ハインリヒ・シュッツの音楽 第4集
『ガイストリッヒェ・コーアムジーク』
淡野弓子&ハインリヒ・シュッツ合唱団・東京
30年戦争終結の1648年に公刊されたシュッツの代表作の全曲盤。音楽と言葉の在り方を最も濃密な形で凝縮させた曲集としてプロテスタント音楽の金字塔に数えられるのみならず、西洋音楽史上の重要作であり、曲集全体として、あるいは単曲で、今も日本を含めた世界中の合唱団に取り上げられています。本作に長年この曲集に取り組んできた演奏者による作曲家の意図を忠実に再現した演奏に加え、歌詞対訳と詳細な解説を収めた、まさに待望の決定盤!(ムシカ・ポエティカ)
【収録情報】
シュッツ:『ガイストリッヒェ・コーアムジーク(宗教合唱曲集)』 (1648)
Disc1
・Nr. 1: Es wird das Scepter von Juda SWV369:王笏はユダより(第1部)
・Nr. 2: Er wird sein Kleid in Wein waschen SWV370:彼はその衣を葡萄酒で洗い(第2部)
・Nr. 3: Es ist erschienen die heilsame Gnade Gottes SWV371:神の救いの御恵みが現れた
・Nr. 4: Verleih uns Frieden gnadiglich SWV372:与え給え、我らに平和を(第1部)
・Nr. 5: Gib unsern Fursten SWV373:与え給え、我らの長に(第2部)
・Nr. 6: Unser keiner lebet ihm selber SWV374:だれ一人自分のために生きる者はなく
・Nr. 7: Viel werden kommen von Morgen und von Abend SWV375:多くの人が東から西からやって来て
・Nr. 8: Sammlet zuvor das Unkraut SWV376:あらかじめ雑草を集め
・Nr. 9: Herr, auf dich traue ich SWV377:主よ、わたしはあなたに依り頼みます
・Nr. 10: Die mit Tranen saen SWV378:涙とともに種蒔くものは
・Nr. 11: So fahr ich hin zu Jesu Christ SWV379:今わたしはイエス・キリストの許へ
・Nr. 12: Also hat Gott die Welt geliebt SWV380:神はその独り子を賜うほどにこの世を愛された
・Nr. 13: O lieber Herre Gott SWV381:おお愛する主なる神よ
・Nr. 14: Trostet, trostet mein Volk SWV382:慰めよ、わが民を慰めよ
・Nr. 15: Ich bin eine rufende Stimme SWV383:わたしは荒れ野で叫ぶ声
・Nr. 16: Ein Kind ist uns geboren SWV384:ひとりの嬰児がわたしたちに生まれ
・Nr. 17: Das Wort ward Fleisch SWV385:言葉は肉体となり
Disc2
・Nr. 18: Die Himmel erzahlen die Ehre Gottes SWV386:もろもろの天は神の栄光を語り
・Nr. 19: Herzlichlieb hab ich dich, o Herr SWV387:心より愛したてまつる主よ
・Nr. 20: Das ist je gewislich wahr SWV388:それは確かなまこと
・Nr. 21: Ich bin ein rechter Weinstock SWV389:わたしはまことのぶどうの木
・Nr. 22: Unser Wandel ist im Himmel SWV390:われらの国籍は天に
・Nr. 23: Selig sind die Toten SWV391:死者は幸いなり
・Nr. 24: Was mein Gott will SWV392:わが神の御旨は
・Nr. 25: Ich weis, das mein Erloser lebt SWV393:われ知る、わが救い主の生くるを
・Nr. 26: Sehet an dem Feigenbaum SWV394:いちじくの木を見よ
・Nr. 27: Der Engel sprach zu den Hirten SWV395:天使は羊飼いに語った
・Nr. 28: Auf dem Gebirge hat man ein Geschrei gehoret SWV396:山の上で大きな声が
・Nr. 29: Du Schalksknecht SWV397:お前、悪い僕よ
ハインリヒ・シュッツ合唱団・東京
淡野弓子(指揮)
録音時期:2011年9月6,9,27日、10月27日、2012年1月18日
録音場所:東京、三鷹芸術文化センター
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
【淡野弓子(指揮)】
東京藝術大学卒業後ドイツ・ヴェストファーレン州立教会音楽院に留学。1968年東京にハインリヒ・シュッツ合唱団を設立し日本及びドイツで活発な演奏活動を展開。1984年音楽グループ「ムシカ・ポエティカ(音楽詩学)」を組織、内外の演奏家、演奏団体とともに音楽修辞学を基盤とした演奏解釈の研究と実践を行う。1989年より2001年までの12年間「シュッツ全作品連続演奏」を行い496曲の演奏を終了。現在シュッツ作品のレコーディングに取り組んでいる。2008年9月常任指揮者を退任するも機会に応じてソロ/指揮および執筆活動に従事。師:ヴィルヘルム・エーマン(指揮)、アグネス・ギーベル、エリザベス・マニオン(声楽)。活水学院教会音楽研究所研究員。「ムシカ・ポエティカ」代表。(ムシカ・ポエティカ)
【ハインリヒ・シュッツ合唱団・東京】
1968年4月、ハインリヒ・シュッツの作品の研究、演奏を中心課題とする合唱団として東京に発足。淡野弓子、H.J.コルロイター、鈴木仁、淡野太郎らの指導、指揮のもとに公演活動を続け、日本を代表する合唱団の一つとして内外から信頼を寄せられている。1985年、旧東独政府より国際ハインリヒ・シュッツ祭に招かれ、ドレスデンのゼンパーオペラ劇場において柴田南雄『宇宙について』を欧州初演。その後もシュッツ祭出演を含む多くのコンサートをドイツ各地で開催、各紙の絶賛を得る。1989年10月より12年計画で「シュッツ全作品連続演奏」がスタート、2001年10月におよそ500曲に及ぶ全曲の演奏を終了。シュッツ作品のみならず、ルネサンス期のア・カペラ作品、バッハ、ヘンデルほかバロック期の主要作品、ロマン派の宗教曲、世俗曲、内外の現代作品など、広いレパートリーを持つ。(ムシカ・ポエティカ)