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マーティン・イーデン エクス・リブリス・クラシックス

ジャック・ロンドン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784560099117
ISBN 10 : 4560099111
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

作家を目指す若者の闘いを描いた二十世紀小説の傑作。二十世紀初めのアメリカ西海岸オークランド。労働者地区で生まれ育ったマーティン・イーデンは、船乗りとなり荒っぽい生活を送っていたが、上流階級の女性ルースに出会い、その美しさと知性に惹かれるとともに文学への関心に目覚める。生活をあらため、図書館で多くの本を読み、文法を学んだマーティンは作家を志し、海上での体験、小説や詩を書いて新聞や雑誌に送るが一向に売れず、人生の真実をとらえたと思った作品はルースにも理解されない。生活は困窮、絶望にかられ文学を諦めかけたとき、彼の運命は一転する。『野性の呼び声』で世界的名声を獲得したジャック・ロンドンが、自らの体験をもとに書き上げた自伝的小説。労働者階級に生まれ、独学で自己向上を目指す若者の苦闘、その栄光と悲劇を圧倒的な熱量で描いて、多くの読者の心を揺さぶり続けてきた名作。

【著者紹介】
ジャック・ロンドン : 1876‐1916。アメリカの作家。サンフランシスコで生まれる。家計を助けるため少年時代から新聞配達や缶詰工場で働き、牡蛎泥棒で悪名を馳せた後、アザラシ猟の船に乗り込み、浮浪者となり全米を放浪、ゴールドラッシュに沸くアラスカにも赴いた。やがて短篇や詩、記事、評論などの投稿を始め、『野性の呼び声』(1903)で一躍流行作家となる。アラスカや南洋を舞台にした作品、動物小説、社会小説、ボクシング物、SF、幻想小説、ルポルタージュなど、多彩な作品で世界的名声を得た。創作、旅行、農園経営と精力的な活動を続けたが、長年の過労と大酒で健康を害し、1916年に尿毒症と鎮痛剤モルヒネの過剰摂取により死去

辻井栄滋 : 1944年、京都府生まれ。現在、立命館大学名誉教授。日本ジャック・ロンドン協会名誉会長。1986年、ジャック・ロンドン・マン・オブ・ザ・イヤー賞受賞。2004年、文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • まふ

    オークランドを舞台にした自伝的物語。労働者階級の家に生まれた船員上がりの主人公マーティンが、とあるきっかけでブルジョアの一家と知りあい、その娘ルースと恋仲になりついには婚約にまで至る。中学卒のマーティンはルースの手ほどきで英語を学び、本を読み、知識を蓄え、「大学出のインテリ」を凌駕する知的な青年となり、小説をどんどん書き上げ、出版社に送るもすべて断られ、貧窮の時期が続く。我慢できないルースから婚約破棄の手紙を受け取った矢先に出版社から出版受諾の小切手が送られてくる。⇒

  • ケイトKATE

    ジャック・ロンドンが書いた非常に熱量の高い文章に引きこまれた。貧しい家庭に育ち船乗りの仕事をしていたマーティンは、上流階級の令嬢で教養が高いルースと出会う。ルースの美しさと文学への造詣の深さから、マーティンは一念発起して作家になるべく猛勉強していくが、現実は厳しく生活がままならない状況に追い詰められる。さらに、ルースが育った上流階級と、マーティン自身の労働者階級の違いにも苦しみ、ルースとの関係もこじれてしまう。ようやく苦しみの末に、マーティンは作家として成功するが、彼の心には焦燥感だけが残った。

  • kazi

    再読!ジャック・ロンドンによる半自伝的小説。やっぱり彼の作品は「迫力」がありますね〜。アメリカ西海岸オークランドの船乗りマーティン・イーデンが、上流階級の娘ルースと出会い、その美しさと知性に感化される。ルースを手に入れるため、労働階級の生活に別れを告げ、独学による自己向上と作家としての成功を目指す・・。「一日4時間睡眠。寝ている時間は損失」。洗濯夫としての猛烈な労働のシーン。とかとにかく文章から放たれるパワーが凄いです!この苦境を乗り越えて絶対に成り上がるんだ、という鋼鉄の意志力!

  • 春ドーナツ

    評伝によるとおんぼろ船(誇張抜きのマジな話です)で南洋航海している間に毎朝千文字せっせと原稿を書いていたそうだ。読みながら、深く考えたことは、小説家に対する認識の変化について。職業としなくても、実際に小説を綴り始めた時点で、その人は小説家なのだ、というとてもシンプルなことだ。世間に認められなくても、文筆せずにはいられないのだ。実際に一文字も記さなかったとしても、私たちには物語が必要なのだということ。後半にポッと出てくる(そして速やかに退場する)詩人(と一応説明しておこう)が痛烈な皮肉でもって教えてくれる。

  • 北風

    ロンドンは好きな作家だ。労働者階級で教養のなかった粗野な男が、ミューズと出会い、作家を目指していく。独学で自分自身を高めていくのは、持って生まれた才能や努力が必要だ。彼の知性の高さには舌を巻く。彼は産まれた時代と場所を間違えてしまったのだ。けれど、その時代でなければ得られないものがある。彼にとっては手遅れであったかも知れないが、名声を手に入れられたのは、彼がその時その生まれだったからに他ならない。作家とは因果な職業だ。

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