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春の宵 韓国女性文学シリーズ

クォン・ヨソン

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784863853171
ISBN 10 : 4863853173
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

生まれてまもない子どもを別れた夫の家族に奪われ、生きる希望を失った主人公ヨンギョンが、しだいにアルコールに依存し、自らを破滅に追い込む「春の宵」。別れた恋人の姉と酒を飲みながら、彼のその後を知ることになる「カメラ」。アルコール依存症の新人作家と、視力を失いつつある元翻訳家が出会う「逆光」、十四年ぶりに高校時代の友人三人が再会し、酒を飲み、取り返しのつかない傷を負うことになる「一足のうわばき」など、韓国文学の今に迫る七つの短編を収録。初邦訳。

【著者紹介】
クォン・ヨソン : 權汝宣。1965年生。ソウル大学国語国文学科修士課程修了。1996年、長編小説『青い隙間』で第二回想像文学賞を受賞しデビュー。呉永壽文学賞、李箱文学賞、韓国日報文学賞、東里文学賞を受賞した。『春の宵』(原題『あんにょん、酔っぱらい』)は絶望と救いを同時に歌った詩のような小説と評され、2016年東仁文学賞を受賞、小説家50人が選んだ2016今年の小説、中央日報、ハンギョレ新聞の2016今年の本に選ばれた

橋本智保 : 1972年生。東京外国語大学朝鮮語学科を経て、ソウル大学国語国文学科修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • syaori

    短編集。原題は『あんにょん、酔っぱらい』なのだそうですが、確かに登場人物たちはよくお酒を飲んでいます。そしてそれは、何と苦しいお酒なのでしょう。彼らはどうしようもない「ずっしりと重い過去を」、他人との現在の危うい均衡を忘れるために酒を飲む。それを「ぐらつかせ」たり「ごちゃまぜにしたり」するために。でもそんなことをしても「人生において取り消すことのできるものは何ひとつない」。「石のように硬い」かつての自分の行動を、言葉を抱えて生きていかなければならない。その苦さが、強いお酒を飲んだ時のように喉に残りました。

  • 星落秋風五丈原

    韓国ドラマでよく出てくるのが、主人公の美男美女が酔っ払って屋台で寝てしまうシーンだ。そして屋台で寝てしまうと、必ず相手がやってきて引きずって帰る。常に引きずっていくのが男性とは限らない。相手が、普段きちんとしている&弱みを見せない人のくだけた姿を見て胸きゅんする、という効果もある。さて、本編でも酔っ払う男女が登場するが、こちらは胸きゅんとは程遠い。むしろ酒の力を借りて「言いたい事を言ってしまおう」「勇気を出してやりたい事をやろう」など隠れ蓑や起爆剤として使われている。

  • かもめ通信

    書評サイト本が好き!を通じての頂き物。書肆侃侃房の韓国女性文学シリーズは全部読もうと決めているのでラッキーだった♪収録されている7つの短篇全てにお酒を飲むシーンがある。救いようのないほど悲しい酒もあれば、不吉な余韻が残るものもあるのだけれど、読後の後味は決して悪くなく 悪酔いする心配もない。寂しいときには寂しいと口に出してもいいではないか。たとえその言葉を拾って慰めてくれる人がいなくても、お酒の入った杯を片手にちょっとくだを巻いてみたっていいではないか。そんな気分になる1冊だった。

  • kibita

    原題は「あんにょん、酔っぱらい」らしい。飲まずにいられない人々、そして人生がある。お酒を飲む人・描写のある短編集。作者もお酒大好きらしい。が、内容はかなりキツイ。どこまでが現実であの人は幻覚なのか、嵐のように飲んだくれ取り返しのつかないことになる話、哀しみをたたえた結末の話など。『一足のうわばき』、『カメラ』『おば』が良かった。しかし韓国の人達はいつも緑の小瓶の焼酎「チャミスル」をガンガン飲んでるイメージ。(飲めるなら)ショットグラス片手にもう一度読み返したくなる本。

  • 二人娘の父

    一編ずつの読後感が苦くて重くて、たまらない。まるで深酒をした翌日の寝起きのような感覚になる作品集。原題は「あんにょん、酔っぱらい」。このままでも良かった気もするが、そこは訳者なりの解釈があるのだろう(出版社の意向なのかもしれないが)。楽しい酒もあれば、後悔しかないような酒もある。飲まずに済むのなら、そうしたいところだが、そうもいかない。人生とは酒であり、酒とは人生である。ということは、著者は言っていないが。最終編の「層」は一読では読み取れない意味を感じた。もう一度、飲みながら読み返したい。

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