描く。日常へと回帰しながらも「あの事件」が根底で燻り続け、テロリズムによって空けられた巨大な穴へと落ち込んでいく人々。その中から焦点を当てられた平凡な男(とその家族)の描写には静かではあるが途轍もない深淵と闇を感じさせるものがあった。”FALLING MAN”とは言うまでもなくダブル・ミーニングなのだ。あのテロ事件がアメリカ国民に与えた影響には計り知れないものがある、そんな単純なことを実感させる力強い作品であった。抑えられているが故になお凄まじい…。

  • kazi

    9.11を扱った小説です。訳者のあとがきにもあったが、記憶というものが大きなテーマになっていることは間違いないだろう。記憶に苦しめられるものがいる一方で、記憶は人間の証であり、記憶を語ることが人間を生かしている。9.11の記憶が人々の生活にどんな影を落としたのか。小さな子供を持つ母親たちが、どのように子供たちに伝えようとしたのか。この作品を書くことでデリーロは、9.11と真剣に向き合っていると感じました。9.11と読者はどう向き合えばいいのか。その答えは安易には出せないですね。長い時間をかけて考えます。

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