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カフカ新訳 マイナー文学のために 叢書・ウニベルシタス

ジル・ドゥルーズ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784588010682
ISBN 10 : 4588010689
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

偉大なもの、革命的なものは、ただマイナーなものだけである。世紀の名著『アンチ・オイディプス』と『千のプラトー』の間に刊行された、すさまじい思考の生気!悲劇ではなく喜劇、否定ではなく肯定、超越ではなく内在…。書きながら奇妙な戦いを続けたカフカのテクストを“名作”の囲いから引きずりだして、“政治”の定義を再考し、生々しく蠕動する現在の“過程”そのものとして読み直す。

目次 : 第1章 内容と表現/ 第2章 太りすぎのオイディプス/ 第3章 マイナー文学/ 第4章 表現の構成要素/ 第5章 内在性と欲望/ 第6章 系列の増殖/ 第7章 連結器/ 第8章 ブロック、系列、強度/ 第9章 アレンジメントとは何か

【著者紹介】
ジル・ドゥルーズ : 1925年生まれ。哲学者。1995年死去

フェリックス・ガタリ : 1930年生まれ。哲学者、精神分析家。1992年死去

宇野邦一 : 1948年生まれ。立教大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • harass

    試しに取り寄せで借りる。一通り目を通す。カフカの作品と手紙などを、著者たちの思想を用いて解読(1975)。意味や形式でもなく、強度や機械、アレンジメントという用語を用いて考察。正直この著者二人の哲学本などはあまり読んでいないので馴染みが薄く、通常の読み方では、何が表現されているのか意図も寓意も不明なカフカ作品の人物や小道具や背景を、この独自の方法での読み取ろうとするため難解。不可解だが魅力的なカフカ作品へのアプローチの一つであり、新しい文芸批評の可能性を示したといえる。

  • amanon

    短く小気味良い文体に惹かれてほぼ一気読みしたが、中身の内容は殆どちんぷんかんぷんという塩梅(苦笑)。カフカの作品はほぼ一通り読んできたはずなのだけれど、それでも著者達特有の用語が頻出するため、「それってどういうこと」と突っ込みたくなること数知れず。そういう意味でもう少し詳しい訳注が欲しかったと思うことしきり。ただ、カフカの手紙や日記から伺える、女性関係と女性に対するスタンスが垣間見えたのは、興味深かったけれど。それらの未読の文献や、既読の作品を改めて読んでみたいという気にさせられたのが、収穫だったか。

  • ルンブマ

    D+G『カフカ』第4章。これはかなり実際的な執筆論(アウトライナー論)として読めますね。が、カフカ自身に「形式」への志向はなかったわけで、文を書く上での「挫折」はその度に「傑作」であったとしても、では私たちはそのアレンジメント(形式化?)をどうするか?という問題は依然として残ります。

  • ルンブマ

    D+Gは精神分析の隠喩のシステムを批判するが、隠喩のシステムからは逃れられていない。『カフカ』で語られるオイディプス構造のあえての拡大=マイナー文学的戦略というのも、その実、あまりに精神分析的なシニフィアン解釈だし(「隠喩の逆」とは言っているものの、結局は隠喩の構造の中にある)。

  • ろくしたん

    ドゥルーズとガタリの共著。表紙が変。自分がカフカについて持っているイメージとはいまいち違う気がしたが、「身体性」みたいなところには共感できた。カフカは意外にかたいのか、やわらかいのか。読み手に多様な解釈をされるというのがいいのか。

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