ジェラルド エプシュタイン

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Mmtの何が間違いなのか? 進歩主義的なマクロ経済政策を求めて

ジェラルド エプシュタイン

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784492654927
ISBN 10 : 4492654925
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

MMTは救世主なのか。閉塞状態を抜け出す経済学・金融政策とは何か。世界的金融学者による初の邦訳書!


【著者紹介】
ジェラルド・A.エプシュタイン : マサチューセッツ大学アマースト校(UMass Amherst)経済学部教授・同大学の政治経済研究所(Political Economy Research Institute:PERI)の共同所長。これまで、金融危機、金融規制、雇用創造と貧困削減を目的とした中央銀行制度の代替的アプローチ、資本勘定規制、中央銀行と大手金融機関の関係についての政治経済学に関する著作を多数発表してきた。国際労働機関(ILO)、国連経済社会局(UNDESA)、国際連合開発計画(UNDP)、国際連合貿易開発会議(UNCTAD)を含む国際連合(UN)の専門機関および関連機関において発展途上国のマクロ経済政策と金融政策をトピックとした数多くの研究プログラムにも取り組んできた

徳永潤二 : 獨協大学経済学部教授。マサチューセッツ大学アマースト校の客員研究員を務めた(2011年度と2019年度)。主な専門分野は、国際通貨システム

内藤敦之 : 大月市立大月短期大学教授。主な専門分野は、経済理論、経済思想史

小倉将志郎 : 駒澤大学経済学部教授。主な専門分野は、現代アメリカ経済論、金融論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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MMTという新たな貨幣理論が一部層の支持を...

投稿日:2021/03/14 (日)

MMTという新たな貨幣理論が一部層の支持を受けている。MMTはインフレーションが起きない限り、政府支出は無限に可能、インフレーションが起きる段階で課税や借入で支出を抑制するという夢のような理論であり、フリーランチ=ただ飯理論ともいわれる。本書はこの理論に対して、極めてまっとうな観点から批判を加えている。持続可能な政府支出の水準が具体的にどこまで可能かが不明であるし、基軸通貨以外の国家、つまりごく一部の国家を除く大半の国家でこの政策を実現できるわけがないという実現可能性からMMTは単なる理論的な可能性の段階にあるとすぎないとしている。この界隈の本はこれを読めば十分にも感じる一冊。本のお値段がちと高いのが玉に瑕で内容的には新書レベルだから、もう少し安くていろいろな層に読んでほしい。

DJもちお さん | 東京都 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • Francis

    昨年末に購入して早速読んでみた。私はMMTには違和感がぬぐえなくて全く手を付けていなかった。そんな私にこの本はドンピシャだった。著者によるMMT批判をまとめると次のようになる。@ドル基軸通貨体制を前提にしすぎている。Aドルの通貨供給が国際金融体制に与える影響を考慮していない。B財政支出が金融不安定につながる可能性を考慮していない。C財政支出により完全雇用状態になった場合、インフレーションにつながるが、その対策を考えていない。これらの批判はケインズ派の理論から導き出せるものであり、妥当なものであると思う。

  • MMT派の本を読むだけでは良くないと思って、手頃な厚さの本書を読んだけれど「MMTは万能ではない」という話で、決して反MMTではなかった。著者自身が非主流派の経済学者で反緊縮財政派とのことだったので、これを読んだだけでは、MMTが提示している貨幣や税金の考え方が間違っているという判断はできない。解説本を読めばMMTが適用できる国が少なく国力が落ちるとMMTは適用できない事は理解できる。「金融政策が甘い」とか「通貨は無制限に発行できない」という事ではなく根本的な誤りを示してくれる本は無いものだろうか。

  • しゅー

    ★★MMTに反論することの(政治的な)難しさは、その対極にあたる主流派経済学の緊縮財政(財政赤字恐怖症)も決して正しくないことに尽きるだろう。従って主流派からの批判もハイパーインフレ云々とナンセンスなものになりがちで話がかみあわない。エプシュタインは反主流派経済学者として財政均衡主義への異議は持ちつつも、MMTから導き出される政策の実現可能性に首をかしげている点で批判者として適任だと思う。MMT論者達自身が政策への適用に向けた実証的で制度的な検討を怠っているという著者の指摘に基づく論理展開は分かりやすい。

  • 人生ゴルディアス

    MMTはツイッターにおけるフェミニズムみたいなもので、なんとなくぼんやりした全体像はあるが、確固とした存在ではないので、戦おうとすると藁人形論法と言われるのが避けられない。アマゾンレビューで怒り狂っているレビュアーは実際にそう言っている。ただ、にしても、本書は若干怪しい。話題を広げずにMMT派が徹底的に沈黙している「カネさえ出せば勝手に健全な需要が生まれる理論」を叩き潰すほうが良いのではないか…と思ったが、著者自身が反緊縮ということで、自身の足を撃つようなことにつながるのを懸念したのだろうかと邪推した。

  • Bevel

    MMTとポスト・ケインジアンは区別されないといけない。MMTの想定は、ドルの圧倒的な地位を前提としていて途上国ではなりたたないし、覇権通貨が「人民元」になることを考えてない。また金融が不安定化する境界を見定める気もあまりない。「完全雇用」という限界についてもう少し考えましょうという感じ。国際的に考えたら、MMTを前提とすることは、国の信用で他国の通貨を脅かすので、権威主義的に映るのよね。MMTがだめというより、全然本気じゃないよねというニュアンスを感じるので、MMT派も読みやすいのでは。

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