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ISBN 10 : 4885881153
Content Description
《メグレ警視》シリーズの作者ジョルジュ・シムノンの未邦訳傑作長篇選集刊行! 本叢書は、作家であり、シムノン研究の第一人者でもある瀬名秀明が監修と解説を担当。日本でこれまで紹介されてこなかった世界作家<Vムノンの魅力を発見してほしい。
エキゾチックな空気がたまらない異郷小説
伯父の口利きでアフリカのリーブルヴィルに働きにやってきた育ちのよい青年ジョゼフ・ティマールは、到着して間もない朝、ホテルのオーナーの妻アデルに誘惑され、彼女の虜になってしまう。パーティーの夜に黒人のボーイが銃殺される事件が起こり、ティマールはアデルが犯人ではないかと疑うが言わずにいる。アデルの亭主も続いて感染症で亡くなり、葬儀の夜、ふたりは再び激しく愛し合う。翌朝アデルはティマールに、伯父の立場を利用しジャングルの借地権を得て一緒に事業を始めるよう仕向け、ティマールは同意するが次第に無気力に襲われ自制心を失っていく‥‥。1930年代初頭のフランス植民地ガボンを舞台にした、キャリア最初期の野心的な作品。
パリの霧も雨も出てこない本作『月射病』は、最初のうち多くの読者の目には異色作と映るかもしれない。しかし実際にシムノンの経歴を振り返れば、本作が異色どころかシムノンという作家にとって本道の一篇であり、しかも彼が本当に[「本当に」に傍点]作家として、もっというならばひとりの人間として、大きな一歩を踏み出した直後の、彼にとって人生の方向を決めるほど重要な一篇であったことがおわかりいただけることと思う。??「解説」より
【著者紹介】
ジョルジュ・シムノン : 1903年、ベルギーのリエージュに生まれる。十代半ばから地元紙の記者として旺盛な執筆意欲を発揮、1922年よりパリで作家修業を始める。多くのペンネームでコント、悲恋小説、冒険小説を次々と発表し、やがて謎解きものや犯罪小説も手がけるようになる。1930年に本名のジョルジュ・シムノン名義で《メグレ警視》シリーズの第一作を新聞連載、1931年から書き下ろしでシリーズ長篇を毎月刊行し、たちまち人気作家となった。1933年からメグレではない心理小説、《硬い小説(ロマン・デュール》の長篇も精力的に発表し始める。1989年にローザンヌの自宅で死去、享年86歳。フランス語圏を代表する作家のひとり
瀬名秀明 : 1968年静岡県生まれ。1995年に『パラサイト・イヴ』で日本ホラー小説大賞を受賞しデビュー。1998年に『BRAIN VALLEY』で日本SF大賞、2021年に『NHK 100分de名著 アーサー・C・クラークスペシャル ただの「空想」ではない』で星雲賞ノンフィクション部門をそれぞれ受賞。2014年末よりジョルジュ・シムノンの作品を毎月一冊読んで感想を書くウェブ連載《シムノンを読む》を開始、2024年に連載100回を越え、現在も継続中
大林薫 : フランス語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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パトラッシュ
読了日:2025/03/17
ハスゴン
読了日:2025/06/01
maja
読了日:2025/05/17
bapaksejahtera
読了日:2025/05/14
DEE
読了日:2025/06/01
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