サフィヤ・u・ノーブル

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抑圧のアルゴリズム 検索エンジンは人種主義をいかに強化するか

サフィヤ・u・ノーブル

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784750356860
ISBN 10 : 4750356867
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

黒人女性をポルノとして表象し、偏見や差別を拡大させるグーグル検索。アルゴリズムはなぜ人種的・ジェンダー的不平等を再生産し続けるのか。批判的人種理論、フェミニズム理論、ジェンダー研究、情報科学などを横断しながら、テクノロジーの中立性・客観性を問いなおす。

【著者紹介】
サフィヤ・U.ノーブル : カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)教育・情報学部教授、同大学UCLA批判的インターネット研究センター(C2i2)共同創設者およびファカルティ・ディレクター、オックスフォード大学オックスフォード・インターネット研究所研究員。21年、アルゴリズムによる差別についての研究により、マッカーサー基金の奨学金(通称「天才賞」)受賞者に選出。2022年、NAACPアーチウェル・デジタル公民権賞の第1回受賞者に選出

大久保彩 : 2019年、東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。修士(文化人類学)

前田春香 : 京都大学特定研究員。東京大学大学院学際情報学府博士前期課程修了。修士(学際情報学)。専門は哲学・倫理学。論文に「アルゴリズムの判断はいつ差別になるのか―COMPAS事例を参照して」(『応用倫理』第12号)など。当該論文は2021年度第37回電気通信普及財団の学際研究学生賞(奨励賞)を受賞

左倉統 : 東京大学大学院情報学環教授、理化学研究所革新知能統合研究センター・チームリーダー。もともとの専攻は霊長類学だが、現在は科学技術と社会の関係についての研究考察が専門領域。人類進化の観点から人類の科学技術を定位することが根本の関心(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • owlsoul

    本書は、グーグル検索で「黒人の女の子(black girls)」と入力するとポルノサイトばかりが出てくるという事例をもとに、テック企業の商用的アルゴリズムが差別的偏見に満ちているという問題を提議している。アルゴリズムといえば客観性をイメージするが、実際にコーディングしているのは人間である。そして著者によれば、その大多数は白人の男性であり、その偏りが歪んだ表象を生んでいるという。これは一企業の倫理問題ではなく社会問題だ。ネットやAIは社会に内在した差別を、まさにアルゴリズム的客観性で表象しているに過ぎない。

  • いとう・しんご

    「科学 2024年2月号」で見かけた前田春香さん追っかけ。巻末解説で前田らの述べる以下の評言が本書を的確に表わしています;「今日の社会ではコンピュータやAIが、日常生活において当たり前となるほどに普及しているが、本書はそれらの振る舞いの根底に重大な差別や偏りがあることを明らかにした重要な文献である。近年では生成 AIが私たちの生活に影響を及ぼしているが、本書で論じられていることはいまなお正鵠を射たものだ」。テーマがテーマなので、やや隔靴掻痒の感もあるけれど、読んで良かったと思える本でした。

  • Bevel

    図書館情報学専門の著者がグーグルの検索エンジンの偏りの問題(Black girlはポルノサイトを上部に呼び出し、「黒人の白人に対する犯罪」は公式の統計ではなく人種主義的なサイトにつながる)の構造的仕組みを扱うという感じ。大枠は新自由主義=資本主義が、広告収入や開発者のバイアスを通してグーグルの目線を公共的価値から背けさせているというもの。検索結果は消費者の「鏡」、民主主義の結果みたいなふりをしているが、非公開のアルゴリズムの選別とランキング形式と最適化による差別の再生産の温床である。

  • 古民家でスローライフ

    情報学を専門とするアメリカの黒人女性である著者による、検索エンジンのアルゴリズムが、人種や性別によって、偏っているのか、具体的な事例をあげて、その有害性を提起した一冊。本書の冒頭であげられるblack girlと検索すると、上位にポルノサイトが多く表示される事実は、人種やジェンダーによる差別をアルゴリズムが行っていることの象徴であり、ブラックボックス化された検索エンジンの信頼性に大きな疑問を投げかけている。現在のAIにも言えることだが、学習の過程で、偏った情報に影響されることは大きな課題となるのだろう

  • しき

    黒人の集う教会で発砲事件を起こした犯人が「黒人の白人に対する犯罪」で検索して上位に出た、すごく偏った保守派のサイトで黒人憎悪に触れていたというのを読んでとても怖くなった。試しに「外国人犯罪」で検索結果を確かめた。同じキーワードでも検索結果が偏った思想のページなのか、ちゃんとした犯罪統計なのかで全然違うと思った。

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