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ミカンの味

チョ・ナムジュ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022517579
ISBN 10 : 4022517573
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

『82年生まれ、キム・ジヨン』の著者、チョ・ナムジュの新作長編小説!!

空と海も区別できない、恐ろしく黒い夜。
その夜のように茫漠としていた心。
互いの本心だけなく
自分の本心もはっきりわからなかった。
(本文より)

まるで自分のことが描かれているかのようだと、女性たちからの高い共感と支持を集めてきた著者が新作小説『ミカンの味』で主人公に選んだのは、4人の女子中学生。

中学校の映画サークルで出会ったソラン、ダユン、ヘイン、ウンジは「いつも一緒にいる4人」として学内で知られている。中学3年生になる直前、済州島に行った彼女たちは衝動的に一つの約束を交わし、タイムカプセルに入れて埋める。未来が変わるかもしれないこの約束の裏には、さまざまな感情と計算による四者四様の理由が隠されていた。

本作は、この約束をめぐる4人の少女たちの話を交互に生い立ちや現在を語る形で展開。幼なじみとの関係が突然終わってしまった傷を抱えるソラン、教師からの期待が大きく学校一モテるのにいつも寂しいダユン、古くさい父親と突然の困窮にイラ立ちを募らせるへイン、理由がわからないまま仲間外れにされた経験を引きずるウンジ。

言葉にできない感情の狭間で揺れながらも何かを?もうともがく少女たちの物語は、いつかの自分の姿に重なり、うずく心を優しく包み込んでくれる。まったく新しい「私たちの物語」の始まりだ。


■著書プロフィール
チョ・ナムジュ
1978年、韓国・ソウル生まれ。梨花女子大学社会学科卒。卒業後は放送作家として社会派の「PD手帳」「生放送・今日の朝」など時事・教養番組を10年間担当した。2011年、長編小説『耳をすませば』で文学トンネ小説賞に入賞して文壇デビュー。16年に発表した『82年生まれ、キム・ジヨン』は韓国で130万部を超える大ベストセラーになり、世界25カ国で翻訳されている

【著者紹介】
チョ・ナムジュ : 1978年、韓国・ソウル生まれ。梨花女子大学社会学科卒。卒業後は放送作家として社会派の「PD手帳」「生放送・今日の朝」など時事・教養番組を10年間担当した。2011年、長編小説『耳をすませば』で文学トンネ小説賞に入賞して文壇デビュー。16年に発表した『82年生まれ、キム・ジヨン』は韓国で130万部を超える大ベストセラーになり、25の国と地域で翻訳されている

矢島暁子 : 学習院大学文学部卒。高麗大学大学院国語国文学科修士課程で国語学を専攻。訳書に、ソン・ウォンピョン『アーモンド』(祥伝社、2020年本屋大賞翻訳小説部門第一位)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ヴェネツィア

    ソウル近郊の京畿道ヨンジン市(ヨンイン?)の4人の女子中学生を描く。4人は全員で一緒にシニョンジン高校に行くことを固く約束するのだが...。彼らの様々な揺れ動きの表現はリアルに韓国の現代(とりわけ教育問題)を如実に反映する。そればかりではなく社会のあり方や希望も。また、それぞれの母親たちがなかなかに毅然としてしているのに比して、父親像は頼りなくもあり、時代にも取り残されている。そんなところもリアルだ。彼女たちのすべてがいい子すぎるような気もするが、それでも細部にわたる表現が小説に強いリアリティを与え、⇒

  • どんぐり

    『82年生まれ、キム・ジヨン』の著者チョ・ナムジュの小説。韓国の高校進学をめぐる女子中学生4人の仲間意識と友情を描く。韓国には特殊目的高校、外国語高校、自立型私立高校、一般高校などがあり、大学入試を視野に置いた進学事情も見えてくる。それぞれ家族がいて、経済状況も違う。友だちも失いたくない。中学3年生直前の春休み、済州島の旅行で4人は約束をする。済州島のミカンの味は、高校の入学式へとつながっていく。ヤングアダルト小説って感じだ。

  • ルピナスさん

    同僚と、女子で複雑な想いを抱えず思春期を終えた人なんていないのではと話したばかり。グループ内の一見平和な輪は、家庭環境・学力・経済状況・外見等、違って当然の様々な要素の上に成り立っていて、約束事はまるで踏み絵のよう。韓国の教育事情については、シドニーに住んでいた頃、韓国人の友人から良く聞いていたが、他者より秀でる事がとかく大切という想いが根底にあり、子供の進学期を共に過ごしたら大変そうだと思っていた事を思い出した。なんとも後味の悪い本作品、母親達が毅然としているのが救いでまた同様の作品を探してしまいそうだ

  • おたま

    中学から高校に進学する少女4人の物語。ソラン、ダユン、ヘイン、ウンジの4人は、中学で映画部に所属し、そこで出会う。一見仲のよい4人組ではあるが、それぞれの家族のこと、内に秘めた思い、そして相互の葛藤も抱えている。その4人が高校進学に際して一つの約束をする。様々な事件も誘発させながら、それぞれの視点からその思いが語られていく。この年代の女の子のもつ瑞々しくまた否定的な面ももつ心の在り方を描き出している。同年代の日本の中学生が読むときっと共感することは多いだろう。また、韓国の受験制度の問題も分かって興味深い。

  • J D

     ソラン、ダユン、ヘイン、ウンジ。4人の女子中学生達の日常を描いた作品。チョ・ナムジュさんらしくちょいちょいフェミニズムが顔を出す。韓国社会は、文化が似ているので読む易いが、名前で男女を区別するのが私には難しくて読むのに少し時間が掛かった。4人それぞれの思いや生きづらさがあり、それと折り合いを付けながら生きて行く姿勢が良かった。4人の約束が私からすると「そんなこと?!」と思ったのだが、それがまたリアルでいい。映画になりそうなきれいさがあった。チェジュ島のミカン食べてみたい。

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