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ヒロシマ 新装版

ジョン・ハーシー

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784588316302
ISBN 10 : 4588316303
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「20世紀アメリカ・ジャーナリズムの業績トップ100」の第1位に選ばれた、ピュリッツァ賞作家ジョン・ハーシーによる史上初の原爆被害記録。1946年の取材による1〜4章は、6人の被爆者の体験と見聞をリアルに描いて世界に原爆の惨禍を知らしめ、原水爆禁止・核廃絶の運動に影響を及ぼした。85年の再訪で成った5章では、原爆症との闘い、市民としての生活・仕事・活動など、稀有な体験者たちの戦後史をヒューマンな筆致で跡づける。5章新訳を増補した決定版。

目次 : 1 音なき閃光/ 2 火災/ 3 詳細は目下調査中/ 4 黍と夏白菊/ 5 ヒロシマその後(中村初代/ 佐々木輝文博士/ ウィルヘルム・クラインゾルゲ神父/ 佐々木とし子/ 藤井正和博士/ 谷本清)

【著者紹介】
ジョン・ハーシー : 1914年、中国天津に生まれ、家族がアメリカへ帰る1925年まで同地に暮らす。イェール大学ならびにケンブリッジ大学に学び、一時、シンクレア・ルイス(1885‐1951、米国の小説家で、1930年に米国人で初めてノーベル文学賞を受賞)の秘書を務め、その後数年間、ジャーナリストとして活動。1947年以降、おもにフィクションの執筆に打ち込む。ピュリッツァ賞受賞。イェール大学で20年間教鞭をとり、その後、アメリカ著作家連盟会、アメリカ芸術文学学校校長を歴任。1994年9月、谷本清平和賞受賞。1993年死去

石川欣一 : 1895年、東京に生まれる。東京大学英文科を中退して渡米し、1919年、プリンストン大学卒業。大阪毎日新聞社学芸部員、東京日日新聞社学芸部員・ロンドン特派員、大阪毎日新聞社文化部長・東京本社出版局長等を歴任。1959年死去

谷本清 : 1909年、香川県に生まれる。関西学院神学部を卒業後、渡米して1940年、エモリー大学大学院修了。1943年、広島流川教会牧師に就任し、1945年、爆心から3kmの知人宅で被爆するが奇跡的に助かる。1950年、ヒロシマ・ピース・センターを設立し、原爆で傷ついた少女たちや孤児の救済に取り組む。広島文化平和センター理事長等を歴任。1986年死去

明田川融 : 1963年、新潟県に生まれる。97年に法政大学大学院政治学専攻博士課程修了。専攻は日本政治外交史。現在、法政大学法学部および立教大学文学部講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • nobi

    1945年8月6日8時15分。いつかあるはずの広島大空襲を恐れつつ朝は新聞を読みいつもの事務所に出勤する日常も残っていた。「さまざまな瑣細な偶然や決心のおかげで助かった」六人に起きたこと、それを《多様な視像(vues)の連続(「ヒロシマの人々の物語」(G.バタイユ))》でハーシーは書き綴る。途方もない惨事の原因が焼夷弾とすれば腑に落ちない。一人にできることは限られている。それでも目の前の救出と手当に彼らは尽力する。切迫感の中に天衣無縫さが見え隠れする。普段の優しさの延長が美しい。静かな被災者もそこにいる。

  • こばまり

    夏には追悼の意を込めて戦争の記録や文学に触れるようにしているが、年々辛くなってきた。失われてしまった人生の重みに現実的に想いを馳せることができる年齢になったのか。併せて本作は報道の意義と聖職者の無私の精神に感じ入った次第。

  • Miyoshi Hirotaka

    一人の狂人の気まぐれで原爆が落とされたのではない。綿密な計画と優秀な人材の投入、複雑な組織的意思決定の最後は国民が選んだ大統領の決断が締めくくった。広島市民の多くは原爆の倫理問題について考える余裕はなかった。理不尽な死を受容し、モラルを失わずに死んだ市井の人々の姿は、正当な目的の達成に役立つからといって残虐な兵器を非戦闘員に使用することが許されるのかという使用者のモラルを問うている。悪を生んだメカニズムと自分との間に他人事ではない小さな関連性を見出した良識ある米国人に贖罪意識をもたせることになった名著。

  • まると

    著者が広島入りしたのは原爆投下の8か月後。惨状を初めて伝えたわけでもないのに世界中で大変な反響を呼んだのは、生存者の純朴でけなげな物語が国籍や人種、敵国の枠組みを超えて多くの人に共感や同情を与えたからだろう。初期の原爆でもこれだけの威力なのだから、最新の核兵器が使われたらどれほどの災禍をもたらすのか、考えるだけでも恐ろしい。6人の被爆者が語った広島はまさに地獄絵図だが、描写はどこかユーモラスで叙事的な印象。井伏鱒二の「黒い雨」もそうだったが、戦時中を生きた人たちの、現代とは違う達観した死生観も感じられる。

  • かんちゃん

    初版1949年。2003年増補版第1刷。2014年新装版第1刷。戦後間もない当時、米国人自らが被爆者の声を聴き、真摯にまとめ上げた誠実さは賞賛に値する。タイトルのHiroshimaをあえて片仮名の「ヒロシマ」とした訳者の感性にも驚く。惨劇の傷跡生々しいその土地は既に被爆者の知る懐かしい「広島」ではないのだ。皮肉にもこの名訳を踏襲する事故が2011年3月11日に起きてしまった。某国がミサイル実験を繰り返す昨今。一方では抑止力の名の下で1万発の核兵器が存在する。核兵器を禁ずる国際条約は未だ存在しない。

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