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ポルノグラファー

ジョン・マクガハン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336054388
ISBN 10 : 433605438X
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2011
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ポルノ小説の執筆で生計を立てる僕は、ある晩、ダンスホールで出会った女性と一夜を共にし、恋愛感情もないまま関係を続け妊娠させてしまう。現実に向き合おうとせず、関係を断とうと女性に対して冷淡な態度で接するいっぽう、幼い頃から自分を育ててくれた最愛の伯母は不治の病に体をむしばまれていた。そんななか、伯母の入院している病院の黒髪の看護婦と偶然ダンスホールで出くわし、僕は魅力的な彼女に心を動かされる。愛と欲望、生と死が複雑にからみあうこの世界で僕が行き着く先は―アイルランドを代表する作家の中期の代表作。

【著者紹介】
ジョン・マクガハン : 1934年アイルランドのダブリンに、警察官の父と小学校教諭の母との間に生まれる。大学を卒業後、小学校教員となる。1963年The Barracksで作家としてデビュー。1965年の第二作『青い夕闇』(The Dark)が発禁処分を受け、教員の職を失い、ロンドンに出て、臨時教員や建築現場の労働者として働く。スペイン、アメリカなどを転々としたすえ、1970年にアイルランドに帰国、再び小説の執筆を始める。Amongst Women(1990)でアイリッシュ・タイムズ賞などを受賞、またイギリスのブッカー賞の候補作にもなった

豊田淳訳 : 1956年静岡県生まれ。慶應義塾大学文学部英米文学科卒。現在、神奈川県立横浜栄高等学校教諭(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • nina

    数年前に亡くなったアイルランドを代表する作家の長編。ダブリンに住むポルノ小説書きの30歳の男性が主人公。ポルノは妄想だけの方が上手く書けるけど、現実の恋やアヴァンチュールは小説みたいに上手く事が進まず…女性と主人公のやり取りはその度を越すかみ合わなさに切なさを感じるほど。お互いに頑なに譲ろうとしない態度は自らも省みるところがあります(笑)一方で親代わりの親族とのやり取りは重苦しい場面でもどこか軽妙で暖かい空気が流れ、じんわりと胸に響くような。少し余韻を残すような抽象的なエンディングも印象的でした。

  • 猫のゆり

    今気になっているアイルランドの作家ということで、読んでみました。うーん・・全篇恋(というか女?)に優柔不断な男の独白という形で進んでいくので、怠くなってくるんだけど、かなり引きながらも最後まで読みとおせたのは、男の人生や他人に対する冷めた目線と、時折つぶやくとても詩的で的を射た言葉のせいか。伯母と伯父に対する地味だけど確かな愛情も伝わってきたし・・。解説の「主人公は村上春樹の登場人物に似てなぜか女にもててしまう」というくだりには笑ってしまった。

  • hiyo07

    数ある著作が発禁処分になったりした著者ではあるが、時代の流れに勢いを得たのか、やりきったね!と言う感じ(笑)。主人公は純粋な愛情を持つ伯母を失いつつある日々の中で、恐らくは本人も気づかない内にまた別の愛を探している。得ることの無かった家族的な愛情か、単なるさびしんぼうなのか?全く・・・ダメな男だよ。妊娠した相手を無下に捨てることも出来ず、アイルランドらしい思考回路で一人悩む。この辺の展開は著者が示したアイロニーというか・・・いや、やはり単なる皮肉なんだろうな(笑)。

  • ローリングエルボー

    訳文がよかった。

  • 春ドーナツ

    具体的に思い出すことはできないけれど、どこかの時点で「あっ、私は楽しみながら読んでいる」と気がついた。

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