デイヴィッド・ヒーリー

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ファルマゲドン 背信の医薬

デイヴィッド・ヒーリー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622079071
ISBN 10 : 4622079070
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2015
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

◆『抗うつ薬の功罪』の著者が、薬に依存する医療の背景にある医薬業界の巨大な錯誤を明らかにする。とくに臨床試験データの不適切な操作や改ざん、医学論文のゴーストライティングなどの実態を、本書は徹底して暴いている。科学的な医薬への信頼を逆手にとったトリックが特許薬とその需要をつくりだし、医療・医薬のあらゆる側面が人間よりもその経済に奉仕させられる──こうしたディストピア的様相からどうすれば脱却できるのか。◆患者のための医療を取り戻すべく、ヒーリーがまさに抜本的と言える対応策を提言する。目指すのは、医薬に関わる権限と知識をできるだけ民主化・透明化し、ボトムアップでディストピアを解体するという構想である。

【著者紹介】
デイヴィッド・ヒーリー : 医学博士、精神科認定医。精神医学・精神薬理学史家。カーディフ大学、北ウェールズ心理学的医学部門、教授。英国精神薬理学会(British Association for Psychopharmacology)の元事務局長。2012年には薬のリスクに関する情報を草の根的に募り、集積・公開するプロジェクトRxISK.orgを立ち上げた

田島治 : 医学博士。杏林大学保健学部教授(精神保健学)、同医学部精神神経科兼担教授を経て、2015年4月より、はるの・こころみクリニック院長。杏林大学名誉教授。専門は臨床精神薬理学

中里京子 : 翻訳家。早稲田大学教育学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ステビア

    製薬会社が臨床試験の生データを隠蔽し、都合よく見せかけていることが大きな問題。薬が毒でもあることを思い出し、ケアの精神を取り戻そう。著者は処方箋薬というステータスの撤廃、薬物有害反応の事例蓄積、薬品の独占販売権のあり方の変更が解決策だという。/面白いんだが、回りくどくて長い。圧縮して半分くらいにすべき。

  • takao

    ファーマ(医療)のアルマゲドン:ケアの能力を排除しつつある変化。その背景に定量化へのシフトがある。  

  • とび五郎

    製薬企業による(歪んだ)創意工夫のもとに統計学的有意差が出た臨床試験に基づくエビデンス。そんなエビデンスを根拠に作成された診療のガイドラインに盲目的に従い、眼前の患者一人ひとりへの丁寧なケアを忘れ、黙って薬剤を処方する医師。そんな現状を皮肉って、著者はブロックバスター薬で治療されているのは強いて言うなら医薬品欠損症、医薬品病と表現する。医師にとって単なる助言(ガイダンス)であるはずがいつの間にか遵守しなければならない指針(ガイドライン)となり、一人ひとりの患者の声は埋没している現状が綴られていた。ああ無情

  • サワコ

    以下、解説より抜粋。本書は、抗うつ剤によって誘発された自殺や暴力などの問題を提起した実績で国際的に知られる英国の精神科医デイヴィッド・ヒーリーの最新の著者である。中略。本書では、精神科治療薬を中心としたこれまでの議論の枠を超えて、世界的に大ヒットし巨額の売り上げを誇るブランド医薬品すなわちブロックバスター薬に支配された医療の在り方全体をテーマに据え、その起源にさかのぼって現在の問題を腑分けし、本質を明らかにしている。

  • Ramgiga

    読了に結構時間がかかりました。1962年のキーフォバー・ハリス修正法以降、医療は医師の裁量をはなれエビデンス・ベースド・メディスン、根拠に基づく医療に変貌した。医学的根拠を示すには巨額の費用のかかる臨床試験が必要。かくして、特許切れの医薬品は捨て置かれ、製薬会社が特許を持つ医薬品ばかりにエビデンスが蓄積されるという歪んだ情報状態を生み、良い治療がノーエビデンスということで駆逐され、儲かる薬ばかりが医療という名のもとで副作用を量産しながら使われる。結構怖い状態になっているという話。

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