グレーアム・グリーン

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グレアム・グリ-ン全集 9

グレーアム・グリーン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784152003096
ISBN 10 : 415200309X
Format
Books
Publisher
Release Date
August/1980
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • ケイ

    グリーンの名人芸を見せられた思いがする。グリーンと言えば「最後の情事」が一番有名だと思うが、私はこの作品がピンとこなくて放り出していた作家さんだった。でもG1000に何作も入っているので読んだところ、どれも唸るような筆致。その中でもこれは特に良かった。ロウにまつわる出来事だが、彼を中心に時間が過去になったり、現在になったりすることで、まとめれば短編にでもなる話が、ミステリアスに仕上がっている。もう一度、すべてを承知したうえで読んでみたい。

  • まふ

    ナチス・ドイツのロンドン空襲下、病苦の妻を「安楽死」させたものの「殺人」だったのではないかと内心悩む主人公アーサー・ロウが、とある慈善バザーでクイズで当てた賞品のケーキを取り戻そうとする人々の行動を不審に思い、主催元に調べに行くうちに怪しげな人々の動きに巻き込まれる。空襲のため記憶を喪失し、気が付くと精神病院に収容されている。次第に記憶が戻るも…。スパイ活動ものだが、全編無駄のない叙述で私のつたないグレアム・グリーン経験では最も充実した作品であり、彼を見直した気分である。これならもっと読みたい、と思った。

  • NAO

    知らず知らずのうちに、ナチスのスパイ組織とかかわりを持つことになってしまったアーサー・ロウ。グリーンは、彼を通して、世界大戦下のロンドンで、巧妙に市民生活の中に紛れ込んでいるスパイ組織を描いていく。題名だけ見ると、デストピア小説のようだ。だが、敵国のスパイたちが暗躍する戦時下では、自国内であっても決して安心することの出来ないデストピアを内蔵しているものなのだろうか。スパイたちは、ある日突然全く違った顔を見せる。だが、こういった恐怖は戦時中だけには限らないかもしれない。

  • 星落秋風五丈原

    【ガーディアン必読1000冊】ロウが探偵に調査を依頼したのは自身は悩んだ末に妻を安楽死させたのに訳の分からない理由で自分を殺そうとする存在に対しての怒りもあったのでは。殺人という行為自体は神の前で許しを請わなければならない。その意識はカソリック教徒のグリーンがとりわけ強く抱いていた感情。ラストのアンナとロウの台詞も、これだけの事があった後にしては一見甘々のラブストーリーに見えるが、お互いを信用できないと分かった上でこの言葉を交わしているとすれば、この先二人は何と悲しい人生を歩んでいくことか。

  • Ryuko

    戦時下のロンドン。アーサー・ロウは、ふと足を踏み入れた慈善バザーで、目方あてゲームに勝ち、景品のケーキを手に入れる。そのとたんケーキを取り戻そうとする人間たちがあらわれ、スパイ活動に巻き込まれていく。グリーンのほかの娯楽物のように、こちらも映画的な展開だ。何も知らない男が陰謀に巻き込まれる筋だけだと、ヒッチコック作品のようである。主人公ロウが抱える心の傷が、物語を複雑にし、ロマンスに影を落とす。多分、サスペンスを読みなれた人なら、黒幕はすぐにわかるのではないか。しかし、そこに面白さがあると思う。

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