ジョアン・トンプキンス

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内なる罪と光 ハヤカワ・ミステリ文庫

ジョアン・トンプキンス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784151859014
ISBN 10 : 4151859012
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ワシントン州、太平洋沿岸の町でジョナという少年が幼なじみのダニエルを殺し、自殺した。宗教に救いを求めるダニエルの父、アイザックのもとに、エヴァンジェリンと名乗る謎の少女が現れる。帰る家がなく、行くあてもない彼女をアイザックは家に招き入れ、二人の奇妙な共同生活が始まった。少女は妊娠しているようだが、それを隠す素振りを見せている。さらにアイザックとの出会いも偶然ではなかった…。

【著者紹介】
ジョアン・トンプキンス : アメリカの作家。裁判の弁護士や調停人としての経験から、人の回復力や人生への情熱に感銘を受け、小説を執筆するようになる。2021年4月に刊行されたデビュー作『内なる罪と光』(本書)は、エドガー賞最優秀新人賞にノミネートされたほか、“ニューヨーク・タイムズ”や“ワシントン・ポスト”で高い評価を受けた。現在はワシントン州ポート・タウンゼンド在住

矢島真理 : 国際基督教大学教養学部理学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Shun

    ジャンルはミステリ小説ですが謎解き要素より精神の話という印象。幼馴染を殺してしまった少年は、遺書を遺し自ら死を選んだ。程なくして遺族の父親の元に謎の少女が現れ二人の奇妙な共同生活が始まるが、その先に何が待っているのだろうか。殺害された少年の父親がクエーカー教徒という点が珍しく、大きな悲しみに対して彼の行う救済の儀式や信条について丁寧に描かれています。邦題もその信仰と関連してつけられたようで、本作において”光”はひときわ印象的な描かれ方をしている。悲しみに打ちのめされた彼らの真摯な祈りに光は差すのだろうか。

  • 厚かった^ ^、ちと苦手な空気で苦戦しました。色んな家族のお話しかな。

  • 練りようかん

    妊娠に気付いた少女が息子を殺された父親に偶然を装って近づく。少女は何を企んでいるのか、しかし二人の共同生活が進むと色々に画策するのは父親の方だった。はじめに殺しの告白があり、真相を炙り出す流れかなと思ったが力点は違うところにあると気付かされる展開で、二人の視点に告白し自殺した少年のパートが加わり、皆家庭の不和に打ちのめされてきた心のありようと回復が丁寧に描かれていた。互いの存在が救いになるのだが不器用すぎて苛つくことも。キーマンは少年の母で心のうちがずっと謎、彼女に引っ張られての約七百頁だった。

  • 本の蟲

    主人公アイザックの息子は隣家の幼馴染に殺され、犯人の少年は自殺した。失意のアイザックの元に、行くあてのない謎の少女エヴァンジェリンが転がりこむ。少女はどうやら妊娠しているようだが…。事実は事実。どんでん返しも隠された真相もない。しかし敬虔なクエーカー教徒である自分の半生。人気者でハンサムな息子。息子同然に思っていた隣家の少年。信頼できる友人。妊娠した少女の相手。奇妙な同居生活の中で、アイザックの信じていた認識が裏返る。クリスティの『春にして君を離れ』を思いだした

  • ハルト

    読了:◯ 主人公のひとりエヴァンジェリンが、ティーンエイジャーで赤ん坊への愛ゆえだとしても、傲慢で人に当たるきつい性格なのが、ちょっとつらかった。宗教というのは、神を通して自分自身を見つめ直させるものだという認識があるのだけれど、息子を失ったアイザックの精神は疲れ切っており、それがもしかしたら孫かもしれない赤ん坊を宿した少女との共同生活で、徐々に精神を復調させていくさまに救いという光を見た。ミステリというよりも疑似家族ものといった体で700頁弱はちょっとつらかったかも。犬の愛がもっとも輝いていた。

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