ジェローム・デーヴィド・サリンジャー

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大工よ、屋根の梁を高く上げよ / シーモアー序章-新潮文庫 改版

ジェローム・デーヴィド・サリンジャー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784102057032
ISBN 10 : 410205703X
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2004
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

画一化された価値観を強いる現代アメリカ社会にあって、繊細な感受性と鋭敏な洞察力をもって個性的に生きようとするグラース家の七人兄妹たち。彼らの精神的支柱である長兄シーモアは、卑俗な現実を嫌悪し、そこから飛翔しようと苦悶する―。ついに本人不在のまま終った彼の結婚式の経緯と、その後の自殺の真因を、弟バディが愛と崇拝をこめて必死に探ってゆく…。

【著者紹介】
J D サリンジャー : 1919年ニューヨーク生れ。ユダヤ人作家。マンハッタンの有名高校を一年で退学後、陸軍学校を卒業。’40年短編「若者たち」を発表、第二次大戦従軍中の軍務の合間にも短編を執筆。’51年『ライ麦畑でつかまえて』で一躍脚光を浴び、’53年自選短編集『ナイン・ストーリーズ』刊行後隠遁。『フラニー』に始まるグラース家の物語の5作目『ハプワーズ16,1924』を’65年に発表後、完全に沈黙している

野崎孝 : 1917‐1995。青森県弘前市生れ。東大英文科卒。名訳で知られる『ライ麦畑でつかまえて』をはじめ、フィツジェラルド、バース等の訳書がある

井上謙治 : 1929年東京生れ。東大英文科卒。明治大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 優希

    グラース・サーガの最後の物語のようです。グラース家の支えでもあった長兄・シーモアの結婚と自殺を弟・バディが語る物語。繊細に描かれた孤高の魂が胸に響きました。愛と崇拝がなければ語られることのなかったシーモア。バディの想いがあるからこそ、その姿を受け入れることができるのだと思います。シーモアの謎めいた死について永遠に真相は葬られるのかもしれませんが、だからこそ問いかけてくる意味があるのでしょう。

  • 絹恵

    孤高の兄を形容することは難しく、それは弟の饒舌さを以てしても心のなかは見えません。誰も彼になることは出来ないのだから、彼の影を背負わずともよく、言葉にしない思い出こそが弟のなかに生き続けた兄の姿なのだと感じます。瞼の裏側に現れるたびに違う顔を見せる兄の存在を、弟妹は自分らしい捉え方をすることで兄を形容し、同時に自分を見つめたのだと思いました。

  • ❁Lei❁

    『ナイン・ストーリーズ』再読に際し、ずっと気になっていたグラース家の物語、特にシーモアに焦点を当てた作品を読んでみました。「大工よ〜」ではシーモアの結婚式の日のことが、「序章」ではシーモアの特徴や幼少期が、弟の視点で語られます。まず読解がとても難しかったです、特に後者。禅の思想が重要視されているようですが、深くは分からず。サリンジャーの描く風景描写や会話、全体の雰囲気、世界観が好きで、そこを楽しみました。少し勉強してから、再読したいです。

  • livre_film2020

    『大工よ』は面白かった。誰かにとっては正常なものが誰かにとっては異常。ひとを自分の物差しで測ってはいけない。愛するとは測らないということなのかもしれない。それはミュリエルだけではなくて、グラース家の兄弟たちが皆知っていたのだろう。『シーモアー序章ー』は私にとって冗長すぎて耐えられず後半は飛ばしてしまった。もう少し「大人」になってから再挑戦したい。

  • 催涙雨

    「大工よ」の方が面白かったのだが「シーモア序章」の方が印象には残った。前者はナインストーリーズの中に入っていても違和感が無さそうなのに対して後者はそういう作品ではない。浮かんでは消えていくとりとめもない考えをそのまま書きなぐったような作風なため語り手の思うことがそのまま現れているように感じる。何よりその語り手のバディとサリンジャー本人との境界線がひどく曖昧なのが非常に印象に残った。過去作品やグラース家、特にシーモアについてサリンジャー自身がバディの筆を借りて悩みながら捻出したかのようにも見える。

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