シーグリッド・ヌーネス

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友だち 新潮クレスト・ブックス

シーグリッド・ヌーネス

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784105901639
ISBN 10 : 410590163X
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
村松潔 ,  

Content Description

真冬のニューヨーク。かつての恩師であり、誰よりも心を許せる男友だちが自殺したことで、深い喪失感にとらわれている女性作家。そこに、男が飼っていた巨大な老犬が現れる―。ペット禁止の狭いアパートで、心ならずもこの犬と同居することになった彼女は、主を失った犬の哀しみを抱きとめ、世話をするうち、やがて慰めを得るようになる。次第に衰弱する犬との残された時間。愛や友情のかたち、老いること、記憶や書くことの意味…。深い思索が丹念に綴られた、2018年全米図書賞受賞作。

【著者紹介】
シーグリッド・ヌーネス : 1951年、ニューヨーク生まれ。母親はドイツから、父親はパナマからの中国系移民。バーナード大学、コロンビア大学修士を経て、書評誌の編集アシスタントを務めたあと作家活動に入る。『ニューヨーク・タイムズ』紙、『ハーパーズ』誌、『パリ・レビュー』誌などに寄稿し、ホワイティング賞、ローマ賞などを受賞

村松潔 : 1946年、東京生まれ。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ケイ

    それでも愛する人なんだろう。関係を創作できる。妻1、2、3と表現する冷たい楽しさ。妻は代っても私との関係は続く。友達だから。犬の横で語られる、少し嘘をついた物語。語ることで癒される心。救いを求めてどれほどの作家の本を読んできたのだろう。その作家たちが身近な女性の破壊者であったことを調べることは、少し毒を含んだキャンディのようなものだったのかしら。聴いてくれる犬は、いつまでもそばにはいられない… 「守り合い、境界を接し、挨拶を交わし合う二つの孤独。アポロと私は、わたしたちは、それ以外の何ものでもないだろう」

  • buchipanda3

    共に大切な存在を失った女性作家とグレートデンの老犬の物語。彼女の語りは日記のように断片的で、同じ物書きであった男性への思慕、彼の3人の妻、人生観、作家という職業の因果、人と犬の関係の話が止めどなく流れてくる。どれも知的で面白味があり惹き込まれた。さらにその取り留めのなさは、大きな喪失感を埋めるべく気丈に語り続けているのではと切ない印象を持った。そんな彼女を癒した老犬との本を介してのやりとりが心に残る。作家である彼女が人生を共にした彼らを書かずにはおられなかったという情動を強く感じられた作品だった。

  • どんぐり

    自殺した年上の男性作家からアポロと名付けられたグレートデンを譲り受けた女性作家。犬を飼うことを禁じられたアパートで鳴りを潜めての生活がスタートし、居住者の苦情が出ていないことを理由にして管理会社から認証を得ることになる。当初は死んだ男をいつまでも待つ姿をみせていたものの、次第に女性となじみ互いに欠かせぬ存在になっていく。この友だちの犬と生きる女性の物語は、フィクションでありながら、自殺した男がクッツェーの『恥辱』をお互い好きだったという関係や、1万人以上の女と寝たジョルジュ・シムノン、→

  • Willie the Wildcat

    年齢を重ねて振り返る関係性。振り返る基軸が職業と老い、そして”相棒”が自分の鏡という感。恋愛と職業のベン図、妻/恋人/友人などの関係性の差異との対照性に、アポロとの関係性。『二つの孤独』が、上述ベン図の共通部分。著名人の引用は妥当性を求める模索であり、確認作業ではなかろうか。アポロとの関係性の変化・醸成が、主人公の描く理想形。故に、終盤の”サプライズ”が必要だったかのかなと考える。少し意地の悪い見方をすれば、妻を”数字”としたのも、理想形に辿り着くために必要な対照性であり、主人公のプライドなのかと感じる。

  • 南雲吾朗

    かけがえの無い人を亡くした者同士(一人と1匹)の物語り。喪失感がひしひしと伝わってくる。作品終盤の挿話により、途中までの感情がさらに別の意味で揺さぶられる。あとがきにも書いてあるが「ひとつの作品が私小説であるかないか、どこまでが実体験でどこからが想像力の産物なのか?」あらゆる意味で非常に興味深い読書だった。終盤の犬との生活(終末期)のシーンは涙腺崩壊。生き物とともに生活するということが、本当に良く伝わってくる小説だった。

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