グスタフ・ルネ・ホッケ

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文学におけるマニエリスム 平凡社ライブラリー

グスタフ・ルネ・ホッケ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784582767698
ISBN 10 : 4582767699
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2012
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

文学におけるマニエリスムの展開の諸相とその本体を、ヨーロッパ世界の厖大な作品のうちに追い求め、レトリックや文体論、神秘主義や錬金術、その他多種多様な領域を精神史的洞窟学が探査するとき、解体し断片化する世界と時代の別の光景が立ち現われる。美術史の局所からこの概念を解放し、精神史的“常数”にまで鍛造した鬼才ホッケの、種村季弘翻訳になるこの圧倒的書物、待望の再刊。『迷宮としての世界』姉妹篇。

目次 : 第1部 魔術的文字(変則的なものの伝統のために/ ヨーロッパの隠れた緊張の場/ 言語的二重生活/ 変則詩/ 組み合わせ術/ 魔術的詭弁)/ 第2部 形象のなかの世界(隠喩至上主義/ 魔神の呪縛/ ゴンゴリスモ、マリニズモ、プレシオジテ/ シェイクスピアの変形/ 形象の機智/ ドイツの理性芸術)/ 第3部 異・修辞学と綺想主義(錬金術と言葉の魔術/ 意識的なまやかし/ 効果のメカニズム/ 美の公式/ マニエリスモの綱領起草者たち/ 謎術としての寓意画法)/ 第4部 芸術的虚構としての人間(音楽主義/ ジェスアルド・ダ・ヴェノーサからストラヴィンスキーまで/ 音楽のカバラ学/ ダイダロスとディオニュソス/ マニエリスム的演劇/ 迷路小説/ 叙事詩的怪物)/ 結論部 マニエリスム的テーマとしての人間(神性の夜の側/ 白い神秘思想と黒い神秘思想/ 決疑論と放縦主義/ 神の発明家/ 十字の徴)/ 付録 ヨーロッパの綺想体―ミニアチュア‐アンソロジー

【著者紹介】
グスタフ・ルネ・ホッケ : 1908‐85。ドイツの文筆家、文化史家

種村季弘 : 1933年、東京生まれ。東京大学文学部卒業。ドイツ文学者、評論家。2004年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • マウリツィウス

    【マニエリスム言語論】旧約聖書=創世記時代より続く《古典人類史》とは新約支配を試みる意味でもあるが「マニエリスム」とは緩和剤、そして異端派生と呼称される定義は不正解であり答は「古代芸術論の再記録作品」が正しいと呼称可能だ。古代ユダヤ教とは古典史実を作成した《捏造》と否定することは出来ない。そしてマニエリスム主張とはその異端史を覆していく反抗勢力でもある。聖書文法異形化ではなく翻案化、グノーシスを根底から除去した方法論手段こそが『マニエリスム』、連環思想史を利用していく上での再重要テクスト要覧を書き記した。

  • A.T

    非常に難解。というのも登場する作品をほぼ読んでこなかったためで、解説が何のこっちゃ…という。しかし、とらえどころはある。美術様式のマニエリスムが文学にも当てはまるどころか、文学的な意識から美術に派生したとすら思えるようになった。隠喩描写による現実世界からファンタジックなイメージへの飛躍が錬金術や恐怖、超現実主義へ繋がってゆく。巻末のアンソロジーにはシェイクスピア、ポオ、ロルカ、マラルメ、アンドレ・ブルトン、エリオット、マヤコフスキー…などなど60名近くの実例が掲載されているのが目玉か。

  • ∃.狂茶党

    内容については、副題が言い表しており、最初の方に出てくる、MとWの話さえ飲み込んでおけば、それを導き糸に膨大な情報を理解はできずとも、ついてはいける。(はず。) 機械仕掛けの迷宮に命を吹き込み、神秘の絡繰で紛い物の血を流す、稀代な怪物にして、舞台装置たるマニエリスム。 手法のための組み立てか、考え抜いた冗談か、悪戯に細かな細工を施したこの本は、ちょっと読んだくらいでは消化できない。 ゆえに無数の読書を引き起こす。

  • ラウリスタ〜

    前半は、平凡社ライブラリーに入る前ので読んでいた。全体を読むのは初めて。非常に興味深く読めた。もちろん、美術用語、それも結構狭い意味で用いられていたはずの「マニエリスム」を、ほとんどアンチ・アカデミスムにしてバロックと双璧を成すものにまで超拡大解釈をしているので、これをそのまま援用するのはキツい。けれども、あまりに広漠な知識の糧から自由奔放に引きずり出す引用と、比喩の数々は、多くのヒントを含んでおり、文学を学ぶものとしては刺激的だった。

  • 三柴ゆよし

    マニエリスティックに晦渋な文体でもってマニエリスムを分析する長大なこの書物。わかる部分もわからん部分もある(特に音楽史のあたりは完全にお手上げ)というのが正直なところだけれど、ホッケの夢遊病的思考に寄り添い、熱に浮かされた記述を追っていくだけで、成程、マニエリスムとはこういうものか……というのが身体レベルである程度理解できてしまう、これはやはり得難き本であろう。ヨーロッパの文学史、美術史にそこまで明るくなくとも、たとえば多和田葉子や諏訪哲史あたりが好きな人なら、すくなくとも前半部はふつうに読めるとおもう。

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