ソナーリ・デラニヤガラ

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波 新潮クレスト・ブックス

ソナーリ・デラニヤガラ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105901561
ISBN 10 : 4105901567
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2019
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「たいへん、海が入ってくる」―友人のこの言葉の直後、経済学者の著者は、家族とともに滞在中のスリランカ南岸のホテルで大津波に襲われる。2004年のクリスマス翌日、スマトラ沖で発生した巨大地震によるこの津波は、夫と二人の息子、両親を、一瞬にして彼女から奪い去った。家族との幸福な記憶―コロンボの両親の家、ケンブリッジでの夫との出会い、幼い息子たちと夫とのロンドンでの賑やかな暮らし―は彼女を執拗に苛み、長い年月を経て、生きる力を取りもどす支えとなる。絶望の淵から再生してゆく自身の姿を虚飾なく伝え、マイケル・オンダーチェら多くの人びとの深い感動を呼んだ稀有な回想録。

【著者紹介】
ソナーリ・デラニヤガラ : 1964年、スリランカ・コロンボに生まれる。高校卒業後にイギリスに渡り、ケンブリッジ大学で経済学を専攻し、オックスフォード大学で博士号を取得。現在はロンドン大学アジア・アフリカ研究学院(SOAS)で教えながら、米コロンビア大学国際公共政策大学院でも研究員を務め、経済発展や災害復興について研究をしている

佐藤澄子 : 1962年、東京生まれ。大学卒業後、広告代理店に勤務。現在はフリーランスのクリエイティブディレクター、コピーライターを続けながら、文芸作品の翻訳へと活動の範囲を広げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • どんぐり

    2004年12月にスマトラ沖地震で発生した津波で夫と2人の幼い息子、両親を一瞬に失った女性の回想録。自身も津波にのみ込まれ、泥の中から救出される。押し寄せる海水のなかで息子たちの手を離した光景が何度も何度も夢に現れ、自分の腕を見つめては傷つけ自身を責める。スリランカの実家、ロンドンの自宅で、一瞬に消えた家族の思い出をとともに暗くて視界の悪い冥府に浮かんだまま漂うような日々。そして家族が亡くなったことを他人に語ることがきできるようになるまでの長い長い道のり。これは一人の女性のグリーフワークの記録でもある。

  • ヘラジカ

    積み上げてきた幸せを、思い出という残骸だけ残して全て飲み込み運び去っていった津波。最初は小説かと思って読んでいたが、語り手の心情があまりにもリアルだったため、先にあとがきを読んで驚いた。ありえることとは分かっていたが、こんな絶望がこの世の中に存在するのかと。希望をシャットアウトしようとする努力も、いずれ現実を前にしたときに押し寄せる感情という第二の波に対する防波堤のようで、それもまた胸が痛くなる。書くことと思い出すことで、凄まじい喪失と折り合いをつけようとする苦しみが伝わる。文学の救済の力に触れた思い。

  • アキ

    一瞬にして夫・2人の子ども・両親を失ったとしたら・・・2004年スリランカ南部ヤーラのホテルでクリスマスの翌朝、突如として波が押し寄せジープごと海に呑みこまれてしまう。言葉を発することも叫ぶことも泣くこともできず、4か月後に遺体を確認した。自宅の至るところについこないだまで生活していた夫や息子のあらゆるものがそれ以前に引き戻す。なんで生きているのか?そもそも彼らは存在したのか?セラピストに勧められ自らの体験を書くことで救われたロンドン在住の経済学者の実録であり、日常が突然断ち切られる体験の精神の記録である

  • keroppi

    スマトラ沖地震の津波で一瞬にして、夫、幼い息子たち、両親を亡くす。あまりにも凄い喪失感。自分の存在すら危うくなる。読み進めるのが辛くなる。地震前の記憶と現実が交錯する。彼女は、セラピストに手記を書くことを勧められたそうだ。この文章を書くことで自分の存在と家族が存在し、そこに愛があったことを確信する。津波の怖さ、愛の強さ、ものを書くという事の力。

  • りつこ

    スリランカを襲った大津波で夫と二人の息子、両親を失った女性の回想録。当たり前に続くと思っていた日常が一瞬で失われ「なぜこんな目にあうのか」「何かの罰なのか」という問いと自責の念だけが残る。何も知りたくない何も思い出したくない一刻も早く彼らのもとに行きたいという状態から、何が起きたのかを知りたい彼らとの日々を実感したいという気持ちになるまで。こうして書くことがセラピーになったのかもしれないが、なんという喪失…読んでいて辛くて何度も涙した。私の日常があるのもたまたま運が良かっただけなのだということを思い知る。

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