CD

Piano Sonata No.21, 3 Klavierstucke : Irina Mejoueva (2017 Tokyo Yamaha Hall)

Schubert (1797-1828)

User Review :5.0
(3)

Item Details

Genre
:
Catalogue Number
:
WKLC7024
Number of Discs
:
1
Format
:
CD

Product Description


玲瓏たるCFXの響き〜シューベルト晩年の深まりゆく孤独をうたう
メジューエワ・プレイズ・シューベルト〜ヤマハホール・ライヴ2017


メジューエワによる2017年3月のライヴ録音、初登場となったヤマハホールで得意のシューベルトを披露したリサイタル。繊細かつ強靭なタッチはヤマハCFXから玲瓏な響きを引き出し、作曲家晩年の深まりゆく孤独の世界を見事に描きます。清澄で古典的な佇まいと、抒情の奥にひそむ始原の混沌(カオス)の暗翳が絶妙にバランスされた演奏。シューベルト・ファン必聴の一枚です!

【ライナノートより】
「…(変ロ長調ソナタ)第一楽章のダ・カーポを誘導する部分が今回ほど意味をもって語られたことはない。また反復を終えて次の天国的なくだりにいたると、ここがこれほど懇ろ念入りに奏でられるのをついぞ聴いた覚えがないのである。得も言われぬ色合いの彩なすこの急所こそは、ますます遅くなる、その必然性は、ファウストの、留まれ汝は斯くも美しい、の求めに委ねるに如くはない。」〜須永恆雄(メーカー資料より)

【収録情報】
シューベルト:
● 3つのピアノ曲 D.946
● ピアノ・ソナタ第21番変ロ長調 D.960
● 3つのピアノ曲 D.946〜第1番変ホ短調より(アンコール曲)


 イリーナ・メジューエワ(ピアノ)

 録音時期:2017年3月17日
 録音場所:東京、ヤマハホール
 録音方式:ステレオ(デジタル96kHz-24Bit/ライヴ)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

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内容、情感、演奏の質そしてピアノの音どれ...

投稿日:2025/01/24 (金)

内容、情感、演奏の質そしてピアノの音どれをとっても素晴らしい。これだけの品質をライブで維持できるメジューエワの集中力と求心力に拍手をおくりたい。D946の第1曲で、作曲者によって削られた部分をアンコールでそっと弾いてくれるアイディアによって演奏会の統一感も保たれている。小さいがとても大切な想い出を手の中でそっと暖めているような切ない孤独感が美しい。  前にレビューされた方と同様、私もこのシューベルトの2作品を愛するひとりだ。メジューエワの旧録音も愛聴している。基本の解釈は一緒だと思うが、年を追うごとに解釈の深みとその奥行き・拡がりは着実に増している。凄味すら感じられるほどにシューベルトの晩年の心境に迫っていく。シューベルトがこれらの曲(特にD960)に込めた想い、そして狂気すらも表されていく。他の盤のレビューでも書いた記憶があるが、彼女にとってシューベルトは弟のような存在なのではと考えている。早世した弟が遺した作品を慈しみ、想いのたけを刻み込むかのような没入(と言っても、のめり込むことは避け、きちんと曲の佇まいと構成を保っているから演奏が立体的に立ち昇ってくるのだろう)をこの盤でも聴くことができる。そのくらい作品に肉薄した一体化を果たしているように感じる。切実で、純粋なシューベルトの演奏を聴きたい方はぜひ彼女のディスク(もちろんライブも)をおすすめしたい。  ところで・・・この盤の録音が2017年、使用楽器はヤマハ。そこから時を経て、この投稿が2025年。最近の彼女は1925年製(投稿の日付時点から見れば100年前)のヴィンテージ・スタインウェイで演奏し、録音することが多くなっている。そして3年後の2028年はシューベルトの没後200年…。タイミングと録音する機が熟してきたら、この盤で聴いた曲たちをヴィンテージ・スタインウェイでぜひとも演奏してもらいたいものだ。きっとさらに深く奥行と拡がりをもった音楽を聴くことができるだろう。当盤を聴きながら、それが出てくるのも楽しみに待ちたい。

うーつん さん | 東京都 | 不明

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シューベルトの中でも好きな曲で、40年も前...

投稿日:2018/03/04 (日)

シューベルトの中でも好きな曲で、40年も前にブレンデルの演奏で良く聞いていました。その後、リヒテル、ゼルキン、最近では、アファナシエフ、田部京子と聞いてきましたが、なかなか愛聴出来る演奏に出会えませんでした。 録音の所為もあるかと思うのですが、大体が、良く言えば音が渾然一体として、悪く言えばモヤモヤして、細かな所まで聞こえません。 ところがこの演奏は、重厚で厚みのある響きでありながら、各声部が明確で、まるでポリフォニーの音楽に聞こえるところさえあります。 立体的で実に素晴らしい演奏です。 新書本でこの人の事を知り、その解説も目に見えるようなもので素晴らしかったので試しにこの盤を購入したのですが、大正解でした。録音もいいと思います。

analogue さん | 静岡県 | 不明

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レパートリーの広いメジューエワだが、中で...

投稿日:2017/07/27 (木)

レパートリーの広いメジューエワだが、中でもシューベルトと相性が良い。D946、D960とも実に三度目の録音で、今回はヤマハを弾いたライヴを収録したもの。いつもながらライヴの彼女は端正な造形の中に鬼気迫るものを秘めている。これほどの出来栄えなら同じ曲を何度リリースしてもらって構わない。フルトヴェングラー等に比べればものの数ではないし、演奏スタイルの違いとその背景に思いを馳せるのもまた格別である。ところで一昨日深夜のテレビ番組にライゾマティクスのメンバーが出ていた。ライゾマはPerfumeのライヴを演出して名を上げたが、Perfumeのライヴは予めエフェクトをかけて録音した歌唱に合わせて口パクし、プログラミングされたビジュアルエフェクトを用いて会場を盛り上げる。あれもまたライヴだとしたら、私たちがメジューエワを聴くクラシカルなスタイルとは随分かけ離れてしまった。

QBE さん | 神奈川県 | 不明

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