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マジック・フォー・ビギナーズ ハヤカワ文庫

ケリー・リンク

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784151200687
ISBN 10 : 4151200681
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2012
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

電話ボックスを相続した少年は、その番号に何度もかけてみる。誰も出るはずのない電話だが、あるとき彼が愛するTVドラマの主人公が出て、助けを求めてきた―異色の青春小説たる表題作ほか、国をまるごと収めたハンドバッグの遍歴を少女が語る「妖精のハンドバッグ」、なにかに憑かれた家を買った家族の騒動を描く「石の動物」など、アメリカ文学の新潮流をかたどる女性作家による瑞々しくも不思議な感触を残す全九篇。

【著者紹介】
ケリー・リンク : 1969年生まれ。コロンビア大学で学士号、ノースキャロライナ大学で修士号を取得。1995年に「黒犬の背に水」でデビュー。世界幻想文学大賞受賞作を表題作とする第一短篇集『スペシャリストの帽子』(ハヤカワ文庫FT)は、ファンタジイ、主流文学界の垣根をこえて高く評価された。2005年に発表された第二短篇集である『マジック・フォー・ビギナーズ』はヒューゴー賞/ネビュラ賞/ローカス賞受賞の「妖精のハンドバッグ」、ネビュラ賞/ローカス賞/英国SF協会賞受賞の表題作を収録。刊行後すぐに“ニューヨーク・タイムズ”の書評で紹介されるなど、大きな話題となり、2006年度のローカス賞短篇集部門を受賞した。その後2008年にはヤングアダルト短篇集Pretty Monstersを発表し、同書は世界幻想文学大賞候補となった。マサチューセッツ州在住、出版社“スモール・ビア・プレス”を夫と共同経営する

柴田元幸 : 1954年生、東京大学文学部教授、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • Hideto-S@仮想書店 月舟書房

    高校生のジェレミーは、遠い親戚から電話ボックスを相続した。その番号にかけてみると、彼が愛するテレビドラマの主人公が出て助けを求めてきた。彼にとって大切なのはテレビドラマだけ。息子を物語の中で殺した小説家の父と別れて、電話ボックスを探しにいく。目的地に着いたらあの子の声が聴きたい。ドラマの主人公はまだ生きているのかと……(表題作)。テレビやコンビニ、図書館など日常と異界が曖昧な世界。Q&A形式で語られるファンタジー……。ジャンクフードとティーン向けカルチャーに彩られた、シュールと切なさが同居する9篇の物語。

  • キムチ

    柴田さん、こういったテイストもプレゼンするとは驚き。ファンタジー、ホラー、SFがブレンドされた混然一体。筆者は今や、このジャンルで一人者とか。繰り広げられる世界は不可思議、シュール、カオス。言葉や事物は日常のそれなのにケリーにかかると糸車がくるくる回り得も言えぬ情景を紡いでいく。表題だけ中編、他8編は短編。装丁が作品集の空気を表しているのが素敵。章ごと頁裏にペン画デッサンが描かれているのも興趣を高める。丸まる全てを詰め込んだハンドバック、家宝のそれを探すべく少女の旅が始まる「妖精の・・」表題作はTVの一つ

  • かとめくん

    主人公の立ち位置が非常に不安定な話が多い。どうしたいのか、どうなりたいのかが分からないのに事態だけが進んでいく。しかも細かいディテールを少しづつ、現実と虚構の境目を薄めながらなので読み手は違和感が増し自分も不安になる。明確な結果が語られないので、ひたすら経過を楽しむ感じ。この感触は癖になるかも。「妖精のハンドバッグ」のおばあちゃんは強烈。特におすすめです。

  • take0

    9編の中・短編を収めた作品集。「猫の皮」は端々に残酷さもちらつくお伽噺めいて不思議な物語。「大いなる離婚」は生者と幽霊が結婚したり子供が生まれたり、離婚話で霊媒士が間に立ったりと面白い。表題作はティーンエイジャーを描いて爽やかな印象でラストもいい。一番好きなのは「妖精のハンドバッグ」。お祖母ちゃんが大事にしているハンドバッグの中にはお祖母ちゃんの生まれ故郷の村や村の人々、周辺の山河がまるごと入っているという奇抜な設定やお祖母ちゃんのキャラクターが魅力的で、長編で読みたくなってくる。

  • あ げ こ

    何と言うべきか、超いかしている。大変いい。発想そのものの不可思議さは勿論、結構な量の奔放さや可笑しさを備えた発想を、空回りさせる事もなく無駄遣いする事もなく巧い具合に鞣して魅せる言葉の軽妙さまで。門構えは普通、入り口は既に奇妙、中はもう見慣れぬ異常さでいっぱい。普通さや平穏を縦横無尽に突き抜けて行く。けれど何だか妙に近しい。苦しみだとか痛みだとかもどかしさだとか興奮だとか、随分と近しい。自分自身の当然の範囲をゆうに超えた、見慣れぬ不可思議さに満ちた場所であるはずなのに。強く濃い近しさ。それがまた凄くいい。

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