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ベルリン1919 赤い水兵 岩波少年文庫

クラウス・コルドン

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784001146226
ISBN 10 : 4001146223
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

戦争が終わり皇帝はいなくなった。だが急進的な革命を求めた水兵や労働者たちは弾圧の対象となり、ベルリンは市街戦へと突入する。ヘレが知り合ったハイナーやアルノも戦闘に巻き込まれ…。時代の転換期を描いた傑作3部作、第1部。中学以上。

【著者紹介】
クラウス・コルドン : 1943‐。ドイツの作家。ベルリン生まれ。東西ドイツの分裂後は、旧東ドイツの東ベルリンに育つ。さまざまな職業を経たのち、貿易商社につとめ、インド、インドネシア、北アフリカを訪れる。1972年、西側への逃亡に失敗し、1年間拘留される。西ドイツ政府によって73年に釈放されると、その後、西ベルリンに移住した。1977年にインドネシアを舞台とする『タダキ』でデビュー。以来、数多くの児童書やYA作品を発表する。評伝『ケストナー―ナチスに抵抗し続けた作家』でドイツ児童文学賞受賞。『ベルリン1933―壁を背にして』で、銀の石筆賞受賞

酒寄進一 : 1958年生まれ。翻訳家。和光大学教授。上智大学を卒業後、ケルン大学、ミュンスター大学に学ぶ。ドイツの児童文学やファンタジー、ミステリーなど幅広い作品の紹介を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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クラウス・コルドンのベルリン3部作のひと...

投稿日:2021/04/25 (日)

クラウス・コルドンのベルリン3部作のひとつ。ナチ支配下を描く「ベルリン1933」と第二次世界大戦後を描く「ベルリン1945」そして本作ドイツ革命を描く「ベルリン1919」。革命はもっぱら水兵による革命で臨場感あふれる描写は秀逸である。

西口まる さん | 大阪府 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • NAO

    第一次世界大戦の敗戦後に起きたドイツの革命については、ほとんど知らないといっていいほどだった。社会が大きく変化するとき注目されるのは大人たちばかりだが、子どもたちも敏感に変化を感じているしその影響を受けている。誰もが明るい未来を信じたのに、共通の敵を倒した後の国家中枢は内部抗争に明け暮れるようになり、主義主張の違いによって身近な人が敵味方に分かれていく。それを間近に見なければいけない子どもたち。ますます暗く厳しい社会になることを知っていて読むと、いくつかの場面で「ここでこうならなかったら」と考えてしまう。

  • ヘラジカ

    この物語の少年少女は暗黒の時代によって否応なく苛烈な大人の世界へと引きずり込まれてしまう。子どもが子どものまま、子どもの世界を冒険するような児童小説とは一線を画する。少年文庫とは言っても、どの年齢の人間が読んでも痛みを感じる作品だろう。綺麗な結末のない物語は当然のように現実的で、続く2部・3部の年代を考えると益々辛い読書になりそうだとため息が出る。それでも一家の行く末、彼らがどのような視線で歴史を見つめるかが気になって読まずにはいられない。名作。第二部の主人公は成長したハンス坊やか…生き延びて良かった。

  • kawa

    第一次大戦終了直後のベルリンにおける帝政崩壊後の社会革命運動の様子、社会民主党、独立社会民主党、共産党三つ巴の内紛を描く。この時の混乱が、後のナチの台頭、第2次世界大戦につながったと言われる。上巻の感想にも記したが、全体に児童書、記録文学に徹した故か平板な展開が続き読みに苦戦。内容は非常に興味深いゆえに、ちょっと残念。(中学生対象児童書)

  • しゃん

    第一次世界大戦が終わり、どのようにしてワイマール共和国ができたのかについて全く知識がなかったので、これを読んで参考になった。上巻に増して、ゲープハルト家の貧困、病気、寒さが痛くて、読んでいてつらい。生存するだけで必死の状態(でも、そんな中にあってもクリスマスの一幕はほっとさせられる)。そのなかで、13歳のヘレは弾薬を運んだりと危険な仕事を行う。また、彼は知り合った人々の死に直面したりする。戦争が子供たちにいかに悲惨な状況に陥れるのか、それは今も変わらないと考えさせられた。

  • みつ

    帝国崩壊後のドイツを少年の目を通じて描く作品の後半。理想の憲法を掲げたいわゆるワイマール共和国を担う社会民主党が、ここでは弾圧の主体として描かれる。「平安と秩序」という言葉も、ここでの急進的な労働者者たちの中では決して肯定的に捉えられていない。ワイマール連合を構成する政党の支持者であった、オスヴィンやフレヒジヒ先生への苛烈な仕打ちは共和国当初の出発点から多くの幻滅を孕むように見える。主人公の父は「未来に賭ける。それがどんなに遠い未来でもな。」と言うが、この先ドイツに明るい未来が訪れるのは、いつのことか。

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