セルゲイ・トレチヤコフ

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子どもがほしい! 白水uブックス

セルゲイ・トレチヤコフ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560072639
ISBN 10 : 4560072639
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
伊藤愉 ,  

Content Description

1920年代のソヴィエト社会を舞台に展開される恋愛、結婚、家族をめぐる討論劇。メイエルホリドやブレヒトを魅了した演劇史上の問題作!

【著者紹介】
セルゲイ・トレチヤコフ : 1892‐1937。現在のラトヴィア出身の詩人、ルポルタージュ作家、劇作家、映画脚本家、写真家、文芸理論家。モスクワ大学在学中の1913年に、未来派グループ〈詩の中二階〉に参加、詩の発表を始める。内戦期には極東やシベリアで詩人として活動する傍ら、筆名で政治コラムを新聞に寄稿した。22年秋にモスクワに戻り、中心メンバーとして雑誌『レフ』の発行に携わりながら、メイエルホリドやエイゼンシテインらの演出作品に戯曲を提供。24年から25年にかけて中国に滞在、戯曲『吼えろ、中国!』など中国を題材にした作品を多数著す。映画産業との関係も深く、『戦艦ポチョムキン』の字幕を担当したことでも知られる。27年創刊の『新レフ』でも中心的な役割を担い、広くルポルタージュへと活動の軸足を移す。30年から31年にかけてドイツ、デンマーク、オーストリアに滞在、ブレヒトやピスカートアら当地の左翼的な芸術家たちと友誼を結び、影響を与えた。日本のスパイ容疑で37年にモスクワで逮捕・銃殺される

伊藤愉 : 明治大学文学部専任准教授。専門はロシア演劇(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • Nobuko Hashimoto

    1920年代のソ連の戯曲。共産党員で堅物の女性ミルダを中心に、ごった煮のような共同住宅(コムナルカ)の人々と、それに付随する共同施設をめぐるドタバタ。ミルダは色恋に無縁で猛烈な仕事人間だったが、プロレタリアートの子どもを産みたいと思い立ち、まったく恋愛感情の無い男性に協力を要請する。押し切られた男性はミルダや未来の子どもに情を持ち始めるが、ミルダはあくまで契約と割り切ったまま。当時の優生学に影響を受けている主人公は滑稽な存在として描かれているように感じたが、果たして作者はどう考えていたのだろう。(つづく)

  • きゅー

    タイトルが過激だが、中身も過激。子どもは欲しいが夫はいらないミルダが巻き起こす騒動。執筆されたのは1926年のロシア。そのためミルダの「子どもがほしい」という感情は個人的な思いだけではなく、ソビエト社会に貢献する純度100%の優良プロレタリアートを育成したいという思いも含んでいる。そのため、現代の視座から眺めるとコメディ風味の毒気の強いイロニーとして読める。最終幕の子ども品評会などはいかにもグロテスクだ。子どもを生産物として捉え、その優劣を競うこと、それをいかにもポジティブに描いている様には驚かされた。

  • あいかわ

    SNSで見かけて気になり購入。戯曲とは知らず、設定も知らず、最初の方は読みづらくて苦戦。途中から慣れてきて読了。解説を読み、かなり理解が深まった。トレチヤコフは観客を芝居に参加させようとしていた(アトラクションの概念)。観客を劇場に組み込み「討論」する。今もリーパの考えがマジョリティだと思うが、ミルダの考えに共感する女性もきっといるだろう。ミルダとリーパがぶつかりながらも会話したように、今「討論」する場所があるかと言われると思いつかない。分かり合えなくとも対話する場、考える場が必要だ。

  • 🍭

    982(98 ロシア文学>2戯曲)図書館本。白水社2025年8月10日発行。トレチヤコフによって1930年代に描かれた戯曲。解説による舞台(演劇)論の背景描写が手厚く、勉強になる。本作の主題は生殖(リプロダクトライツ)と女性、全体主義的な社会の中で子供が家庭(家族)から切り離されて…… 外出中なので帰宅したら感想の続きを書くかも。

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