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利己的な遺伝子 利他的な脳

ドナルド・w・パフ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087881011
ISBN 10 : 4087881016
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「利他」を科学的に論じた名著が、福岡伸一 訳で登場!

コロナ禍を経験し、他者への配慮が求められる社会になったことで、「利他」への関心が高まった。自己の利益よりも他者の利益を優先する「利他」は、「利己的遺伝子論」からすると、生命のあり方と矛盾するように見える。

しかし本書は、脳神経科学の知見をもとに、人間にはもともと利他性が備わっていると主張する。「利他」が発揮されるメカニズムを科学的に解明し、その仕組みを知ることで、利他的行動がスムーズに行えるよう手助けしてくれる。

本書は、脳神経科学の第一人者が書いた「利他的な脳」を知るための科学書でありながら、対立する人間関係の改善や、ビジネスでの交渉など、困難な状況を乗り越えるためのヒントを与えるものであり、よりよく生きるための指南書でもある。

「本書を読むと、利他性が、損得勘定ではなく、脳の神経回路の基礎メカニズムとして備わっているものであることがわかる。つまり、利他性には、自発的・主体的な生物学的基盤がある。このような視点を持つと、対立・離反するような他者、わかり合えないと思われる他者であっても、同じ利他的な脳を共有する、同じホモ・サピエンスであることを議論の出発点にできるはずだ。このような共通理解に立って、私たちの社会が、分断から共生へと舵を切っていくことへの希望が、本書のメタテーマとして託されている」――福岡伸一(「日本版序文」より)

<目次>
日本版序文
はじめに
第一部 利他的脳の科学的根拠
第一章 利他主義の進化論的ルーツ
第二章 利他的脳のメカニズム
第三章 利他的脳の科学的解明
第四章 利他的行動を促す神経とホルモン
第五章 利他的脳理論と普遍的倫理のつながり

第二部 利他的脳を向上させるには
第六章 利他的脳理論によって何が変わるか
第七章 なぜ利他的脳が重要なのか?
第八章 利他的脳理論を社会に活かす
第九章 利他的行動を促進するには

<著者プロフィール>
ドナルド・W・パフ

脳神経科学者。ハーバード大学を卒業後、マサチューセッツ工科大学にて博士号を取得。長年、人間の脳が実際の行動をどのように制御するのかを研究し続けている。ニューヨークのロックフェラー大学にて脳機能に関する研究室を主宰。アメリカ芸術科学アカデミーフェローおよび全米科学アカデミー会員。これまでに手がけた著書も多数。

<訳者 プロフィール>
福岡伸一

生物学者・作家。京都大学卒業および同大学院博士課程修了。ハーバード大学研修員、京都大学助教授などを経て、現在、青山学院大学教授・米国ロックフェラー大学客員教授。主な著書に『生物と無生物のあいだ』『動的平衡』『生命海流 GALAPAGOS』、共著に『ポストコロナの生命哲学』(伊藤亜紗氏、藤原辰史氏)『音楽と生命』(坂本龍一氏)がある。

【著者紹介】
ドナルド・W.パフ : 脳神経科学者。ハーバード大学を卒業後、マサチューセッツ工科大学にて博士号を取得。長年、人間の脳が実際の行動をどのように制御するのかを研究し続けている。ニューヨークのロックフェラー大学にて脳機能に関する研究室を主宰。アメリカ芸術科学アカデミーフェローおよび全米科学アカデミー会員。これまでに手がけた著書も多数

福岡伸一 : 生物学者・作家。京都大学卒業および同大学院博士課程修了。ハーバード大学研修員、京都大学助教授などを経て、青山学院大学教授・米国ロックフェラー大学客員教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ホシ

    人間は利他的に振る舞うことが脳内の神経ネットワークとして基礎的に回路付けられている。著者はこれを「利他的脳理論」と名付け、神経科学的な見地から人間が利他性を自然の摂理として兼ね備えている生き物であることを論述し、葛藤と緊張に満ち溢れた今の世界をより良くし、人間らしく生きていくための提言を行います。要約すれば、人間は利他的に振る舞う生き物であることをきちんと認識し、幼児期の頃から道徳的互恵性の倫理観を育む教育を行い、女性の社会的地位向上を促進させるという、ことかと。

  • AKN

    利他的行動する前に、脳は対象となる人のイメージと自分自身のイメージの差がゼロになる。2人のイメージが合体する。実際に行動する間に予想される行動を自分の脳内に表現している。 人間の最初の本能は、協力することだ。 設定からして面白い。人間は自分の種を存続させるために、特に男性なんかは相手と闘争し、利己的な考えを持つ傾向が遺伝子的に組み込まれているにもかかわらず、脳はそうではない、利他的であるのがデフォルトで、そこのせめぎ合いが面白い。

  • Go Extreme

    https://claude.ai/public/artifacts/d1e62ac0-0593-4864-bb39-b5280d2c2fb5

  • げんさん

    汚職は利他的脳理論の極限例って、ちょっと理解できなかった

  • Shinjuro Ogino

    利己的な遺伝子とは有名なドーキンスの提示した概念だ。それに対しヒトを含む生物では利他的な行動が多く見られる。著者はそれを遺伝子ではなく脳に組み込まれた機能だとして「利他的脳理論」と名付ける。利他的脳の働きは5ステップに分かれるが、キモは(私思うに)第3ステップの他者と自己のイメージを重ね合わせることだろう。脳にこの機能が組み込まれていることは神経科学で多くのエビデンスが出ているとする。神経科学により得られる対策により、戦争を防ぐことも可能とする。しかしこれらのエビデンスの殆どは不安定とみられ私は悲観的だ。

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