ジェームズ・ジョージ・フレーザー

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初版金枝篇 上 ちくま学芸文庫

ジェームズ・ジョージ・フレーザー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480087379
ISBN 10 : 4480087370
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2003
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「肘掛椅子の人類学」と断じ去るのは早計だ。ただならぬ博引旁証に怖じる必要もない。典型的な「世紀の書」、「本から出来上がった本」として、あるいはD・H・ロレンス、コンラッド、そして『地獄の黙示録』に霊感を与えた書物として本書を再読することには、今なお充分なアクチュアリティがあろう。ここには、呪術・タブー・供犠・穀霊・植物神・神聖王・王殺し・スケープゴートといった、人類学の基本的な概念に関する世界中の事例が満載されているだけでなく、資料の操作にまつわるバイアスをも含めて、ヨーロッパ人の世界解釈が明瞭に看取できるのだから。巧みなプロットを隠し持った長大な物語の森に、ようこそ。

目次 : 第1章/ 樹木崇拝/ 古代の樹木崇拝)/ 第2章 魂の危機(王と祭司のタブー/ 魂の本質/ 王と祭司のタブー(承前))/ 第3章 神殺し(聖なる王を殺すこと/ 樹木霊を殺すこと/ 死神を追放すること/ アドニス/ アッティス/ オシリス/ ディオニュソス/ リテュエルセス)

【著者紹介】
ジェイムズ・ジョージ・フレイザー : 1854‐1941年。スコットランド生れの人類学者。グラスゴー大学卒業後、ケンブリッジのトリニティ・カレッジに進み、リヴァプール大学教授、トリニティ・カレッジ教授を歴任し、1914年ナイトに叙任

吉川信 : 1960年生れ。中央大学大学院博士課程退学。和光大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • zirou1984

    膨大な世界各地の民族の風習を整理分類し、その行事や習わしの共通性を明らかにしようとした民俗学の名著は、とにかく想像力を掻き立てられる面白さに満ちていた。個々の事例も興味深く、特に2章における王とタブーの話が印象に残っている。曰く、各地で王とは神の代弁者として権力を持つものの、代弁者であるが故に少しでも身体的不具の予兆があれば殺されて新たな王を立てる習わしがあったとのこと。また神聖であることと不浄であることはタブーという点で根源的に同一であり、そこに論理的整合性が隠されているという指摘には感心させられた。

  • syaori

    ターナーの「金枝」。そこに描かれた森は古代、奇妙な悲劇の舞台となった場所。折ってはならない木の枝を折り「森の王」を殺した者が新たな王になる、この残酷な風習は何なのか?この疑問に答えるために森の「王」の称号を追うことから始まる本書は、示される世界各国の神話や伝承・風習の数々が面白く、それに気を取られていると何を追っていたのか分からなくなってしまいそう。祭司でもあった王たちを守り縛るタブー。樹木の霊(とその化身とされる人間)について回る死と再生の儀式。アリキアの森の謎に近付いているという高揚感とともに下巻へ。

  • 内島菫

    アリキア(イタリア)の祭司職をめぐる掟を考察するための膨大な研究ノートといった趣。この祭司は「森の王」とも呼ばれ強大な権限を持つが、次の祭司を志願するものは、聖なる樹の枝(金枝)を折りとったうえで、祭司を殺した後にその職につくことができる、という掟のもとにある。上巻では、人の姿を取る神や樹木崇拝、人間の中にさらに小さな人間が入っているという古代人の魂観、王と祭司のタブー、神(聖なる王/樹木霊)殺し(死神の追放)に関する世界各地の風習を網羅する。共感呪術(例えばスマトラの奥地で行われているという、

  • かふ

    金枝とはの宿り木(やどりぎ)のことで、この書を書いた発端が、イタリアのネーミにおける宿り木信仰、「祭司殺し」の謎に発していることから採られた。日本の天皇=神についても出ているが大国主や武将(御上様)を天皇と一緒にするなど誤った解説も見受けられる。 それだから駄目だというレビューを読んだがそういうことではない。一神教の神に対しての宿り木の神なのだ。接ぎ木される神の思想は、日本でも例えば古事記で描かれる日本神話の神に民間信仰の神が重ね合わせて、多神教であるはずの神道が皇室神道に置き換わる。

  • ハジメ

    世界中の民族宗教を比較し,神殺しと共感呪術,生贄とタブーの概念の本質を暴いていく。上巻は森の王,魂の危機,神殺しの3章が収録されている。自然の姿をしていた神々がやがて擬人化され,聖なる王として社会システムに組み込まれると,年老いて力尽きる前に神として殺害し,後継者に聖なる力を継承しなければならない。これは四季によって繰り返される神の生死(春に復活し冬に死ぬ)が,擬人化されたことによって神殺しを直接人間の手に委ねることになった。神を殺す人間の条件として諸説あるが,脱走した奴隷という珍しい条件もある。

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