ジョージ・エリオット

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ミドルマーチ 3 光文社古典新訳文庫

ジョージ・エリオット

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334754297
ISBN 10 : 4334754295
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

密かに互いを思うウィル・ラディスローとドロシアだが、カソーボンの死にまつわる醜聞がきっかけで、仲を引き裂かれることに。ウィルは出立を前にバルストロードから驚くべき秘密を聞かされる。また、価値観の違いと借金によりリドゲイトとロザモンドの夫婦の間にも影が射す。(全4巻)

【著者紹介】
ジョージ・エリオット : 1819‐1880。英国ヴィクトリア朝を代表する小説家。本名メアリ・アン・エヴァンズ。中部の土地差配人の家に生まれ、寄宿学校で教育を受けた後、自宅で外国語などさまざまな学問を独学で学び、30歳で評論雑誌の編集者補佐に。1857年、男性名「ジョージ・エリオット」で小説を発表(翌年『牧師たちの物語』として書籍化)。以後、小説を次々と発表し、成功をおさめる。’71年〜’72年に分冊刊行された『ミドルマーチ』はヴァージニア・ウルフをはじめとする後世の作家たちに賞賛され、現代でも英国小説の最高峰との呼び声が高い

広野由美子 : 1958年生まれ。英文学者。京都大学教授。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • KAZOO

    ミドルマーチの3巻目なのですがやはり登場人物の名前が覚えられなくて苦労して読みました。やはり年を取ったということなのでしょう。若いころですとこの4冊本も2日くらいで読んだと思うのですが、なにせ登場人物が多すぎて、という感じです。当時のイギリスの世情などがよくわかるのですが、私にはディケンズの方が読みやすいと感じています。再度訳者の「小説読解入門」を読み直そうと思っています。

  • ケイ

    人間関係の中で人は生きていくしかない。その中で考えると、ドロシアの矛盾が露になる。世間が二人の間に立ちはだかるように感じて傷ついているのだとしても、だからといって、それほど清貧に生きているわけではないのだもの。自分が否定するものに結局とらわれてしまっている。仕方ないのかもしれないね。自分の抱えている矛盾なんて、自分ではなかなか分からないんだから。この作品を読んで誰もが好きになる人はフェアブラザー氏じゃないかしら。彼にアドバイスを求めたフレッドは、賢かった。無意識に傷つけているのだとしても。

  • ころこ

    リドゲイトとロザモンドの結婚生活が上手くいかない。原因は主にロザモンドの方にあるのだが、夫婦のどちらに問題があるか科学の隠喩を用いて分析しても仕様がないことだ。ロザモンドとフレッドの兄妹が共に時代遅れの虚栄心を持ち、勤勉や倹約さが足りないのは、ヴィンシー家のエートスに問題があるからだ。ところがフレッドの方には救いがあるように描かれていることは興味深い。ロザモンドの影響を受けてしまっているリドゲイトに帰責性はあるのか。不幸の要素を描きつつ、人間の営みに必ずしも因果関係は生じないということも同時に描いている。

  • Bashlier

    5/5 一・二巻は登場人物の人格形成をじっくり描き出す筆致でした。三巻に入り、物語を動かす歯車がゴトリと音を立てて回り始め、一気に加速していきます。「膨大な登場人物が全て生きている」という類まれなる美点は星空の中の一等星のような輝き。このような境地ではもはやプロットなど不要。「呼吸する人々」が勝手気ままに物語を紡ぎだしていきます。失礼を承知で申し上げます。プロットから入り、操り人形のように逆算して登場人物を描く現代文学ではこの高みにはたどり着くことはないでしょう。本当に、古典を読んでいて良かった。

  • syota

    【第100回ガーディアン必読小説1000冊チャレンジ】登場人物達の運命が大きく変わろうとしている。選挙制度改革や新聞の普及、医療制度の変革など当時の社会情勢を巧みに取り入れ、ストーリーを盛り上げていく手腕は見事。オースティンを思わせる序盤の家庭小説的雰囲気が薄まり、ディケンズやサッカレーのように社会情勢を反映したダイナミックな小説世界に変化してきた。何気ない会話シーンでも、その裏にある心の動きが書き込まれていて深みを感じさせるのが、この作品最大の魅力だろう。

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