トマス・m・ディッシュ

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歌の翼に

トマス・m・ディッシュ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336051165
ISBN 10 : 433605116X
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2009
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

SFのみならずゲイ小説、教養小説、音楽小説などのあらゆる要素を投入しながら、支配する者とされる者の宿命、芸術の喜びと悲惨をエモーショナルに描く、奇才ディッシュの半自伝的長篇にして最高傑作がついに復刊。

【著者紹介】
トマス・M・ディッシュ : 1940年アメリカ・アイオワ州生まれ。建築家を志してクーパーズ・ユニオンに入学するも挫折、生命保険会社に勤めながらニューヨーク大学の夜学に通い、62年に短篇“The Double‐Timer”でデビュー。その後、広告代理店、銀行など様々な職に就きながら、65年『人類皆殺し』で長篇デビュー。66年、イギリスに渡り、「ニュー・ワールズ」誌で異彩を放つ意欲的な作品を次々と発表、「ニュー・ウェーヴ」運動の中核作家として活動し、知性派SF作家として確固たる地位を築く

友枝康子 : 1933年生まれ。東京女子大学短期大学部卒。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Ai

    歌うと、精神が「翔ぶ」ことが可能になった世界。「翔ぶ」ことに魅了された主人公の流転の物語。何度も堕ちた主人公の視点から見上げる世界は、ディストピアともユートピアともつかない、曇った世界。あまり現代と変わらないのかもしれないこの世界を、彼が物語る内容が読ませる。「翔ぶ」こと以外、欲しいものを手に入れた主人公が迎えるラストにしびれた。

  • yajimayajiuma

    衰退した近未来のアメリカ、アンダーゴッドという宗教、そして飛翔…これらの面白そうな設定はあまり説明されないが、実はこうした設定がなくても成立する部分がほとんど。問題は、こうした設定が果たす役割が見えて来ず、登場人物の多さとあわさって分かりにくさに繋がっている点だ。個々の場面における心情描写にリアルさはあるし、グランディソンの人柄やヴァン・ダイクの著書といった興味深い個性はあるのだが、何の話をしたいのか掴み損ねる場面も多かった。それでも、ボウアが戻ってから等、話が一気に進展する場面の面白さはやはりあった。

  • キキハル

    SF要素は少なく、ダニエル少年の成長譚とも読める。政治、経済、宗教、音楽、そして近未来のアメリカ。すべての素材が絡み合って中盤以降ぐっと厚みを増していく。歌うなかで飛翔することにあこがれるダニエルの生きざまに胸を突かれる。成功とあっけない最期も、人間のおわりはこんなものかと無常感すら感じた。それでも全編を貫くのは音楽と歌なのだ。いい小説だった。この本が30年前に書かれていたことに感動を覚える。その当時、サンリオSF文庫で読まなかったことが悔しい。飛翔装置がソニー製だったのが面白かった。

  • すけきよ

    ディティールはパーツはディストピアSFなんだけど、それは背景に過ぎず、普通に成長物語として面白い。半自伝的小説と言われているように、主人公のダニエルはひじょうに存在感がある。特に第一部の少年時代は、ディッシュの物語と錯覚してしまいました。結末は、肉体に縛られたまま、ある意味昇天してしまうのが、アメリカエンタメを皮肉っぽく表しているのかな。いろいろな読み方ができるけど、個人的にはゲイ小説として読むと面白そうだと思った。改めて読み返すと、最初の方からダニエルの性癖が匂わされてるんだよね。非SF者にもオススメ。

  • 猫のゆり

    思っていたよりSF色は強くなく、重厚な文学作品を読んだような趣があった。音楽小説、教養小説、ゲイ小説といろいろな側面を持つという本書。音楽の素養がないので歌(特にオペラ)に拘るダニエルの心情が今ひとつよく分からなかったのが悔やまれるけれど、いつか「飛ぶ」ことを生きがいに、様々な苦難や喜びを経て目標に迫っていく姿に感銘を受けた。ゲイ小説としては・・「狂気帯」ってすごい(汗)。妻ボウアやミセス・シッフ、エルネスト・レイなど、ダニエルを取り巻く人たちも個性的で、彼との関わり方も変わっていて面白かった。

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