ジョゼフ・グッドリッチ

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エラリー・クイーン 創作の秘密 往復書簡 1947-1950年

ジョゼフ・グッドリッチ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784336071866
ISBN 10 : 4336071861
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

本格ミステリ作家“エラリー・クイーン”は、フレデリック・ダネイ、マンフレッド・B・リーの従兄弟同士の合作ユニットである。その創作方法は長く秘密にされてきたが、ダネイが詳細な梗概を書き、リーが小説的な肉付けを行っていたことが後に明らかになった。志向も気質も違う二人は協力者であると同時にライヴァルでもあった。ダネイが練り上げた野心作『十日間の不思議』のプロットを、小説化担当のリーは気に入らず、二人は激しい議論を戦わせた。同じことが次作『九尾の猫』でも起こった。ダネイとリーの往復書簡は、二つの偉大な才能が作品の細部を巡って議論を重ね、時に激しい火花を散らして闘う様をまざまざと見せてくれる。その結果生まれた『十日間の不思議』『九尾の猫』『悪の起源』の三作品は、クイーン中期を代表する傑作となった。エラリー・クイーンの創作の秘密を、二人の往復書簡によって明らかにした貴重なドキュメント。

目次 : EQのABC/ クイーン年表/ 一九四七年 十日間の不思議は続く/ 一九四八年 猫が姿を見せる/ 一九四九年 「この黒人の役割」/ 一九五〇年 悪の起源/ 別れの言葉/ 最後の一撃

【著者紹介】
ジョゼフ・グッドリッチ : ニューヨークを中心に活躍する劇作家・作家。2008年、戯曲『パニック』でMWA賞(最優秀脚本賞)を受賞。フレデリック・ダネイとマンフレッド・B・リーの往復書簡をまとめた本書(2012)はアガサ賞、アンソニー賞の候補作となった。短篇ミステリの執筆の他、エラリー・クイーン『災厄の町』舞台化(2016)の脚本も手掛けている

飯城勇三 : 1959年生まれ。東京理科大学卒業。エラリー・クイーン研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • パトラッシュ

    クイーンは神の私にとって、聖書に等しい彼らの小説がどのような過程を辿って誕生したかが赤裸々に語られていると聞いていたので読むのが怖い本だった。実際、往復書簡に満ち溢れる罵詈雑言の応酬と自説を譲らぬ頑固さは、よくこれで合作ユニットを長年やってこれたなと思えるほどだ。私生活上の苦悩も加わってストレスもマッハだったろうに、ダネイもリーも決して仕事に手を抜かず全身全霊を創作に捧げていた様子がわかる。2つの強烈な個性が遠慮なくぶつかり、化学反応を起こしたところに傑作が生まれる。米国でのクイーン再評価の日を切に望む。

  • ハスゴン

    普段はあまり読まない書簡集ですが、コレがエラリーのとなると話は別です。後日読み返してみたいです。

  • くさてる

    プロット担当と小説担当のふたりによって作り上げられた、エラリー・クイーンという作家。一番好きな「九尾の猫」や「十日間の不思議」といった名作の創作の裏側が知れて興味深かったですが、それ以上に、ふたりの創作者の真剣勝負なぶつかり具合がすさまじく、圧倒されました。作家は同時に生活者でもある、そんな当たり前の事実と、作品を創り上げようとする情熱とこだわりの凄み。良かったです。

  • くるみみ

    三谷幸喜氏が絶賛してたので図書館で借りた。エラリー・クイーン作品読んだこともないし、プロットとライティングを分業して、エラリー氏とクイーン氏でも無いことも知らなかったけれど『手紙や電話で2人で喧嘩と言ってもいいようなやり取りで作品を作っていた』という部分が、人の争いごとが好きな私(悪趣味)は興味を惹かれなかなかのページ数だけど楽しく読めた。かなり辛辣な攻撃の合間に作品についての自分の意見を述べ、結びは互いの家族を思いやるというパターン。何となくリー氏の手紙の内容の方が理解できた。何か作品読んでみなきゃ。

  • さぼてん

    エラリーのファン必読。面白すぎて鼻血出るかと思うくらい興奮した。十日間の不思議、九尾の猫、悪の起源の名作たちを生み出した創作過程が知れる。当時は書簡でしか意思疎通ができない中、あれだけ喧嘩しながらも名作が生み出されたことに感嘆せざるを得ない。ぶっちゃけ生活のために執筆してるはずなのに、お互い良いモノを作ろうと身体と精神を病みながら奮闘していた。仕事には妥協が付き物だと思っていたが、これがプロの仕事ではないか。これビジネス本としても読めるから全世界の人が読んでほしい。

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