デシデリウス・エラスムス

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痴愚神礼讃 中公文庫

デシデリウス・エラスムス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122058767
ISBN 10 : 4122058767
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ルネサンス期の大知識人エラスムスが、友人トマス・モアに捧げた驚天動地の戯文。痴愚の女神なるものを創造し、人間の愚行を完膚なきまでに嘲弄する。堕落する教界、腐敗を極める世俗権力。当時の社会、人びとを観察し、エラスムスが描き出した痴愚や狂気は、いまなお私たちをとらえてはいないか。ラテン語原典からリズムある新鮮な訳が生まれた。

【著者紹介】
デシデリウス・エラスムス : 1466年、ロッテルダムに私生児として生まれ、1536年、バーゼルで死去。カトリックの司祭、神学者で、人文主義者。エラスムスが手がけた、ラテン語・ギリシア語対訳の新約聖書は広く読まれ、その思想は、宗教改革期の全ヨーロッパに影響を及ぼした

沓掛良彦 : 1941年、長野県生まれ。東京外国語大学名誉教授。早稲田大学第一文学部ロシア文学科卒業。東京大学大学院博士課程修了。文学博士。専攻は、西洋古典文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ケイ

    なるほど。おっしゃる通り。エラスムスの慧眼ぶりに感心した。宗教改革の時期にルター派にも教皇派にも寄らず、盟友トマスモアとともに、時代や権力、名声欲にとらわれず、宗教や哲学の本質を見据えている。結局どちらの宗教の側からも敵視されてさえ、神とは本来こういうものであるとの真実をついている。当時でも何版も増刷となった名著であり、5世紀も後の今となって彼の正しさは些かも揺るがない。しかしラテン語で書いたために読まれなくなっていったのは残念。訳者の解説はわかりやすいが、作者の揶揄するストア派哲学者のような側面を感じた

  • 拓也 ◆mOrYeBoQbw

    古典風刺小説。痴愚女神を自称するセックス、回春、愚行を司る女神が民衆の前で演説する、という形式を取りながら、”知の巨人”エラスムスが衒学を巧みに使い、当時のカトリックや様々な学派を痛烈に批判した一冊です。・・・とこう書くと難しい様に思えますが、逆説や皮肉を上手く入れ込んだ読み易い弁舌調子で書かれていて、引用もかなりの部分に註釈が付けられており古典の知識がなくても楽しめる一冊になってますね。盟友モアの『ユートピア』と並ぶ16世紀の名著、やり過ぎ感もありますがw後世に多大な影響を与えた一冊ですね〜(・ω・)ノ

  • Bashlier

    4/5 ブログ炎上の元祖的著作。愚神というアバターを通じてエラスムスが徹底的に社会をディスります。社会を”大衆”、”教会”、”王侯貴族”、”哲学者”の4つに分類し、全てが狂気の沙汰と一喝。無知な大衆をお粗末な説教で食い物にする教会、教会を利用して絶大な権力を築く暴君、悪政を批判するも頭でっかちなだけの哲学者。この中で、何も考えていない大衆が最も幸福で、マゾな哲学者が最も不幸とこき下ろします。仲間内でちょっと怒りを吐き出して楽しもうとしたんだと推察されますが、反カトリックとして禁書に。教職を追われ大炎上。

  • 魚京童!

    読みたい本から解除できない。再読しろってことだよね!ちぐしんが一発変換できない。れいさんが玲さんになる。愚かだね。礼讃してるよねってことだね。ラテン語原典訳ってのが笑わせて来てるのか迷うよね。ちゃんとしてるっていいたいのか、讃歌してるよっていいたいのか。セネカとかエピキュロスとか好き。快楽主義者だから。でも全否定されてた。つらかった。かわいそうだなって思った。でもそれが玲さんしてるんだよね。(わざとだよ!)私の周りに玲さんしてる人多くて、周りなのか私なのかわからなくなるよね。そういう話だと思う。

  • ラウリスタ〜

    この間、トマス・モアの『ユートピア』を読んだので、その友人のエラスムスの『痴愚神礼讃』も読んでみた。これは面白い。訳者が、最近出た別の訳をぼろっくそにこき下ろしていて、まあすごい。ラテン語からの原典訳だから、ラテン語出来ない人多いと思ったのかな。いずれにせよ、愚かであることの女神が自画自賛するのだけれども、痴愚ということの価値観を完全に転換していくレトリックが見事。教皇批判とかは筆が走り過ぎてユーモアが抑えられている嫌いはある。

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