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エステルの手紙教室

セシル・ピヴォ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065384862
ISBN 10 : 4065384869
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

《みなさんの感情や意見には一切口出ししません。手紙の書き方、つまり文章の書き方を教えるのがわたしの役割です》北フランスのリールで書店を営むエステルは、亡くなった父を偲んで手紙教室を開くことにした。参加者を募る新聞広告を出すと、5人から応募があった。孤独な老婦人、重度の産後うつに苦しむ夫婦、仕事にやりがいを見いだせないビジネスマン、そして進路に悩む青年。性別も年齢も異なる参加者とエステルは、手紙のやりとりを通して新しい言葉との出会いに飛び込んでゆく。言葉の力を賛美した小説。Le Prix Du Roman Qui Fait Du Bien(癒やしの小説賞)を受賞。

【著者紹介】
セシル・ピヴォ : 小説家、ジャーナリスト。『エステルの手紙教室』(原題:“Les Lettres d’Esther”)で「癒やしの小説賞」、「グラン・サン=テミリヨネ文学賞」、および「ユニオン・アンテラリエ賞」を受賞

田中裕子 (書籍) : フランス語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • やすらぎ

    電話やメールではなく手紙でつながる。それは今となっては相手に重さを感じさせる行いかもしれないけど、言葉を記すことでしか伝えられないことがある。フランス北部リールで週6日も書店を営業しながら始めたエステルの手紙教室。参加した人たちは知らない同士であるけど、受け手側を気遣いながら今の思いを伝えていく。互いに少しずつ心の深くに沈んでいた悲しみや不満を掬い出す。他者への助言はできるのに自身の中の拘りは癒えていかない。誰にも人間関係の悩みがある。愛情や信頼、葛藤や喪失、別れと旅立ち。数か月の手紙の交換を記した一冊。

  • buchipanda3

    「あなたは自分の中の何と闘っているか」、何ともスゴいことを聞いてくると思った。こちらは作中でエステルが始めた手紙講座の最初の課題。今の時代に手紙、だが、だからこそ安易に解が見つからない悩みを抱える人たちが本能的に手を挙げた。参加者らの手紙のやり取りの忌憚のない掛け合いや自らの弱さを曝け出す文面にドギマギしながら羨ましさも感じた。対面だと感情が先走るが、手紙は相手の手間が尊重を生み、言葉を冷静に見れる。そして誤魔化しのない課題が自分を素直に見させた。講座の集大成、異国の風景を写し出す手紙に深い想いを感じた。

  • たま

    図書館の新着棚で見つけた本。面白かった。いわゆる【書簡体小説】だが、旧来の書簡体小説が戯曲と同じく読者に行間(書かれていないこと)を考えさせるのに対し、この小説の6人はカップル1組を除き最初は赤の他人であり、彼らがどう関係を作っていくかに焦点が当てられている。彼らは個人的な悩み(家族に悩みを抱えている人たちばかり!)を率直に語り合い、それによって多くの気づきを得る。この点はキリスト教の伝統を感じた。日本でこういう試みを試してみても、終始他人行儀で終わりそうな気がする。⇒

  • ゆのん

    書店主のエステルが始めた『手紙の書き方講座』。エステル本人、ビジネスマン、若者、老女、夫婦の6人の文通が始まる。すっかり廃れてしまった『手紙』を書くなんてとても素敵だ。美しい便箋や封筒、葉書に綺麗な切手を貼って、ポストを覗く楽しみ…。ところが、手紙をやりとりする中で6人の抱えている問題が徐々に明らかになっていく。誰にも話せなかった気持ちが綴られた手紙。時には率直に、時には優しく寄り添い疲弊していた心が解けていく様子や、徐々に育まれていく友情に涙したり、応援したりしながら読んだ。

  • ぽてち

    主人公のエステルは北フランスで書店を経営している。亡父と長い間手紙をやりとりしていた。父の死後、その死を乗り越えられず、自らの体験から「手紙の書き方講座」を開催する。参加者は5人。老若男女、職業や居住地もバラバラだ。基本的には彼らの手紙のやりとりで進む書簡体小説だ。それぞれが人生に問題を抱えていて、読み進めるのがつらい。が、彼らの生き生きとした、時に自虐的な文章に救われた。返信も気が利いていて、安易に「わかる」「つらかったね」といった言葉はかけない。それでも心情を汲んでくれているのが伝わってきた。

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