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死者の百科事典 創元ライブラリ

ダニロ・キシュ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488070779
ISBN 10 : 4488070779
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

旅先で訪れた図書館で、世界中の無名の死者の生涯だけを記録した書物に出会い、父親の項を読みふけるという表題作をはじめ、音楽的手法、絵画的手法、映画的手法と、自在に変化するスタイルで描かれた死と愛をテーマとする、幻想的で美しい、しかも皮肉な味わいをもそなえた九つの物語。アンドリッチ賞受賞作。

【著者紹介】
ダニロ・キシュ : 1935年、ユーゴスラビア、スボティツァ市に生まれる。第二次世界大戦中、ユダヤ人であった父は強制収容所に送られ帰らぬ人となる。ベオグラード大学比較文学科を卒業後、作家活動に。同時にロートレアモン、エセーニンなどの詩作品の翻訳も始める。セルビア・クロアチア語及び文学の講師としてフランス各地で教鞭を取り、1979年にパリに移り住む。1989年、同地に死す。作品は二十以上の言語に翻訳され、国内はもとより、仏、伊、独、米などの数々の賞を受賞

山崎佳代子 : 1956年生まれ。静岡に育つ。北海道大学ロシア文学科卒業後、サラエボ大学に留学、ユーゴスラビア文学史を学び、2003年にベオグラード大学文学部で博士号を取得。現在同大学文学部教授。ベオグラード在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 拓也 ◆mOrYeBoQbw

    幻想短篇集。マジックリアリズム。ダダイズム。ユーゴスラビアの作家ダニロ・キシュによる1983年の短篇集。死と愛をモチーフに、グノーシス、掟の門、ビブリオマニア、事象の反復と言ったテーマを扱っています。編まれているのはボルヘス、ベケット、ナボコフ等の技巧を深く理解し、更に自身の経験と知識から再構築された短篇の数々。それはまるでミルチャ・エリアーデ&ヨアン・クリアーノ師弟の描く小説に似た味わいもあります。いわば読む度に新たな発見がある、何度も繰り返して読みたい一冊ですね(・ω・)ノシ

  • ふるい

    すばらしい短篇集。死は、不可避である。死に相対した時、遺されたものに出来ることなどあるのだろうか。あるいは、文学者には。そんな問いかけに満ちているように思われた。無名の死者たちの記録だけが記された本「死者の百科事典」、少女が持つ鏡に映る家族の未来「未知を映す鏡」、シオン議定書に端を発した血塗られた歴史を下敷きに描かれる「王と愚者の書」、が特に好きだ。

  • timeturner

    『薔薇の名前』より手強い。短編は読んだその場で背景を理解する必要があるから。キリスト教、ユダヤ教、哲学、神話、欧州史等広範な知識なしでは理解不能。奇妙な設定に惹かれて読むことは読めても、作者の意図は慎重に隠されているのではという疑いが残る。

  • 刳森伸一

    死にまつわる短篇小説を9篇所収。いずれも濃密な短篇でそれぞれが異なる文体と物語でありながら、全体として統一感のある一篇の長篇小説のよう。ハズレは一切なく全て面白いが特に表題作が良く、ずっと読んでいたいとすら思った。

  • まさ☆( ^ω^ )♬

    死をテーマにした短編集。解説を読んで成る程と思ったが、初読では結構難しくて、理解出来なかったものも数編。表題作の「死者の百科事典」は良かった。2回読んだ。「魔術師シモン」「死後の栄誉」「眠れる者たちの伝説」「未知を映す鏡」までは何とか読めたが、これ以降はちょっと難しかった。しかし、時間を置いてまた挑戦したいと思える作品だった。

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