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ISBN 10 : 4296115359
Content Description
歴史に登場した数々の帝国の興亡を理解するためには、穀物が通った道を、川沿い、港と港のあいだ、そして海を越えてたどる必要がある。歴史家のスコット・レイノルズ・ネルソンは本書において、こうした穀物の道を支配するための争いが、世界のパワーバランスにどのような変化をもたらしたかを明らかにしている。19世紀初頭より帝政ロシアは、ウクライナの黒海に面したオデーサの活況を呈する港を通じて、ヨーロッパの大部分に食糧を供給していた。しかし、アメリカ南北戦争の後、大量のアメリカ産小麦が大西洋を渡ってヨーロッパに押し寄せるようになり、食糧価格は急落した。安価な外国産穀物は、ドイツとイタリアの台頭、ハプスブルク家とオスマン帝国の衰退、そしてヨーロッパ各国による勢力圏の争奪戦に拍車をかけ、第1次世界大戦とロシア革命が勃発する決定的な要因となった。国家の盛衰に説得力ある新たな解釈を加えた本書は、大国同士が鎬を削るなかにあって、穀物の支配が比類のない力を示してきたことを物語っている。
目次 : 第1章 黒い道―紀元前1万年〜紀元前800年/ 第2章 コンスタンティノープルの門―紀元前800年〜紀元1758年/ 第3章 重農主義的な膨張―1760年〜1844年/ 第4章 ジャガイモ疫病菌と自由貿易の誕生―1845年〜1852年/ 第5章 資本主義と奴隷制―1853年〜1863年/ 第6章 アメリカの穀物神―1861年〜1865年/ 第7章 爆発音と大変化―1866年/ 第8章 何をなすべきか―1866年〜1871年/ 第9章 穀物の大危機―1873年〜1883年/ 第10章 ヨーロッパの穀物大国―1815年〜1887年/ 第11章 「ロシアはヨーロッパの恥」―1882年〜1909年/ 第12章 オリエント急行、行動軍―1910年〜1914年/ 第13章 パンをめぐる世界戦争―1914年〜1917年/ 第14章 権力の源泉としての穀物―1916年〜1924年
【著者紹介】
スコット・レイノルズ・ネルソン : ジョージア大学歴史学部教授、ジョージア大学アスレティック・アソシエーション歴史学教授。ニューベリー図書館(シカゴ)やハーバード大学の研究員などを経て現職。2019〜2020年グッゲンハイム・フェロー。マール・カーティ社会史賞(Merle Curti Social History Award)、全米芸術表現賞(National Award for Arts Writing)を受賞したSteel Drivin’ Man:John Henry,the Untold Story of an American Legendなど5点の著書がある。米国ジョージア州アセンズ在住
山岡由美 : 翻訳家。出版社勤務を経て翻訳業に従事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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skunk_c
読了日:2025/05/28
やいっち
読了日:2025/01/22
よっち
読了日:2023/12/11
もりやまたけよし
読了日:2025/12/04
やいっち
読了日:2025/01/22
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