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ISBN 10 : 462208709X
Content Description
子どもは言葉を覚えるときに、それ以前の赤ちゃん語を忘れる。そのように、言葉はいつも「消えてしまった言葉のエコー」である。そして、忘れることは創造の源でもある。言語の中にはつねにもうひとつの言語の影があり、失われた言語が響いている。言語の崩壊過程に言語の本質をみたヤコブソン、失語症を考察したフロイト、複数の言語を生きたカネッティ、死んだのに語る口を描いたポー、母語についてはじめて語ったダンテなどを導きに、忘却こそが言語が本来もつ運動性であることが浮上する。アガンベンの英訳者として知られ、30代で本書を著し、恐るべき知性として話題を呼んだ、ヘラー=ローゼンの主著。流離こそが言語の本質だと明かす、言語哲学の最重要書である。
目次 : 喃語の極み/ 感嘆詞/ アレフ/ 消滅危惧音素/ H&Co./ 流離の地で/ 行き止まり/ 閾/ 地層/ 地滑り/ 文献学の星/ 星はまた輝く/ ニンフの蹄/ 劣った動物/ アグロソストモググラフィー/ Hudba/ 分裂音声学/ アブー・ヌワースの試練/ 船長の教え/ 詩人の楽園で/ バベル
【著者紹介】
ダニエル・ヘラー=ローゼン : 1974年生。プリンストン大学教授。アガンベンの英訳者として知られる。仏・伊・独・西・露語、ラテン語・古典ギリシャ語・ヘブライ語・アラビア語に通じ、哲学・文学・歴史学・認知科学・言語学を鮮やかに論じる
関口涼子 : 1970年生。作家。日・仏語で創作を行い、『陰影礼賛』の仏訳者としても知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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