ジェーン オースティン

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マンスフィ-ルド・パ-ク

ジェーン オースティン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784122046160
ISBN 10 : 4122046165
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2005
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

貧しさゆえに蔑まれながら生きてきた少女が、幸せな結婚をつかむまでの物語。優しさと機知に富む一方で、鋭い人間観察眼によって容赦なく俗物を描く、英国が誇る十九世紀初頭の女性作家、後期を代表する作品。

【著者紹介】
ジェイン・オースティン : 1775年、イングランド南部ハンプシャーの牧師の家に生まれる。十九世紀初頭に活躍した英国の女性作家。近親者に囲まれ、生涯独身のまま、穏やかな生活のなかで創作活動を続けた。1817年没

大島一彦 : 1947年(昭和22年)、茨城県に生まれる。早稲田大学大学院文学研究科英文学専攻修了。早稲田大学文学学術院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • NAO

    ちゃんと躾られていない非常識な若者達、美しさが取り柄なだけできちんとした考えなど全く持っていないバートラム夫人、自分勝手でずる賢いノリス夫人と、個性的でちょっと残念な人々に囲まれて、主人公のファニーが全くといっていいほど目立たない。これは、ファニーのシンデレラストーリーというよりは、因果応報の物語と言った方がいいようだ。やっぱり、オースティンは、はっきりと自己主張する人物を描く方が上手いのかもしれない。

  • syota

    オースティン5作目。今までの中では、作者の人生観や恋愛観が最もストレートに表明されていると思う。主役のファニーとエドマンドは作者の理想の人物像なのだろう。読者受けなど考慮せず、全力で直球勝負している印象。ファニーの内面描写など小説としての密度は濃い。ただ難点は、主役二人が真面目な良い子過ぎて、主役としての強烈な魅力に欠けることだ。一方で二人の主役とは正反対の現実的なクロフォード兄妹は、皮肉なことにひときわ個性豊かで魅力的。完全に主役を喰ってしまっている。誰の立場に立って読むかで印象が大きく変わる作品だ。

  • kana

    分厚く上品な装丁によって敷居が高くなってしまうのは勿体ないくらい、少女小説のようなエンタメ的な意味で面白く、同時に、英国の風俗小説としても大変価値のある作品です。各登場人物をその特長を捉えていきいきと描き、貧しい少女ファニーが叔父のお屋敷のあるマンスフィールド・パークに引き取られ、幸せな結婚をするまでの顛末を語ります。放埒な日々を過ごすお馬鹿な若者達、美しいだけが取り柄のぼんやりした叔母さま、常に自分勝手で周りを苛立たせるノリス夫人らちょっと残念な人々の姿が特にありありと浮かび、約700頁が一瞬でした。

  • kaoriction

    人は本質的に変わらない。というのは深い真理かもしれない。映画を観て読んだ気になっていて真面目に、きちんと、最後まで読むのは初めてかもしれない。オースティン作品では好みがかなり分かれるみたいだが、個人的にはわりと好きな作品だ。エドマンドは好きになれないが。終始、彼の心情、想いがわからず不可解だった。メアリに対して然り、妹に対しても然り。何よりも、もっと早くファニーへの想いを認めろよ!と。とはいえ、エドマンドと結ばれて安堵する私がいたりして。さて、ファニーはエドマンドと結婚して果たして幸せになれるのだろうか?

  • ゆずな

    壮大な読み物であった。マンスフィールドのバートラム家と牧師館の人々の交流とゴシップを澱みなく仔細に記した本作。主人公はバートラム家に引き取られたファニー・プライス。彼女の控えめな性格と相まって前半部分ではファニーの描写がまるで少ない。後半は人々にとってのファニーの魅力がどんどん濃くなっていき、小説の中での存在感もぐっと増す。静かなマンスフィールドと対照的にドタバタで楽しい。遠出はサザートンとポーツマスくらいで主人公はほとんどマンスフィールド・パークにいるのも印象的だ。オースティン作品では確かに静謐。

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