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ISBN 10 : 4814005091
Content Description
昆虫は休眠を生活史に組み入れることで、生存に不利な季節をやり過ごし、地球上のあらゆる大陸に進出することができた。昆虫は季節をどのように検知し、それをどう利用して休眠に入り、そしてそれを終了させるのか?気候変動の影響はあるのか?保全や害虫管理への応用の可能性は?分子メカニズムから生態、進化まで、多彩な視点と絡め休眠を包括的に論じる渾身の大著。
目次 : 1章 厳しい季節環境に立ち向かう/ 2章 避けるべき季節/ 3章 休眠反応の変異/ 4章 休眠のコストと代替手段/ 5章 休眠誘導のための季節情報/ 6章 休眠の準備/ 7章 休眠の状態/ 8章 休眠の終了と発生の再開/ 9章 休眠を制御する分子シグナル経路/ 10章 休眠の遺伝的制御/ 11章 休眠の進化/ 12章 休眠研究の応用
【著者紹介】
デビッド・L.デンリンガー : 昆虫の休眠に関する世界的な研究者の1人。アメリカ合衆国オハイオ州立大学の昆虫学の特別教授および名誉教授。アメリカ合衆国科学アカデミー会員、アメリカ合衆国昆虫学会フェロー、イギリス昆虫学会名誉フェロー。デンリンガー教授の現在の研究室では、主に昆虫の越冬に関わる分子機構を研究している。環境の信号を感知する時計遺伝子の利用から、休眠表現型の発現につながる内分泌・分子に関する事象まで、幅広い分野に関心を寄せている。これまでの研究により、チェコ科学アカデミーのグレゴール・メンデル・メダル(2006年)、南極派遣記章(2006年)など数々の賞を受賞している
沼田英治 : 京都大学大学院理学研究科の大学院生として昆虫の季節適応の研究を始め、大阪市立大学と京都大学の理学研究科でその研究を発展させた。2021年に京都大学を定年退職した。京都大学名誉教授。カメムシ、チョウ、カツオブシムシ、ハエなど幅広い昆虫を対象として、休眠に関わる光周性、概年リズム、内分泌機構などの研究を行ってきた。これまでの研究により、日本応用動物昆虫学会学会賞(2004年)、日本動物学会賞(2012年)、日本比較生理生化学会学会賞(2018年)などを受賞している
後藤慎介 : 本書の著者であるデンリンガー教授の研究室で、博士研究員としてニクバエ類の休眠と光周性の研究を行う。その後、大阪市立大学大学院理学研究科においてキンバエ、コオロギ、カメムシ、ダニなど多様な生物の光周性の研究を行い、現在は大阪公立大学大学院理学研究科教授。生物が環境に適応するしくみとその進化に興味を持って研究を行っている。日本昆虫学会若手奨励賞(2010年)、南極派遣記章(2013年)、日本応用動物昆虫学会学会賞(2022年)などを受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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