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いつかどこかにあった場所

サラ・ピンスカー

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784801947016
ISBN 10 : 4801947018
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
市田泉 ,  

Content Description

彼女がでっちあげたローカル番組は実在していた。しかも彼女自身も出演していたと言われ…。―「二つの真実と一つの嘘」。赤と白と青に染まり、国旗になることが国民の誇りなのだ。―「われらの旗はまだそこに」。たぐいまれなる魔術師の素質を持った少年は、まだ魔術の恐ろしさを知らない。―「宮廷魔術師」。飛び込んだ人間がたまに消える池で行方不明になった兄の思い出。―「センチュリーはそのままにしておいた」。バラッドの謎を解き明かそうとするネットユーザーたちは、その歌に秘められた恐ろしい意味に気づきはじめる。―「オークの心臓集まるところ」。我々は奇想と現実の狭間で生きている。迷っても、着実に、そのあいだを歩くのだ。もっとも新しく、もっとも懐かしい、記憶を揺さぶる短篇集。

【著者紹介】
サラ・ピンスカー : ニューヨーク州ニューヨークに生まれる。2012年に“Not Dying in Central Texas”でデビユー。『新しい時代への歌』を含めネビュラ賞を三度、『いずれすべては海の中に』でフィリップ・K・ディック賞を受賞。シンガーソングライターとしても活動しており、アルバムを4枚リリースしている。メリーランド州ボルティモア在住

市田泉 : 1966年生まれ。お茶の水女子大学文教育学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • りらこ

    結末まであと一歩というところで作者から手を離されてしまう感覚。 これがなんとも心に余韻として残ってしまう。 周囲の風景に溶け込んだ、繊細な心象の描写が登場人物にリアルとはかなさの両面を持たせ、現実のように感じながら読み進める。 だから、耳元で鳴っていた音楽が突然終わったかのように感じる。 特に『われらの旗はまだそこに』『山々が彼の冠』は、この抱えた気持ちはどうしたら?と途方にくれる。 現実か幻想なのか、曖昧なのが魅力なのだろう。SFでホラー。結構面白い。

  • nightbird

    ディストピアSFあり異世界ファンタジーありホラーありのバラエティ豊かな短編集。でも権力への不信、全体主義への嫌悪、女性同士の絆など、一貫した「この人らしさ」みたいなものがあって、意外と味はまとまっている。短い物語の奥に、その物語が生まれる原因となった社会や、世界丸ごとひとつが存在しているのが感じられる作品が多く、書かれている分量以上にボリュームがある。「壮大な物語の冒頭部分だけをいくつも読んでいる」という印象。わくわくして良い。

  • rinakko

    素晴らしい短編集だった。やはりサラ・ピンスカーいいなぁ。失われた時代の空気が確かにあったこと、不当な力に抗い守ろうとする其々の居場所、記憶にしまわれた愛おしい時間のこと。あり得そうでぞっとした「ケアリング・シーズンズからの脱走」は、ゾラの反骨心と気概に惚れ惚れ。「オークの心臓集まるところ」は、民謡の歌詞を研究サイトで検証する展開が凄く面白かった(ラストの余韻、想像の余地があって好き)。とりわけお気に入りの「科学的事実!」は、ガールスカウトの少女たちの夏のお話。留められない時間へ手を伸ばしたい気持ちが溢れる

  • 土筆

    短編集第2弾。前回の短編集「いずれすべては海の中に」が面白かったので気に入った作家さん。今回も現実から1歩外れた奇妙さという感じで、まさに「いつかどこかにあった場所」。嘘つきの女性がでっちあげた変なローカル番組、その内容はどんどん奇妙に。宮廷魔術師の真実。急なロックダウンに抗う少女たち。兄はどうして消えたのか。ビッグブラザー施設から脱走する老人。皇帝の思いつきに静かに反旗を翻す人々。ガールスカウトの少女たちが出会ったモノ。良い。

  • 19番ホール

    最近竹書房が推してるピンスカーのSF短編集。前作よりもダークで好みだった。事実と虚構が入り混じる不気味さと、喪失に伴う切なさがよく調和してる。ミルハウザー×ブラッドベリ、みたいな。特によかったのは『宮廷魔術師』。マジック好きの少年は飽くなき好奇心を買われて宮廷魔術師として徴用される。なにかを犠牲に実行される超現実的な"マジック"の、おぞましい"タネ"に彼はついに到達するのだが。プリースト『奇術師』、小川哲『魔術師』に並ぶ傑作魔法もの。あとすごい九井諒子を感じる。ピンスカーに『ダンジョン飯』読ませたい。

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