ケイト・グレンヴィル

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闇の河 The Secret River オーストラリア現代文学傑作選 第4巻

ケイト・グレンヴィル

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784773815191
ISBN 10 : 4773815191
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2016
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ときは19世紀初頭、ロンドンでの貧窮生活と生命の危機をくぐり抜け、ウィリアムとサラのソーンヒル夫妻は植民初期のシドニーにたどり着く。舟運の仕事についたウィリアムは、やがてシドニーから隔たった入植地に希望を見出し一家で移り住むが、無人の未開地と思われたそこは、先住民が伝統的な暮らしや祭祀を営む場所だった…。異文化との出会いと衝突、そして和解に至る道のりで、「記憶」はいかに物語られるのか。多文化にひらかれた新たなアイデンティティを模索するオーストラリア社会に、深い衝撃をもたらした現代の古典。

【著者紹介】
ケイト・グレンヴィル : 1950年、シドニーに生まれる。現代オーストラリアを代表する作家の一人。シドニー大学で芸術学を学び、映画制作会社に勤務。その後、イギリスとヨーロッパで数年間を過ごし、執筆活動をはじめる。1980年に米国に渡り、コロラド大学でクリエイティブ・ライティングの修士号を取得。1983年にオーストラリアに戻った後、テレビ局に勤務しながら最初の短編集Bearded Ladies(1984)を出版する。以後、これまでに9冊の小説作品と3冊の創作論(うち1冊は共著)、『闇の河』(The Secret River)執筆の経緯をまとめた回顧録、ノンフィクション作品を発表している

一谷智子 : 1974年、京都に生まれる。筑波大学大学院教育研究科修了。博士(文学)。現在、西南学院大学文学部英文学科教授。専門はオーストラリアを中心とした英語圏文学・文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • taku

    灰色だったロンドン貧困生活の末、流刑でシドニーへ。一人の男と家族の物語であり、入植者と先住民の物語だ。土地に染み着いた記憶を掘り起こし、素手で扱う重みと痛み。記録だけでは得られない感覚の共有が、小説にできることだと思う。異民族、異文化が共生に至るまで、月日が塗り替えてしまった血の色を明るみに出す。心を動かす小説だ。

  • su-zu

    久しぶりに《読むべき本》でした。歴史は常に強者・勝者の立場で紡がれてしまうものですが、本書はできうる限りアボリジニに寄り添って、オーストラリア建国の影を白人の立場から描いています。これが豪国ではベストセラーになるんだ…。うらやましい。沖縄、アイヌ、満州、イスラエル、南米、北米…。奪った側の子孫として、私の背負う荷は下ろせないと改めて感じる読書になりました。読み物としても、とても面白くて、豪国では劇や映像化されているのも納得です。

  • APOM

    犯罪を犯した英国人ソーンヒルが、一家で流刑地オーストラリアへ渡り、住処を切り拓いていく様子が刻々と記されている。原住民を支配しようとする開拓者たち(白人)は、彼ら(黒んぼ)を傍若無人に動物や物のように扱う。暴力・毒殺・原住民からの襲撃・とうもろこし畑での銃殺・・・ そして至る虐殺の場面に戦慄した。深々とした黒い闇の河が見えた気がした。現代も続く人種差別や宗教戦争、テロなどを鑑みるに、異なる文化・人種・コミニティを真に受け入れるという事は成し得るのか、という命題を突き付けられたように感じた。

  • meiji

    オーストラリアの成立初期を背景に、一人の男が罪人となり、シドニーにたどり着き、そこで生きていく物語なんですが、愉快ではなく、必死になって生き、アボリジニとの報われないやりとりを続け、最後は。。。主人公の疲れが最後までじっとりと語られます

  • 100名山

    1800年代にイギリスの流刑地であったシドニーを舞台にした 入植者家族とアボリジニの物語です。 階級社会のロンドンで些細な罪を犯し死刑を宣告されるが流刑に減刑され 夫婦でオーストラリアに渡り、開拓の先鋒となり、アボリジニの虐殺に走り 成功者となるも闇を抱えた一人になるという小説です。 文章は慣れれば読みやすく、450ページを苦痛なく読めます。 改めて人が生きるとは他者を殺すことであり 他者を殺すことは語らず、認識せずなのだなと思いました。

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