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命を落とした七つの羽根(仮)

タニヤ・タラガ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784791773787
ISBN 10 : 4791773780
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

1966年、12歳のチャーニーは、カナダ政府が先住民族の同化政策として制度化した寄宿学校から逃げ出す途中、線路上で凍死した。死因審問の結果、悲劇を繰り返さぬよう四つの勧告が出されたが、なんら改善策はとられなかった。それから四半世紀以上経った2000年から2011年の間、オンタリオ州のサンダーベイ市で7人の先住民の高校生が死亡した。うち5人は、先住民の聖地の麓を流れるカイ川で遺体となって発見されている。高校卒業の資格を得るために、彼らは故郷から何百マイルも離れた都会で暮らしていた。将来への希望を見つける機会となるばずが、彼らが経験したのは、日常に溢れる先住民への差別と人々の無関心、そして堪え難い孤独であった。7人の若い羽根たちが辿った生と死の軌跡を丹念にたどり、彼らの家族や先住民族の物語をとおして、カナダ建国の植民地時代から今日まで続く人種差別や文化的ジェノサイドの実態を鮮明に描き出す。

目次 : 第1章 盲目の男からのメモ/ 第2章 チャーニーが逃走したわけ/ 第3章 狼の知らせ/ 第4章 過去からつづく痛み/ 第5章 何もわからないことの空虚感/ 第6章 生きる者を守るため死者の声を代弁する/ 第7章 兄弟/ 第8章 川よ、息子を返してくれ/ 第9章 価値のない犠牲者/ 第10章 命を落とした七つの羽根

【著者紹介】
タニヤ・タラガ : トロント・スター(カナダ国内で最大部数を誇る日刊紙)の報道記者として二〇年以上の経歴を持つ。2017‐2018年には、功績あるジャーナリストに与えられるアトキンソン・フェロー(公共政策)を受賞。現在は、先住民の物語に焦点を当てたプロダクション会社Makwa Creativeの社長兼CEOを務める。一〇代の子ども二人とトロントに暮らす

村上佳代 : 英国ニューカッスル大学建築・都市計画・ランドスケープ学部にてPhD取得。現在は、カナダ・オンタリオ州ウォーフアイランドにて農村医療・環境学習分野の市民活動に従事。島のコミュニティ、公立学校と共同でIndigenous & Place‐based教育モデルの実践に取り組む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • まこ

    先住民族の若者達の不審死、これ状況似通ってておかしいよね。なぜ警察は真面目に調べない。根底にある先住民族への差別意識。先住民族の文化はダメだから、子ども達を強制的に現代文明の教育を受けさせるべく専用の学校もあった。この存在が差別をさらに助長させ、無くそうとする運動も盛んじゃなかった。

  • hitotak

    カナダのある町で、2000年から10年間に7人の先住民族の高校生たちが不審な死を遂げていた。先日、カナダの先住民の学んでいた寄宿学校の跡地で数百の遺骨が見つかったという記事を読んだが、そのような悲劇はカナダ建国時から続く差別と偏見により現在まで続いている。移民の国としていいイメージしかなかったカナダの暗部が、亡くなった子供たちの荒んだ日常と家族たちの嘆きと共に書かれている。思えば『赤毛のアン』でも先住民の姿や暮らしぶりなどひとつも書かれていない。まるで存在していないかのように。

  • 健康平和研究所

    カナダで1996年まであった寄宿学校は先住民の子を親から引き離し、劣悪な環境で強制的に学ばせられた。人体実験も行われ6千人以上亡くなる。現在の高校も、家の近くにないので、親族から離れて暮らすことを余儀なくされ、孤独から酒におぼれ、行方不明になっても非先住民の警察は中々捜査しない。不審な点があっても事件性なしとして片付けてしまう。 続編は「私たちの進む道: 植民地主義の陰と先住民族のトラウマを乗り越えるために」。 日本を見てみると、北海道、沖縄、台湾、朝鮮への植民地政策は現在も続いているのでは?

  • G❗️襄

    人権はもとより、地球全ての保護が当たり前の時代に、カナダまでもが民族問題に悩んでいたとは残念でならない。新大陸の発見の結果、入植者により多くの先住民達が犠牲になった。レイシズム(人種差別)、先住民族への迫害、帝国主義の負の置き土産である。本著では、背筋も凍る「民族浄化政策」の実態が著者の綿密な取材により明かされている。人間には排他的差別性がある。これを乗り越えるには「知の力」に頼るしかない。事実を知り、真実を明らかにする事を疎かにしてはならない。若くして犠牲になった若者達の声に耳を澄ませたい。

  • たいちーらぶ

    以前ニュースで、カナダの先住民族を集めて教育していた寄宿学校跡地から200人を超える子供の遺骨が発見されたということを知った。この遺骨は20世紀前半のものが大部分のようだが、2000年以降の現代においても寄宿学校は存在し、生徒の不審な死は途絶えることはないという。親は子供に少しでも良い教育を受けさせたいと寄宿学校へ送り出す。しかし待ち受けていたものは子供にとって残酷な日々だった。この本では、カナダの暗部、先住民族に対する社会的排除、差別や虐待、薬物中毒の真実が当事者家族らの証言からリアルに書かれている。

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