Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

• HANA

  読了日：2021/12/07

  『ボートの三人男』の著者による怪奇短編集。まだ読んでないけど…。「食後の夜話」こそユーモアたっぷりで楽しいけど、続く諸作品はあまりにも基本に忠実すぎる気がする。表題作とか民話にも似たような話が散見されそうだし。ただ英国の怪奇小説が持つ独自の魅力はここにも健在で、「ダンスのお相手」とか「牧場小屋（セター）の女」とか、類型的だけど独自の空気を醸し出しているし。一方「奏でのフィドル」や「ブルターニュのマルヴィーナ」のようなファンタジックな作品も収録されており、この作家の魅力を十全に引き出した一冊ともなっている。

• カフカ

  読了日：2022/12/14

  「ボートの三人男」で有名なジェロームの、バラエティに富んだ幻想奇譚。 ユーモアのある幽霊譚、容赦の無い恐怖譚、美しい幻想譚、ディストピア、ケルトファンタジーなど様々なテイストの物語が所収されています。 どれも違った味わいで飽きることなく楽しめたのですが、特に好みだったのは『ダンスのお相手』、『新ユートピア』、『二本杉の館』、『四階に来た男』、『ブルターニュのマルヴィーナ』の5篇。 中でも『ブルターニュ〜』の神秘的な味わいがとても良かったので、他にもケルトファンタジーを読んでみたいです。

• nuit@積読消化中

  読了日：2021/10/02

  ユーモア小説『ボートの三人男』の著者の幻想奇譚集！生きてる間にまとまった状態で邦訳が読めたことがもう嬉しすぎる！ボート男といえは1889年、その時代のイギリスといえば切り裂きジャックなど暗鬱とした印象の多い頃、そんな時にこんなユーモアだけなわけがないと思ってましたが、やはりこういった怪奇ものも書いてたんですね〜。本当に嬉しいです。19世紀の幽霊譚や北欧のファンタジーまで幅広く描けるジェローム。どれもこれも面白かったです。巻末の中野氏による解説も丁寧で嬉しい！もっと読みたい。

• くさてる

  読了日：2022/01/22

  かの有名な「ボートの三人男」の著者……と言いつつ、そちらは未読です。どこか古めかしい幽霊譚から奇妙な味や恐怖譚までいろいろあって面白く読みました。個人的に面白かったのは下宿宿にやってきた新入りの男が、住人の運命を変えるささやきを続ける「四階に来た男」、表現者を成功させる不思議な猫を描く「ディック・ダンカ―マンの猫」飾り棚に住む霊にまつわるちょっと愉快で皮肉な物語「ウィブリイの霊」、繊細な妻を理解していない夫が仕組んだ悪戯の恐ろしい結末を描く「蛇」など。粒ぞろいの短編集で、良かったです。

• 星落秋風五丈原

  読了日：2021/08/28

  律儀にイヴに騒いでクリスマスには静かにしている幽霊(笑)

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します