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ISBN 10 : 4865030530
Content Description
人びとが集団を形作りながら個々の特異性を尊重するための、「ほんのちょっとしたこと」とは何か。それは、私たちに何をもたらすのか。「コレクティフ=人々が集まること、動くこと」をめぐる思索と対話。ラカンらの理論から紡ぎ出される思考を土台とする精神病治療の日常的実践について考察したこのセミネール(1984年9月〜1985年6月)の記録は、社会の様々な場面に存在する「疎外」に抵抗するための、何らかのヒントを私たちに与えてくれるだろう。「病院の病気」を治す「制度を使う精神療法」の理論と実践の書。ピエール・ドゥリオン「序文」、ミシェル・バラ「新版のための前置き」。
ジャン・ウリ(Jean Oury, 1924–2014):フランスの精神科医・思想家。20世紀後半のフランス精神医療に大きな貢献を残した。1953年以来自身が院長を務めるラ・ボルド病院において、患者やスタッフとともに「制度を使う精神療法」の実践に取り組んできた。その後、フェリックス・ガタリというたぐいまれな想像力と活動力を備えた人物も病院のスタッフに加わり、ウリとともに様々な試みに取り組んだ。また、ラカンの最も重要な理解者のひとりでもあった。著書の訳書に『精神医学と制度精神療法』(三脇康生監訳、廣瀬浩司/原和之訳、春秋社、2016年)がある。
訳者:多賀茂(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)/上尾真道(滋賀県立大学など非常勤講師)/川村文重(慶應義塾大学商学部専任講師)/武田宙也(京都大学大学院人間・環境学研究科准教授)
【著者紹介】
ジャン ウリ : 1924年生まれ。2014年死去。1949年からロワール地方の精神病院で医師として働き始める。しかしその病院の環境があまりにひどく、ウリは患者とともに病院をでて、いくつかの施設を巡った後、1953年にラ・ボルド病院を創設する。安定した治療の場を得て、「制度を使う精神療法」と呼ばれることになる新しい精神医療の方法をそこで実践し始める。その後、フェリックス・ガタリというたぐい希な想像力と活動力を備えた人物が病院のスタッフに加わり、「病院の病」を治す方法をウリとともに色々と試みていくことになる
多賀茂 : 1957年生。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。京都大学大学院文学研究科博士後期課程修了。パリ第4大学PhD。専門はミシェル・フーコーをはじめとするフランス思想と精神医学史
上尾真道 : 1979年生。京都大学大学院人間・環境学研究科単位取得退学。博士(人間・環境学)。現在、滋賀県立大学など非常勤講師。専門は精神分析・思想史
川村文重 : 1972年生。慶應義塾大学商学部専任講師。京都大学博士(人間・環境学)、エクスーマルセイユ第一大学PhD。専門はフランス文学・思想史
武田宙也 : 1980年生。京都大学大学院人間・環境学研究科准教授。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。専門は哲学・美学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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