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帝国の計画とファシズム 革新官僚、満洲国と戦時下の日本国家

ジャニス・ミムラ

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784409520840
ISBN 10 : 4409520849
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Content Description

資本主義や共産主義にも勝る第三の道として構想されたテクノファシズム。軍事化する日本において、岸信介、星野直樹ら革新官僚による満洲国の建設は日本に何をもたらしたのか。戦後にまで影響を及ぼした日本ファシズムの実態を多角的に分析する。先進技術と国民精神を結びつける思想。

目次 : 第1章 戦中日本のテクノクラート/ 第2章 軍ファシズムと満洲国―一九三〇年から一九三六年/ 第3章 満洲国への官僚的な構想―一九三三年から一九三九年/ 第4章 ファシズム信奉者―奥村喜和男と毛里英於菟/ 第5章 新体制と革新政治―一九四〇年から一九四一年/ 第6章 日本の好機 戦争と帝国のための技術主義戦略―一九四一年から一九四五年

【著者紹介】
ジャニス・ミムラ : 1963年、アメリカ合衆国オハイオ州クリーヴランド生まれ。ペンシルヴェニア大学ウォートン・スクールにて学士号(経済学)取得、カリフォルニア大学バークレー校にて博士号(歴史学)取得。ストーニー・ブルック大学(ニューヨーク州立大学(SUNY))歴史学助教授(2003‐2011)、歴史学准教授(2011‐)。駒澤大学、東京大学、香港大学、ミュンヘン大学現代史研究所(ミュンヘン)にて客員教授を歴任。フルブライト財団、日本財団、ドイツ学術交流会(DAAD)からそれぞれ複数回にわたってフェローシップや助成金を授与される。日本の科学技術や第二次世界大戦中の国家計画につおての論文多数。現在は日本とほかの枢軸国(ドイツおよびイタリア)との同関係を主たる研究対象としている

安達まみ : 1956年、東京都生まれ。聖心女子大学教授。東京大学大学院博士課程満期退学。シェイクスピア研究所(英国バーミンガム大学)にて博士号(文学)取得。専攻は初期近代英文学

高橋実紗子 : 1991年、東京都生まれ。聖心女子大学非常勤講師。聖心女子大学大学院人文学専攻博士後期課程修了。文学博士。文学における博物学、動物表象を研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 無重力蜜柑

    面白かった。革新官僚に焦点を当てた英語圏では初の本らしい。自由資本主義と共産主義に代わる「第三の道」として選ばれたのがファシズム。自由主義の無秩序と非効率といった弊害を統制と計画によって取り除き、同時に共産主義の階級闘争や革命史観も否定する全体主義こそがファシズムである。同時に共同体や民族精神を科学技術と直結させるのがテクノクラシーであり、この二つを合体させたイデオロギーが「テクノファシズム」であった。さらにここに民族共和や東亜新秩序、大東亜共栄圏といった観念的な地政学も混ざってくる。

  • masabi

    本書の主役はテクノクラートである。革新官僚、新軍人、革新文民が満州国経営で得たノウハウを以て日本本土の総力戦体制を構築し、敗戦後は戦後日本の経済成長に人脈を活用していく。革新官僚の目指した新体制は旧財閥や保守政治家、帝国憲法とそれが保障した私有財産制に長く抵抗されるが、戦後は帝国憲法が抵抗の中核とはならず構想が実現されたとする。総力戦体制から民主的経済国家へと様変わりする。戦中戦後と中心的人物は岸信介である。資源の欠如を補うために科学技術に注力する点では戦前と連続する。

  • Ra

    感想は後日。

  • takao

    ふむ

  • cochou

    自由放任主義の非効率・無秩序を克服するものとしての全体主義のエネルギーを感じる。

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