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被害と加害のフェミニズム #metoo以降を展望する

クォンキム

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784759268096
ISBN 10 : 475926809X
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

韓国フェミニズムのリアルを理解するための必読書。私たちが抱える分断をフェミニズムによって編み直す大切なワードの連続体。1ページごとに驚きに満ちている。

目次 : 第1章 性暴力の二次加害と被害者中心主義の問題(「二次加害」という問題設定/ 被害者中心主義と判断基準 ほか)/ 2章 文壇内性暴力、連帯を考え直す(「文壇」という家父長的社会/ 現れた名前と現れない名前 ほか)/ 第3章 マイノリティは被害者なのか―カミングアウト、アウティング、カバーリング(カミングアウトとアウティングの歴史/ カミングアウトをやり抜く準備はできたのか ほか)/ 第4章 被害者誘発論とゲイ/トランスパニック防御(嫌悪の可視化とその政治学/ ゲイ/トランスパニック防御とは何か ほか)/ 第5章 被害者アイデンティティの政治とフェミニズム(フェミニズムの大衆化と女性主義の言語/ 被害は事実ではなく競合する政治の産物だ ほか)

【著者紹介】
クォンキム・ヒョンヨン : 韓国性暴力相談所、オンニネ(姉さんの)ネットワークなど女性運動団体で働き、いくつかの大学で女性学を教えた。性と暴力のジェンダー政治学が主要な関心事

影本剛 : 朝鮮文学専攻

ハンディディ : Didiという名前でいろいろ運動に参加し、また勉強してきた。人文地理、都市研究者として東京とソウルのプレカリアート運動の歴史的形成過程とその運動の中で作られた都市的コモンズについて比較研究を行った。翻訳者として韓国と日本の運動と思想を結びつけるための作業をしてきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kameyomi

    難解だった。自分の読解力不足を棚に上げ、せっかくの内容なのに訳が不親切ではないかと思ったが、最後の影本剛氏とハン・ディディ氏それぞれの「解題」の項のおかげで、何とかあらましは理解出来た。「被害者中心主義」の問題点とフェミニズムとの関係、成程と思う。韓国はどんどん先に進んでいるのだな。

  • ずー

    被害者の感情のみを無条件に優先し、「加害者」を糾弾することが「フェミニズム」になりかけている現状に問いを投げかける本。ツイッター等では建設的な話をしづらいテーマだが重要なことを論として慎重に・誠実にまとめており、この本を書いてくださったこと、日本語訳してくださったことに感謝した。この本全体として読むことに非常に意味のある本だと思うので、不用意な切り取りはここでは控えるが、特にネットでのフェミニズム関連の「論争」に辟易している各位は読むと、自分のモヤモヤの輪郭がよりはっきりしてくるだろう

  • Yoshiko

    性差別や暴力、フェミニズムに関心がある人すべてに読んでほしい、そして深く考えてほしいと思う。本書は「被害者中心主義批判」の書だが、もちろん「被害者批判」の書ではない。被害者の声が「なかったこと」にされる社会と文化に多くのフェミニストが抗議の声を上げてきた。「被害者中心主義」はそのよりどころだったはずだ。ところが、この言葉が被害者を神格化して被害の個人化、序列化を後押しし、性の二元論を固定して性差別構造を温存し、むしろ解決から遠ざけてしまう。こういう本を私は待っていたし、ここから思考と議論を深めていきたい。

  • かめすけ

    ここ数年のSNSで繰り広げられる「フェミニズム」に違和感があったのもあり、とある文芸批評家のツイートで本著を知って読了。良著だった。特に面白かったのは3章と4章。3章は、セクシャルマイノリティがクローゼットから出てくるという意味ではカミングアウトもアウティングも役割として同じことで、であるならばアウティングだけが犯罪になるのは矛盾しており、さらなる差別₍パッシング要求、カバーリング、逆カバーリング)につながるという論。4章は、ある属性に対する嫌悪は、自身の正当性を獲得するために、支配規範を引用する必要に→

  • ask_smmt

    フェミニズムを被害/加害の観点から再検討する。metooからトランス差別を貫く、男性中心主義や家父長制を糾弾しながら、同時に被害という位置にとどまるアイデンティティの政治に対しても、丁寧かつ慎重に批判の眼を向ける。名著。

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