Books

都市が壊れるとき

ジャック・ドンズロ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784409230480
ISBN 10 : 4409230484
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2012
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

2005年におけるパリの暴動後に書かれた、フランス社会学の泰斗による迫真の分析。街を揺るがした、くずどもの怒りの理由は何か。

目次 : 第1章 都市問題―都市を分離する論理の出現(社会問題か、都市問題か/ 十九世紀の都市―社会的悲劇の舞台/ 社会的なもののふたつの顔―個人の保護と社会の防衛/ 社会住宅―個人の保護と社会の防衛の総合/ 大規模住宅団地―反都市/ 棄て置き/ 外郊外化/ ジャントリフィケーション/ 壊れる都市)/ 第2章 都市に対処する政策―社会的混合の名における遠隔作用による住居対策(都市政策の内容、哲学、方式/ 住民、媒介者、住居/ 社会的混合という理想/ なぜ混合なのか/ 都市のための解決の切り札か/ 社会的混合について語られざること/ 遠隔作用のほうへ/ 過渡期―契約の時代/ 契約から「指数による統治」へ/ 「遠隔作用」のほうへ)/ 第3章 都市を擁護する政策―移動性を促し、居住者の実現能力を高め、都市を結集するために(混合を課すより移動性を促すこと/ 居住者たちの実現能力を高めること/ 都市を民主化するために再結集すること)/ 結論―都市の精神

【著者紹介】
ジャック・ドンズロ : 1943年生。フランスの社会学者

宇城輝人 : 1967年生。京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。現在、福井県立大学准教授。専門は社会学、社会思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • Mealla0v0

    本書は、都市の系譜学である。フランス郊外での暴動は統治のいかなる変容を徴ているのか。都市は旧来、人種・民族・階級の「社会的混合」の場とされてきたし、それを促すように社会住宅がつくられてきた。しかし、やがて中間層は社会住宅を去り、そこは最早「棄て置き」の場と化していった。社会的混交を是としてきた旧来の都市政策は住民というよりは住居を標的とした統治形式であったが、これは結果的に場所による分断を生んだ。この解決は混合を課すことではなく住民の移動を促すことだ(それはネオリベの善用だ)と、ドンズロは提示するが……。

  • nanchara_dawn

    現代フランスの都市は、「棄て置き」「外郊外化」「ジェントリフィケーション」の三つの要素によって、分割されてしまっている。その問題を受けて著者は、従来の都市政策を「都市を擁護する政策」に転換することを説き、そのために必要なことを三つ挙げている。すなわち、社会的混合を課すのではなく、都市内での移動性を促すこと。住民のイニシアティブ能力に訴えかけ、居住者たちの実現能力を高めること。実質的な都市領域を考慮に入れ、都市を民主化するために再結集すること。/フランスがはっきりとした階層社会だからこその論だとは思った。

  • 保山ひャン

    2005年フランスでの郊外暴動後に出版された本。都市が社会を近代化する手段であり、解決法であった時代から、たちまち「問題」となる経緯から、都市に対処する政策の分析を経て、都市を擁護する政策への転換を提言する。国家の論理に合致するかどうかではなく、都市の精神の再発見、統合力の復興に可能性を見出そうとする。数々の都市政策が思ったような成果をあげない状況分析は他人事ではない。社会的混合を実現するために、都市のなかでの移動性を促す、政治による市町村連合の手法。大阪でのW選挙を終えた今、考えさせられること大だった。

  • 抹茶ケーキ

    フランスの「郊外の危機」について。「社会的混合」を目指す左派と右派の政策はどちらも失敗しており、結局のところ下層階級を「あぶれ」させただけだった、みたいな主張。日本の現状にどのくらい応用できるんだろうかと思った。オルタナとしての「都市を擁護する政策」ってのが具体的にどういうものなのかわからなかった。訳が良くないのかはわからないけど、少なくとも読みにくくはあった。

  • Hiromu Yamazaki

    2005年の暴動事件後に書かれたパリ郊外問題の告発本。コミュニタリアニズムからヒントを得たであろう住民参加と、社会的混合ではなく人の移動性を高めるという解決策は、具体的なデータに乏しいため説得力がやや欠く印象。ただシャルリー・エブド襲撃事件後のパリや大阪市の特区構想を抱える昨今において考えるべきことは多い。訳がいまひとつ。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items