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バナナ・ビーチ・軍事基地 国際政治をジェンダーで読み解く

シンシア・エンロー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784409241349
ISBN 10 : 4409241346
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

グローバルな資本主義市場、パワーゲームが支配する国際情勢の中で、女性は自らを取り戻すためにどうあるべきか。ナショナリズムの陰で女性たちは家父長制度にとりこまれることなくどう戦略をたてるべきか?消費者である富裕層の女性と生産者である貧困層の女性はどう連帯できるのか?私たちは何に気づくべきだろうか?フェミニズムの分析フレームから好奇心と関心をもって世の中を眺める方法を示しつつ女性たちの置かれている状況を鋭く暴く。

目次 : 第1章 ジェンダーが世界を動かす―女性はどこにいるのか?/ 第2章 レディ・トラベラー、美人コンテスト優勝者、スチュワーデス、そして客室係のメイド―観光の国際ジェンダー・ポリティクス/ 第3章 ナショナリズムと男性性―ナショナリズムの物語は終わらない そしてそれは単純な物語ではない/ 第4章 基地の女性たち/ 第5章 外交的な妻と外交的ではない妻/ 第6章 バナナに夢中!―バナナの国際政治において女性はどこにいるのか?/ 第7章 女性の労働は決して安くはない―グローバルなブルージーンズと銀行家のジェンダー化/ 第8章 グローバル化されたバスタブをごしごし洗う―世界政治における家事使用人/ 第9章 結論―個人的なことは国際的なこと、国際的なことは個人的なこと

【著者紹介】
シンシア・エンロー : 1938年、ニューヨーク生まれ。1967年、カリフォルニア大学バークレー校で博士号を取得。現在、クラーク大学国際開発・コミュニティ・環境学部研究教授。専門は政治学、女性学、ジェンダー研究

望戸愛果 : 一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。博士(社会学)。現在、立教大学アメリカ研究所特任研究員。専門は、国際社会学、歴史社会学、ジェンダー研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • katoyann

    観光、軍隊、軍事基地、バナナプランテーション、衣料品工場における女性の搾取を分析した政治学の大著。例えば米軍の現役下士官兵の女性の39%はアフリカ系とされ、人種と性別による職業選択の問題が示唆される。力点は貧しい国の女性を搾取するシステムの説明に置かれる。例えばバングラデシュのラナプラザビル崩壊事件では、多くの女性縫製労働者が犠牲になった。これは現地の権利の問題だけでなく、家父長制社会で若年女性を安く働かせることができると見込み、現地工場に仕事を発注する多国籍アパレル企業の責任でもある。一読の価値あり!

  • 駒場

    グローバル経済の中で搾取される女性の問題について政治経済的な観点で論じた本ではある(観光による発展を望む与党男性エリートによる美人コンテストの利用とか、同じ観光セクターでも存在する賃金格差とか)。が、搾取の問題だけでなく女性を「政治アクター」として描く本でもある。「フェミニストの目を通して世界を見ることを学ぶとき、人は、自然である、必然である、固有である、伝統的である、あるいは生物学的であるとみなされているあらゆるものが"創られてきた"ものであるかどうかを問うことを学ぶ」

  • 晴天

    ナショナリズム、国際経済、そして軍にまつわる女性性の搾取を描き出す本書は、「搾取される側」においてさえ女性性の搾取の問題は矮小化され嘲笑すらされている分断を描き出し、それゆえ問題として認識されないことも多い女性性の搾取について女性を単なる被害者として描くのではなく、国際政治におけるアクターとして描き出すところが画期的だと思った。そして私自身が南洋島嶼に駐在していたとき、現地住民を見下し、そこにおける女性性の搾取を娯楽のように語り、実行にさえ移す人間を不快に思っていたが、経験を整理して捉える枠組みになった。

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