ジークフリート・レンツ

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遺失物管理所

ジークフリート・レンツ

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105900441
ISBN 10 : 4105900447
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2005
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

人間はよく忘れ物をする。婚約指輪を列車の中に忘れた若い女性があれば、大道芸に使うナイフを忘れた旅芸人がいる。大きな駅の遺失物管理所を舞台に、巨匠レンツが温かく繊細な筆致で数々の人間ドラマを描き出す。

【著者紹介】
ジークフリート・レンツ : 1926年、東プロイセンのリュク(現在はポーランド領)生まれ。第二次世界大戦中、海軍に召集されるが、戦争末期に脱走。捕虜生活を経てハンブルクに定住。ハンブルク大学で哲学や英文学を学ぶ。ジャーナリストとして働いたあと、1951年に『空には青鷹がいた』で作家デビュー。1968年の『国語の時間』で成功を収め、現代ドイツ文学を代表する作家の一人となる。ドイツ書籍平和賞、フランクフルト市のゲーテ賞、ゲーテメダルなど、数々の賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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冒頭から小説の世界にぐいぐいと引き込まれ...

投稿日:2011/07/09 (土)

冒頭から小説の世界にぐいぐいと引き込まれた。 いくつかの事件が起こるものの作品全体は明るい。 この作品そのままを映画にできそうだ。 ただ読者にサービス(悪く言えば媚びる?)をしすぎるように感じられる所もあった。 ラグーティンのくだりがあっさりと終わってしまったのが残念だ。

ユローヂィヴィ さん | 大阪府 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 遥かなる想い

    北ドイツの駅の遺失物管理所を舞台にした 人間模様である。 ひとつひとつの遺失物にストーリーが 秘められており、人間味があふれている。 24歳のヘンリーの周辺で 起こる日常と 人妻 パウラの駆け引きが 物語の主軸だが、 … 正直二人の人物造形に 魅力がなく、 淡々と お話が 進んでいったという印象で …中途半端な物語、という読後感だった。

  • 新地学@児童書病発動中

    遺失物管理所で働き始めた若い男性のヘンリーが主人公の物語。ヘンリーの「ぼくは仕事をしながら自分自身が遺失物みたいな気がしているんだよ」という言葉が象徴的だ。複雑な現代社会の中で、自分の居場所を見失いがちな人達の触れ合いを描いているところが非常に好み。読んでいると胸の中に温かな気持ちが広がっていった。ドラマチックなことが起こらずに淡々と過ぎていく日々の中にある豊かさや恵みを感じさせる筆致で、これは74歳の作者の豊かな人生経験が反映されているのかも。瞬きの間に見落としてしまいそうな微妙なユーモアも良かった。

  • 紅はこべ

    舞台設定自体は興味深かったけれど、何かあまり心に響かなかった。主人公のヘンリーに好感が持てなかったからかな。出世に興味がないという、今時の日本によくいそうなタイプなんだけど。心根も優しいんだけど。既婚者のパウラへの接し方があざとい。登場人物で一番魅力的だったのはフェードル(ロシア名ならフョードルじゃないかな。ドイツ語読み?)。彼が傷ついたまま去るのがやるせない。

  • どんぐり

    鉄道の遺失物管理所を訪れる客とそこで働く青年との交流を描いたレンツの作品。財布から指輪、かばん、ぬいぐるみ、時には入れ歯など、実に様々なものを置き忘れ、人は探しにやってくる。たいした事件が起きるわけではない。「自分自身も遺失物みたいな気がする」という青年の日常生活を淡々と描く。物語の終盤に至って、移民国家のドイツらしく人種間の不穏な諍いもあり、暴徒化した若者たちがバシュキール人を襲う場面も登場する。ただ、そのエピソードがこの小説にどういう意味をもたせているのか、いまひとつわからない。

  • ユメ

    ひどく能天気に見えるヘンリーに、私は最初大いに戸惑った。彼はなぜ、少年のままのように生きているのか?答えははっきりとは見えないが、次第に彼の周囲に漂う閉塞感に気づかされる。鉄道会社の人員整理、暴走族の若者たち、排他主義。彼は、そこに少しでも風穴を開ける役割を担っているのかもしれない。最後のハルムスが感謝の念を述べる場面が好きだ。安堵すると同時に切なくなった。ヘンリーの魂は、まだ持ち主に発見されていない遺失物なのだと思い知らされたからだ。彼と愛すべきラグーティンに「もっと明るい明日」が訪れることを切に願う。

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