ダロン・アセモグルジェイムズ・a・ロビンソン

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国家はなぜ衰退するのか 上 ハヤカワ文庫

ダロン・アセモグルジェイムズ・a・ロビンソン

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784150504649
ISBN 10 : 4150504644
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Content Description

繁栄を極めたローマ帝国はなぜ滅びたのか?産業革命がイングランドからはじまった理由とは?共産主義が行き詰まりソ連が崩壊したのはなぜか?韓国と北朝鮮の命運はいつから分かれたのか?近年各国で頻発する民衆デモの背景にあるものとは?なぜ世界には豊かな国と貧しい国が生まれるのか―ノーベル経済学賞にもっとも近いと目される経済学者がこの人類史上最大の謎に挑み、大論争を巻き起こした新しい国家論。

目次 : 序文/ 第1章 こんなに近いのに、こんなに違う/ 第2章 役に立たない理論/ 第3章 繁栄と貧困の形成過程/ 第4章 小さな相違と決定的な岐路―歴史の重み/ 第5章 「私は未来を見た。うまくいっている未来を」―収奪的制度のもとでの成長/ 第6章 乖離/ 第7章 転換点/ 第8章 縄張りを守れ―発展の障壁

【著者紹介】
ダロン・アセモグル : マサチューセッツ工科大学(MIT)エリザベス&ジェイムズ・キリアン記念経済学教授。トルコ出身。英国ヨーク大学卒業後、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)で博士号を取得。研究分野は政治経済学、経済発展、経済理論など多岐にわたる。2005年、若手経済学者の登竜門とされ、ノーベル経済学賞にもっとも近いといわれるジョン・ベイツ・クラーク賞を受賞

ジェイムズ・A.ロビンソン : シカゴ大学公共政策大学院ハリススクール教授。英国出身。LSE卒業後、イェール大学で博士号を取得。ハーバード大学教授を経て現職。ラテンアメリカとアフリカの世界的に著名な専門家で、ボツワナや南アフリカなどで研究活動を行なっている

鬼沢忍 : 1963年生。成城大学経済学部経営学科卒、埼玉大学大学院文化科学研究科修士課程修了。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • skunk_c

    第1章のアメリカとメキシコのノガレスの対比を読んだだけで、なんともいえない違和感を感じた。著者たちの立場は、経済発展と社会の安定は、「創造的破壊」を生み出す経済的なインセンティヴの有無と、それを支える「中央集権的」(著者たちの考えはアメリカ合衆国も「中央集権」に含まれているので、通常の区分とは異なる)な安定した政治制度が必要とする。その結論を導くためか、様々な事例が紹介されるが、例えば合衆国の場合、先住民の運命や解放後の奴隷の扱いなどは脇へ追いやられ、あくまでもマクロの平均(GDP/人)で繁栄を計る。

  • あらたん

    持続的な経済成長を果たすために必要な条件は三つある。1.社会の構成員が幅広くイノベーションへのインセンティブを持たせるような経済制度であること。2.必要な時に権力を行使できる中央集権的な政治体制であること。3.そして、政治的な権力が社会の構成人員に幅広く分散していること。 イギリスは奇跡的に三つが揃って産業革命を主導した。多くの国は3が不足してその波に乗れなかった。それは統治者には政治権力を集中させたいインセンティブがあるから。 これが上巻から学んだこと。多様性は長期的な成長にとってとても重要ということ

  • ころこ

    大澤真幸の本で引用されていたのをそのまま読まずにいたら、今年ノーベル経済学賞を受賞してしまっていた。挑戦するにはいいニュースだったが、本書はもっと挑戦的な問いから始まる。なぜ世界には富める国家と貧しい国家が生まれるのか。問いはこれだけだ。この問いは昔から問われてきた。@ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』では、各々の大陸の特徴によって、植物種と動物種の歴史的発展に相違が生じることが原因だという地理説をとる。Aマックス・ウェーバーの一連の仕事では、プロテスタンティズムが代表に挙げられるが、文化ごとに近代

  • びす男

    古今東西の事例から「多くの社会の支配層は成長を望まない」という事実が明らかになる。経済の革新は、社会政治の構造を揺るがすからだ■成長が持続する条件はふたつ。@革新者たちが発言力を持つ制度と、A私有財産を保護できる中央集権機能。そのバランスを取るのは難しそうだ■産業革命がなぜイギリスで起こったか、という説明が面白い。名誉革命で特権が取り払われたことで、発明へのインセンティブが生まれたという■「銃で殺すと脅すことで、工場へ行かせることはできても、良いアイデアを思いつくよう強制することはできない」。なるほどね。

  • おさむ

    世界の国々になぜ不平等が生まれるのか?地理説、文化説、無知説などが言われてきたが、著者が提唱するのは制度説。つまり権力を握る者が貧困を生み出す選択をする為であり、故意だという。そして、既存の権力者たちは常に新参者による創造的破壊への恐れを抱き、その芽を摘んできた。経済成長を阻止したのは権力者たちだったのだ。17世紀の英国が、こうした軛から逃れられたのは、名誉革命の時、幅広い連合が立憲体制を築いたから。1グループが力を持ちすぎることなく、多元的な政治、包括的な政治経済が生まれた。なるほど、次巻へ続く。

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