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社会問題とは何か なぜ、どのように生じ、なくなるのか? 筑摩選書

ジョエル・ベスト

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480017185
ISBN 10 : 4480017186
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

人種差別や犯罪、気候変動や性差別…。いかなる社会問題も、元から存在したのではない。「これは問題だ!」と声を上げる人が現れ、それに同意する人が出てくることで、初めて問題化されてゆく。こうした観点から、社会問題はなぜ、いかにして生じ、やがてなくなるのかを、六つの段階に分けて解説。日本の人文社会科学に多大な影響を与えた構築主義をリードしてきた社会学者による、決定的入門書。社会問題をきちんと考えたい人、批判的思考を身につけたい人、そして実践家にとって必読の書である。

目次 : 社会問題過程/ クレイム/ クレイム申し立て者としての活動家/ クレイム申し立て者としての専門家/ メディアとクレイム/ 大衆の反応/ 政策形成/ 社会問題ワーク/ 政策の影響/ 時空をかけるクレイム

【著者紹介】
ジョエル・ベスト : 1946年生まれ。カリフォルニア大学バークレー校博士課程を修了し、社会学のPh.Dを取得。カリフォルニア州立大学、南イリノイ大学で教鞭をとり、現在デラウェア大学社会学・刑事司法学部教授。元・社会問題学会長。専門は社会問題と逸脱論

赤川学 : 1967年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科社会学専攻博士課程修了。博士(社会学)。現在、東京大学大学院人文社会系研究科教授。専門は社会問題の社会学、歴史社会学、セクシュアリティ研究、人口減少社会論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 1.3manen

    慶應通信に在籍していたとき、夏期スクーリングで日本経済史の先生が、社会問題を教えてくれたのを思い出した。貧困を社会問題として研究するためには、いかにして貧困についての考えが現れ、広まっていったのかを検討する必要がある(024頁)。社会問題の研究はいかにして、なぜ、特定の状態が、社会問題として構築されるのかに焦点をあてるべき(028頁)。社会問題の構築主義は、社会問題を主観的な問題関心が生起する過程と定義する(046頁)。

  • katoyann

    社会構築主義理論についての入門書。社会構築主義は、社会問題を社会問題過程(クレイム申立ての過程)の観点から理解(28,29頁)する社会学理論である。社会現象について、人々の相互作用により構築されるという立場を取る。アイデンティティポリティクスが吹き荒れた60年代以降は、社会問題を訴える活動とメディア報道を通して、何が社会問題足りえるかという解釈のプロセスに関心が集まり、実際に有効な社会理論の一つとなった。セクシュアル・ハラスメントの社会問題化は一つの代表例である。社会学理論も学べるので読んでみたら良い。

  • awe

    「社会問題の構築主義」という分野の権威ベストの主著。しかしこれは(行政学者や政治学者でなく)社会学者が書く政策過程に関する書ともいえて、かなり面白かった。社会問題の構築主義アプローチとは、「社会問題は実在する」という客観主義アプローチと対置され、社会問題とはすぐれて主観的なものであるという前提をとる。つまり、ある人々がある現象を社会問題であるとクレイム申し立てするところから社会問題の構築過程は始まるのである。具体的には、社会問題は、「クレイム申し立て→メディア報道→大衆の反応→政策形成→社会問題ワーカー→

  • ひつまぶし

    哲学における言語論的転回に似ているなと思った。社会現象の構築過程について、言説を手がかりに描写することはできるだろうし、比較を通して特徴を浮き彫りにすれば新たな視点を導き出すことはできると思う。しかし、それはより大きな主題を扱うための手段でしかない。ところが社会問題の構築主義アプローチは社会的構築の中に閉じこもることで独自の思考体系を装う。本書で展開されている議論は社会学の他のジャンルがすでに個別にやっているようなことばかりで、社会的構築主義の成果のように見えても、実際はそこに括らねばならない意味がない。

  • jackbdc

    構造主義アプローチにより社会問題を記述する本。社会問題を以下6つの段階に分ける。@クレイム申し立て、Aメディア報道、B大衆の反応、C政策形成、D社会問題ワーク、E政策の影響。これらのうち、@に最も多くのページを割き、A以降の段階についても@との関係を強く意識していた。@は多産多死が必然であるため米国では活動家が、日本では法律家の役割が重要であると述べていた。日米の違いが印象的であった。別に日本では啓蒙は無価値で法律化だけが重要だと解釈すべきではないとは思うのだが、何かどう受け止めてい良いのか迷う。

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