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共産主義黒書「ソ連篇」 ちくま学芸文庫

ステファヌ クルトワ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480097231
ISBN 10 : 4480097236
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

1917年の革命によって生まれた史上初の共産主義国家“ソ連”。レーニン主導のボリシェヴィキは、国内の権力基盤を固めるべく、白軍や農民との戦いを開始する。そこでなされた仮借ない暴力と抑圧のサイクルは、やがて後継者スターリンにより大量殺人・テロル・強制収容所を軸とする統治形態へと高められることとなる。前代未聞の犠牲者数を出すに至った政治の淵源には果たして何があったのか。長きにわたり隠されてきた共産主義の犯罪を数々の資料から白日の下に曝し、世界に衝撃を与えた書。本篇では、ソ連史の中心を占める暴力の全過程を扱う。

目次 : 共産主義の犯罪/ 第1部 人民に敵対する国家―ソ連における暴力、抑圧、テロル(十月革命のパラドックスと食い違い/ 「プロレタリア独裁の武装せる腕」/ 赤色テロル/ 「醜悪な戦争」/ タンボフから大飢饉へ/ 息継ぎから「大転換」へ/ 強制的集団化とクラーク撲滅/ 大飢饉/ 「社会的異分子」と抑圧のサイクル/ 大テロル(一九三六‐一九三八)/ 収容所帝国/ 勝利の陰に/ グラーグの最盛期と危機/ 最後の陰謀/ スターリン主義からの脱却)

【著者紹介】
ステファヌ クルトワ : 1947年生まれ。CNRS(フランス国立科学研究センター)主任研究員。『共産主義』誌編集長。専門はロシア・ソ連史、共産主義の歴史

ニコラ・ヴェルト : 1950年生まれ。現代史研究所研究員。専門は、ソ連史

外川継男 : 1934年東京生まれ。上智大学名誉教授。専攻、ロシア史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • absinthe

    ソヴィエト連邦の敵は国外だけではなかった。共産主義の犯罪を暴く告発本。数の上でしか知らなかった弾圧の犠牲者が詳細に語られる。貧民の味方と思われた共産主義も実際には食糧徴発名の下に行われた略奪と処刑の連続。犠牲者の数は時代とともに増していく。恐るべき弾圧と政敵の排除。人を至高のものとする共産主義の理想は、外見こそ美しかったが現実の人間に触れると猛毒と化すようだった。指導者に見られる特徴は無知と恐怖。政敵にいつ殺されるかわからないという圧迫感こそが原動力だったようだ。

  • かわうそ

    ★★★★☆日本共産党が暴力革命を放棄していないと鈴木貴子議員らによる質問調書に対して答えたのは記憶に新しい。共産党の恐ろしさを知っている大人がいるうちはまだ安心だ。しかし、シールズが世の中を席巻する今共産党の恐ろしさを知らない若者が共産党を支持している。ナチスが処刑した人数は2000万以下しかし、共産主義が処刑した人数は1億人以上だ。処刑はレーニン時代から行われていた。共産主義は次々に敵階級を見出した。資本家、クラーク、聖職者、インテリゲンツィアなど共産主義の処刑対象は広がっていった。

  • HANA

    体制によるテロル、武器としての飢饉、強制収容所、民族浄化。ソビエト連邦成立からスターリンの死まで、ソビエト連邦のある一面を描き出した一冊。著者はコミュニズムをある意味ナチズムより非人道的な一面を持つように言っているが、どちらも動きを止められないシステムとしての非情さを持っているような印象を受けるなあ。何万人、何十万人という犠牲者を見ていると、やがてそれが単なる数字としか思えなくなってきて、それに気が付いた時が何とも恐ろしい。あと序文での共犯関係を読んだ時には、すぐに某新聞と某出版社が頭に思い浮かびました。

  • むくいぬ

    かつてソヴィエト連邦という国がありました。この国が成立するまで、そして成立した後に何が行われたのか、当時の資料に基づいて検証されます。ただし、「ここの部分は資料が無く犠牲者数は推定」と言う箇所も多く見られ、当時を再現する試みの難しさが分かります。恐ろしい数に犠牲者で、はっきりした定義を決めず、「逆らうものは敵だ。敵からは財産を奪え」とやったものですから、たちまち犠牲者は山となりました。

  • Ex libris 毒餃子

    レーニン・ジェルジンスキー体制で始まる「内戦」を国内に広げていく過程が凄まじい。「反対派は皆殺し」を実践していくレーニンの苛烈さが本書であばかれる。農民との戦いにおける飢饉の発生はソ連の農業政策の暗部である。スターリン時代においては粛清が自己目的化し、大祖国戦争時も継続されていたのは驚嘆である。やはり共産主義者の本質は暴力革命と内戦にある。変にイデオロギッシュにならずデータや史料からたんたんと記述するスタイルも良かった。

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